June 21, 2020

道具選びと使い方

私はゴルフ雑誌の購読を止めたのですが、色んな人が読み古しの雑誌をくれるので、引き続き読むことになっています。毎年ゴルフ雑誌各誌は新しいクラブ、ベストセラーのクラブなどをリストして特集します。’Golf Digest’誌は、その中にツァー・プロの動向を読者の参考のために含めています。そこだけをいくつか抜粋して紹介します。

‘Tour Talk’
by EMJ of ’Golf Digest’ (’Golf Digest,’ February 2020)

「・ドライヴァー
Charles Howell III(チャールズ・ハウエル三世)は云う、『私が学んだことの一つは、調節可能なドライヴァーの全ての設定を試してみるということだ。熟知した設定に安住せず、どの設定ならどうなるのかこの目で見る。積極的に全ての設定を試せば、いつか利用出来る設定を発見出来るかも知れない。私は練習場だけでなく、コースのラウンドでも試す。私のゴルフ人生で《練習場はゴルフではない》ということを学んだのだ。練習場でテストを始めるが、テストの本番はコースで行う。ターゲットが300ヤードも広い練習場ではなく、たった30ヤードしかないコースで行わなければその真価は解らないからだ』

・フェアウェイ・ウッド
あなたが、ロフトの多いウッドは初級〜中級ゴルファーのためのものだと考えるなら、Brooks Koepka(ブルックス・ケプカ)やAdam Scott(アダム・スコット)、Tony Finau(トニィ・フィナウ)にそう云ってみたらいい。PGAツァー・プロの15%は16°かそれ以上のロフトのフェアウェイ・ウッドを使っているのだ。

 

ツァー・プロたちはボールを地面から上げるのには全く苦労していない。彼らは高い軌道によって、他のフェエアウェイ・ウッド、ハイブリッド、ロング・アイアンとの適切な距離の差をつけたいだけである。

・アイアン
Web Simpson(ウェブ・シンプスン)はプロ=アマでのラウンドの経験から次のように云う、『アマの大きなミスは重過ぎるクラブを使うことだ。彼らが弱いというわけではなく、多くの人々は重いクラブを使うに適した筋肉を持っていないということだ』

Cobra(コブラ)関係者たちはそれに賛同する。彼らはグラファイト・シャフトの重さを60グラムから55グラムにしたら、プレイヤーたちは時速1マイル(1 mph=0.447 m/s)速くスウィング出来ることを発見した。それは大雑把に云って2ヤード増に相当する。

軽いシャフトに加えて、Web Simpsonはアマチュアが大きいクラブヘッドを使うことを勧める。『多くの初級・中級者たちが、小さいヘッドのアイアンを使っているが、彼らはそれでソリッドなショットよりもミス・ショットを沢山打つことを認識すべきだ。私だってそうなのだから…』

・パター
もし、マレット型パターがブレード型のように動作したら、あなたはどう思うだろうか?『トゥ・ハング』という言葉に耳慣れない方は、パター・シャフトを掌に乗せ、パターフェースが天を向くようにしてバラスンスを取ってみられよ。もし、パターヘッドのトゥが水平より下がれば、そのパターはトゥ・ハングである。

トゥ・ハング型パターは『アーク(円弧)型ストロークによくマッチする。上のテストでパターヘッドが天を向いたままの状態を保つパターを『フェース・バランスト型パター』と呼ぶが、この型はストレートに引きストレートにボールを打つストロークに向いている。

だから、円弧型ストロークをするプロはブレード型を選択する。Tiger Woods(タイガー・ウッズ)も円弧型ストロークの プレイヤーだが、彼は2018年の短期間TaylorMade(テイラーメイド)の’Ardmore 3’というトゥ・ハング型パターを試したことがある。あなたがブレード型パターを使っていて、期待した成果が得られない場合は、こうしたトゥ・ハング型マレット・パターも選択肢に入れるとよい。

PGAツァー・プロたちはマレット型パターに惹き付けられている。2014年、ツァーの1/3のプロがマレット型を使用した。現在、40%のプロがマレット型を用いている。マレット型の許容度に期待する賞金獲得額リスト下位の者ではない。2019年末のトップ50位のうち23人がマレット型を使っている。五年前はたった19人であった。2014年の段階では、Dustin Johnson(ダスティン・ジョンスン)とRory Mcilroy(ロリィ・マカロイ)はどちらもブレード型を用いていたが、現在はマレット型パターをバッグに入れている。

(June 21, 2020)

パター・シャフトの長さを変える

 

Rory McilRoy(ロリィ・マカロイ)がパター・シャフトの長さを変えたそうです。

‘Putter priority’
by Jonatan Wall (‘Golf Magazine, May 2020)

「Rory McilRoy(ロリィ・マカロイ)はパッティングに苦労したことはないが、パターを替えれば彼のストロークのいくつかの問題点を一掃してくれるかも知れないと考えた。ゴルファーがパターの長さを考慮することは稀だが、それは安定した繰り返し可能なストロークを生むための鍵となるものである。彼の選択の真似をする際、心しておくべきことがいくつかある。

1. Rory McilRoyは長めの35インチ(88.9センチ)が、彼の肩と右肘がストロークの間中いい位置になるのを助けてくれることを発見した。パター・ヘッドではなくシャフトの長さを変えることが正しい場合がある。もし、あなたが苦闘しているなら、試してみるべきだ。

2. シャフトの長さを短くしたり長くしたりすることはスウィング・ウェイトを変えてしまうということを忘れてはならない。それは両手のフィーリングに影響する。ヒールとトゥの間で重さが変更可能なパターは、この状況に適している。

[Sigma 2]

3. パターの長さを変えることに簡単に踏み切れない場合、PING Sigma 2(写真)のようにレンチと捩じるだけで、32〜36インチ(81センチ〜91.4センチ)と1/4インチ(0.635センチ)刻みでシャフト長を変えられるパターを考慮するとよい」

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業界標準で男性用として売られているパターの長さは35インチ、女性用は34インチです。Rory McilRoyが35インチを選んだのは、別に目新しいことではなく、実は業界標準に戻っただけなのです。この記事では触れられていないのですが、Rory McilRoyの身長は1.75メートルです。日本人男性の平均身長1.62メートルより13センチ高い。しかし、次の記事によれば大事なのは身長ではなく、ストロークする際のポスチャーだそうです。「パターの長さとライ角」(tips_93.html)

「パター・デザイナーScotty Cameron(スコッティ・キャメロン)は次のようなパター・チェック法を推奨する。鏡をターゲット方向に置く。最近のパッティング・コーチの多くが推奨する『振り子式パッティング』の理想的アドレスを、以下のように実行する。両目はターゲット・ラインの真上で、両手が肩関節から真下に下がり、パターは地面と同じ高さに。『この時、パターのトゥが浮いているようなら、パターが長過ぎるか、ライ角が過度にアップライトである。振り子式パッティングをする場合、35インチの業界標準は大多数のゴルファーにとって長過ぎる。だからと云って1インチだけカットすればいいというものではない。シャフトを短くするとフレックスがStiff(スティッフ)になるだけでなく、パターを軽くしてしまう。シャフトが硬いと、フィーリングが失われる」Scotty Cameronは「クラブヘッドが軽過ぎると、ストロークするのでなくヒットすることになる。重過ぎると、ストロークを減速しなければならなくなる」と付け加えています。

やはり、地面に対して水平なライ角が望ましいようです。

【画像はhttps://www.golfalot.comにリンクして表示させて頂いています】

(June 21, 2020)



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