June 01, 2020

バンカーの研究 “[Natalie

私はエクスプロージョン(爆発)型ではなく、スプラッシュ(註)型バンカー・ショットを選択しています。何故なら、私がプレイしている市営ゴルフ場には九つのバンカーがありますが(以前はもっとあった)、そのうち六つまでが雨の後固く締まって、とてもエクスプロージョンなど不可能だからです。海岸の白砂ではなく、荒い砂を洗って篩(ふる)って粒子を細かくし、色を白くしたというだけの安い砂だからだと思います。また、砂の層が薄く、1センチ下は固い地面…というバンカーさえあります。

【註】お風呂で、掌で湯の表面をやや下向きではあるが極めて浅い角度で叩くと、バシャーッと飛沫が飛び散ります。あれがスプラッシュで、スプラッシュ型バンカー・ショットも同じように浅い角度でクラブヘッドを動かし、砂の飛沫を撥ね散らかします。

固いバンカーだと、ボール後方数センチにウェッジを潜らせようとしても潜らず、跳ね返ったヘッドでボールの天辺を打ってしまい、盛大な場外ホームランを生じます。こういうバンカーでは、とてもエクスプロージョンなど出来ません。問題が一つあって、九つのバンカーのうち三つは雨が降っても固まらないソフトな砂なのです。なぜ、一つのゴルフ場に二種類の砂があるのか理解出来ませんが、われわれはその二種類の砂の対処法を身につけていなくてはなりません。

“[tsunami]”

お恥ずかしいですが、数の多い固い砂のバンカーに慣れたものの、ソフトな砂のバンカーでは初心者のようなミスを犯すことがありました。やっと気がついたその原因の一つは、固いバンカーと同じように足を砂に潜らせず、充分に砂を取らなかったせい。もう一つはスウィング法とクラブの種類です。

スプラッシュ型バンカー・ショットは、砂を爆発させるのではなく、砂の表層部を引っ掻くようにして「砂の津波」(アニメ参照)を起こさせます。この動作は、レーキを深めに動かして砂を均すのに似ています。爆発型はVの字のスウィング(シャープな上下動)ですが、スプラッシュ型はUの字で、地面でのインパクト・ゾーンを長く水平にキープします。どちらの場合も砂の抵抗を排除するため、一定のスウィング・パワーは必要です。

ある日、ゴルフ場に行き、ラウンドはせず、バンカー・ショットの練習だけ行いました。九つのバンカー全部で砂の質とバンカー・ショットの組み合わせを試したのです。私には「バンカー・ショットの距離調節・完全版」(tips_195.html)という方法があり、三つのウェッジ(ロブ、ギャップ、ピッチング)を使い分けて、10〜30ヤードを打ち分けます(上手く打てた場合ですが)。しかし、ソフトな砂のバンカーでギャップ・ウェッジやピッチング・ウェッジを使うと、ヘッドが砂にめり込み、距離がちゃんと出せません。これが初心者風ミスの原因でした。試みにサンド・ウェッジを使ってみたら、(当然ですが)バウンスがめり込みを防いでくれるのでうまく行きました。

“[wedge]”

次の日はソフトな砂のバンカー三つだけに焦点を当てて、サンド・ウェッジだけで練習をしました。サンド・ウェッジ一本だけで距離調節をするのは難しいのですが、目安として次のような法則を得ることが出来ました。
20ヤード:サンド・ウェッジを16センチ短く持って(図のdの位置)、左手・腕が胸の高さ(腕は地面と平行、図の3の位置)でコックする。
15ヤード:サンド・ウェッジを18センチ短く持って(図のbの位置)、左手・腕は胸の下の高さでコックする(図の2の位置)。
10ヤード:これは難しい。ウェッジを短く持って、かなり短いバックスウィング。

いずれの場合も、次のポイントを厳守します。
1) 両足を砂によく埋める。(自然に砂を取ることが出来る。取らないとホームラン)
2) 左腕を真っ直ぐ伸ばしてアドレス。(これがスウィングの半径なので、絶対縮めないこと。縮めるとホームラン)
3) 両手を低く構える。(=オープンフェース)
4) 左肩を充分に廻す(肩先が砂への突入地点を指すまで廻す)。【パワー源その一】
5) トップでクラブヘッドが天を指すぐらいコックする(腕とシャフトの角度が90°になる)。【パワー源その二】
6) 急がず、しかし、砂の抵抗に負けないパワーで「砂の津波」を発生させる。

この日、バンカーからのチップインが数回ありました。そして、次の日のシニアのベスト・ボール、No.5の20ヤードのバンカー・ショットをチップインさせました。即効がありました。

エクスプロージョン型は「ワン・ツー!」のリズムで勢いよく打つ必要があるでしょうが、スプラッシュ型は「ワン・アンド・ツー」のリズムがいいようです。「アンド」で息を抜き、穏やかに「砂の津波」を起こします。

結論:固い砂では三種類のウェッジ(ロブ、ギャップ、ピッチング)を使う。ソフトな砂ではサンド・ウェッジを使う。

【参考】
・「バンカー・ショット、二つの流儀」(tips_153.html)
・「スプラッシュ型バンカー・ショットの修得」(同上)

【写真はhttps://i.ytimg.com/にリンクして表示させて頂いています】

(June 01, 2020)

1ラウンドを3オーヴァー

 

ハーフではありません。18ホールです。実はこれは2003年9月15日以来の快挙です。なんと、17年ぶりのベストタイ・スコア。7ホールでパーオンしましたので、パッティング(総数29)がもう少し良ければもっといいスコアになったことでしょうが、「たら・れば」を云っても詮無いですね^^。バーディはたった一つでした。あ、チップイン(偶然の賜物)はなしでした。アウトは1バーディ、2ボギー。インは2ボギー。

このラウンドの二日前、結構しっかり雨が降ったので、私はラウンド前の練習で地面の湿り気がピッチング、チッピング、パッティングにどの程度影響するか、試しました。かなり影響することが判りました。乾燥していたこれまでの寄せでは、グリーンに落とすとオーヴァーするので、エッジの手前に落として転がし上げるのが良かったのですが、その方法だとグリーン下でピタリと停止してしまい、駆け上がってくれません。クラブを1/3〜1/2ほど長めに持つべきであることが判明。この研究が7ホールのパーオン、7個の寄せワンに繋がりました。

最終18番、私の二打目はグリーン手前のガード・バンカーへ。ピンまで約20ヤード。このバンカーは砂が固く、層も薄く、バウンスの多いサンドウェッジなど使ったら、地面でヘッドが跳ねてボールを直接打ってホームランは必至です。私はギャップウェッジをフルに持ち、このところ猛練習して身につけたバンカー・ショットの必須事項を全て実行し、ピン傍20センチにつけてパー。これぞ有終の美。

(June 01, 2020)



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