October 01, 2019

パッティングとスコアの奇妙な関係

私は、パッティングこそゴルフ・スコアの鍵を握るものだと考えています。どれほど良いショットを連続させても、パットが入らないのではバーディもへったくれもないからです。ひどい時には3パットによって、ダブルボギーという惨事も出来(しゅったい)します。パットは、各ホールにおいて画竜に点睛を入れる重要な仕事と云っていいものでしょう。

その重要なパットが不調に陥りました。現在の私は、新しいストローク・メソッドなど試していませんので、何が原因か途方に暮れました。ふと、「パターのせいかも知れない」という気がしました。

[putters]

私の主力パターは1) Odyssey Rosie II(オディセイ・ロジー2、写真左)と、2) Guerin Rife 2Bar(ゲリン・ライフ・2バー、右)です。どちらもマレット型ですが、Guerin Rife 2Barはややシャフト長が短く、センター・シャフトで、錘の調整を最も重い設定にしてあります。打感はOdyssey Rosie IIは固く、Guerin Rife 2Barはフェースの構造上柔らかい…という違いがあります。同じマレット型でも、デザインも長さも手応えも丸で異なります。

ある日の練習ラウンド、アウトはOdyssey Rosie II、インはGuerin Rife 2Barと別けてプレイしてみました。スコアはアウトが5オーヴァー、インが6オーヴァー(計11オーヴァー)でしたが、パット数は断然違っていました。パット総数31の内訳は、アウトが13、インが18だったのです。Guerin Rife 2Barの出来は最低でした。

もちろん、パット数というものは寄せがうまく行っても減るものですし(寄せワンなら1に、チップインならパット数はゼロになる)、単純にパッティング技術だけの問題ではありません。しかし、この日の寄せは不出来で、1メートル以内に寄ったことはほとんどなく、「チップインって何?」っていう感じでした。それはアウトもインも同じようなものでした(全体に不調)。普通、私はインの方が得意で、インのパット数が少ないことが多いのです。

ですから、この日のOdyssey Rosie IIの圧勝は間違いありません。ただし、これはこの日に限っての話であり、パターの善し悪しではありません。Guerin Rife 2Barは、私に数ヶ月前「5バーディ」を恵んでくれた立役者だったので、それ自体が悪いわけではない。私の現在のポスチャー、グリップ、ストローク・メソッド(これらは日々、異なることがある)に合わないということだと思われました。

次の練習ラウンドでは、1ラウンド全部をOdyssey Rosie IIでパットしてみました。Guerin Rife 2Barに名誉挽回のチャンスを与えるため、今度はGuerin Rife 2Barをアウトで用い、Odyssey Rosie IIにインを担当させてみようか…という案も浮かびましたが、Odyssey Rosie IIでパット総数23ぐらいを出したい…という誘惑の方が勝ちました。

ところが、なんとパット総数は前回と全く同じ31でした。アウトで二打増え、インで二打減っただけ。今回完全に違ったのはスコアでした。前回は11オーヴァーでしたが、今回はトータル5オーヴァー。何たる違い!パット総数は同じなのですから、ショットに使った打数の差であることは歴然としています。今回はショット数が六打少なかった。それが7オーヴァー以下で廻れた原因です。7オーヴァーで廻ることを目標にしている私としては、5オーヴァーは望外の幸せと云える結果でした。

つまるところ、私にとってはOdyssey Rosie IIでもGuerin Rife 2Barでも違いはないのでした。スコアがまとまらない原因はパターのせいではなく、パッティング・メソッドのせいでもなかった。ボールがグリーンに届くまでの私のショットの技倆にあったのです。「犯人はお前だ!」

結論として、「80を切る!」が目的であればパッティングがお粗末でも問題ない、パット総数32前後でも80は切れる…ということです。もちろん、その場合、ショットが安定している必要があります。もう一つ、「愚かなミスを犯さない」ということも重要ですが。

(October 01, 2019)

ボール位置が肩のラインを変える

 

私はHorton Smith(ホートン・スミス)の本を読んで以来、彼が推奨するパッティングのボール位置を左足寄りにしていました。それだと、私のレフトハンド・ローでスプリットハンズのグリップが容易であることも理由の一つでした。

左足寄りのボール位置で、ハーフのパット数13とか11で廻れたこともあるので、それが悪かったとは思えません。しかし、そう良いことばかり続かず、パット数早計27とか30になってしまうこともあり、安定しませんでした。

こういう足踏み状態の時、私は身体の左横に置いた鏡でストロークをチェックします。今回気がついたのは、ボール位置が左足寄りだと、アドレスした時に肩がオープン気味になってしまう…ということでした。「左脚がほんの僅か右脚より短い」という私の個人的事情で、常に左膝を右に押し込んでいるのですが(こうすると、肩が自動的にスクウェアになる)、左足寄りのボール位置はその工夫を帳消しにして、オープンのままにしてしまうのです。私はボール位置を中央に戻すことにしました。

【御注意】鏡でチェックする場合、出来れば裸に近い状態(裸、あるいは肩の出る下着のみ)がベストです。服を着ていては実際の肩の位置が判りません。

(October 01, 2019)

手打ち防止でパーオン率を上げる

 

[Snead's squat]

手打ちを防ぐ最良の方法として私が知っているのは、スウィングのトップに達した後、ダウンスウィングに移ろうとするその瞬間に左膝をターゲット方向に送り出すことです。その技の代表選手であるSam Snead(サム・スニード)の"Snead's squat"(スニードのガニ股、写真)は有名です。左膝を動かした直後は、両脚が開いてガニ股のように見えるからです。

私は特にアイアンを打つ際に手打ち防止のため、左膝で始動するダウンスウィングをしようと努力します。うまく行くと、ピンに向かって真っ直ぐ飛ぶボールが生まれます。しかし、残念ながら毎回これをちゃんと実行出来るとは限りません。左膝のことを忘れちゃう時もあるし、左膝のことばかり考えると動作がギクシャクすることがあるからです。

ある日のラウンドで、バックスウィングしながら「右」と唱え、ダウンスウィング開始で「左」と唱えてみました(もちろん胸の内で…です)。「右」と云いつつ捻転し、「左」と云いつつ左膝をターゲット方向に動かします。これだとギクシャクすることはありません。ワン・ツーのリズムも、スムーズなスウィングに役立ちます。

この呪文の発明以前のアウトでは、パーオンはゼロ。インに入ってこの呪文を唱え出したら、ハーフで六個のパー・オンを達成出来ました(このハーフのスコアは1オーヴァーでした)。ハーフで六個なら、18ホールで10〜12個も夢ではない。「パーオン率がゴルフを決める」(tips_89.html)で、元USGAの役員Lou Riccio(ルー・リッキオ)は「80を切るには、八つのグリーンにパーオンさせなくてはならない。70を切るには、13のグリーンにパーオンさせなくてはならない」と云っています。この呪文を使えば、八つのグリーンはいとも簡単に思えます。


(October 01, 2019)




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