November 08, 2019

Moe Norman(モゥ・ノーマン)のバンカー・ショット [Moe]

私はカナダの異才Moe Norman(モゥ・ノーマン)のスウィングを収録したDVDを持っているのですが、これまで主に彼のドライヴァーやアイアンのスウィングだけに注目し、彼のバンカー・ショットを研究しようと思ったことはありませんでした。最近、ゴルフ仲間の一人にこのDVDを見せようかと考えながら再見した時、この特異なプロがどんなバンカー・ショットをしていたっけ?と思い、じっくり見ました。そして驚きました。

写真は、レンズの具合で遠くに見えるものの、ボールからピン(赤丸)までおよそ20ヤードと思われます。Moe Normanはバウンスの多いサンドウェッジを使っていますが、大袈裟なオープン・スタンスではなく、またウェッジのリーディング・エッジもピンをダイレクトに狙っていて、アウトサイド・インのスウィングではありません。

ここからが凄いところです。彼のスウィングは非常に短いのです。彼はウッドやアイアンのバックスウィングも短いのですが、何と写真の位置がバンカー・ショットのトップなのです。20ヤードのバンカー・ショットでこれですから、もっと短い場合はどうするんでしょう?多分、クラブを短く持つんでしょう。彼のリズムは1・2の二拍子です。1でこの写真のトップに達したら、すぐ振り下ろします。砂は取りますが、浅く1ドル紙幣大の砂を払う程度です。

ゴルフ界の山下 清画伯みたいな存在であるMoe Normanは、ひたすら打ちまくるだけで何も解説などしません。ですから、われわれは彼のスウィングを外側から観察して学ぶしかありません。彼のバックスウィングは短いですが、手首がフルにコックされていることに御注目下さい。長いバックスウィングでなくとも、フルにコックしさえすればボールは飛ぶのです。

このヴィデオを見た後、コースのバンカーで試してみました。私の場合は15ヤード離れたピンでしたが、Moe Normanスタイルで何個かのボールを1ピン以内に寄せることが出来ました。短いバックスウィングの利点は勢いがつくことです。長いバックスウィングをすると、われわれの脳に「これじゃ飛び過ぎるんじゃないか?」という余計な心配が忍び入り、インパクト直前で減速してしまったりすることがあります。この短いバックスウィングだと、脳には「これじゃ足りないんじゃないか?」という恐れしか浮かばないので、ダウンスウィングの勢いが増す一方となります。この勢いがバンカー・ショットを成功させる秘訣だと思います。

(November 08, 2019)

バンカー、私の秘訣

 

先日、1ラウンドで二回バンカーに入れ、二回ともピン傍30センチにつけ、"sandy"(サンディ:バンカーからの寄せワン)を達成しました。

私は「バンカー・ショットの距離調節・完全版」(tips_195.html)に記したように、距離に応じて三種類のクラブとそれを持つ長さを使い分けます(スウィングの長さ、強さは変えない)。ただし、Moe Norman(モゥ・ノーマン)風のトップだと、私はショート気味になります。多分、手首のパワーの違いでしょう。私は彼のトップよりもう少し上げないと、ちゃんと距離を出せません。

・No. 3(パー4)

このホール、私は二打目の65ヤードの寄せに失敗し、ボールをグリーン左のバンカーに入れてしまいました。ボールからピンまでは約10ヤード。これは上の「バンカー・ショットの距離調節・完全版」に書いたように、60°ウェッジを普通に握って打つ距離です。

最近の私のバンカー・ショットは、思い切ってクラブをドスンと砂に打ち込めないこと。その結果、ボールを直接打ってホームランになるミス、打ち切れずに(出すことは出せても)かなりショートするミス、そのどちらかに見舞われていました。

私はバンカーでは砂の抵抗を撥ね除けるため、チッピングの十倍のパワーで打つという「十倍の法則」を実践しています。最初は「三倍」にしていたのですが、これではパワー不足なので「十倍」に変更しました。しかし、それだけではホームランは防止出来ません。そこで、この日の作戦は「十倍の法則で、砂にクラブをドスンと落とす」と唱えることでした。「ドスン!」と落とさないと十倍のパワーのホームランになっちゃいます。

私は安定した低重心にするためガニ股の体勢を取り、ボール位置はスタンスのやや左側とし、ボール後方約10センチの身体の中心でクラブヘッドを構え、「十倍の法則で、砂にクラブをドスンと落とす」と唱えました。そして、Moe Normanスタイルのやや短めのバックスウィングで、ドスンとクラブヘッドを砂に落下させました。ボールはピン傍30センチにつき、我ながら見事な"sandy"(サンディ)となりました。

 

・No. 18(パー4)

このホールの二打目のクラブ選択を誤り、ボールはガード・バンカーへ。このバンカーは顎が高くピンの根元は見えません。この時の距離はボールからピンまで15ヤード。これは「バンカー・ショットの距離調節・完全版」に書いたように、ギャップ・ウェッジを7センチ短く持って打つ距離です。私は実はこのバンカーからのショットはかなり頻繁に練習しており、15ヤードでも20ヤードでも(方向は別として)距離ぴったりに出せることは判っています。しかし、それは練習の場合であって、本番ではショート気味になるのが常でした。

この日、私は「十倍、ドスン」という呪文を頭の中で繰り返し唱えました。距離はクラブに任せればよい、「十倍、ドスンだぞ」 私はギャップ・ウェッジをボール後方約10センチで構え、ドスンと打ち下ろしました。ボールはピン傍30センチについて、またもや見事な"sandy"。

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その数日後のNo.14(パー5)。私の三打目は数センチ足りずガード・バンカーに捉まって、ピンまで約10ヤード。私にとってこの距離はロブ・ウェッジを普通の長さに握って打つ距離です。「十倍、ドスン」を念頭に置いたショットは、ピンの手前に着地し、ころころと二回転してカップイン、バーディ。

「十倍、ドスン」 、これいいです。

(November 08, 2019)

柔軟性に欠けた判断の過ち

 

ある日、No. 14(パー5)で私の第二打はグリーン手前のバンカーへ。ボールからピンまでは約25ヤードなので、ピッチング・ウェッジを10センチほど短く持って打つ距離です。私はいつものように「十倍、ドスン」と念じながらバンカーに入りました。見上げると、何と丁度ピンの向こう側にチーム仲間の一人Dietmar(ディートマー)が立っています。私がバンカー・ショットに失敗したら、もろに彼の顔面を直撃する位置です。

私は「危ないからどいてくれ!」と怒鳴ったのですが、彼はどきません。彼は数ヶ月前に腰の手術をして、よちよち歩きをしている状態なので、いったんボール位置に近づいたら打つまでは余計に動きたくないのです。何度か「危ないぞ!」と怒鳴ったのですが、彼は動きません。障害を持つ人間に動けと云うのも酷だと思い、仕方なく打つことにしました。私のショットは大ホームランとなり、ボールは薮の中に消えました。

私は彼が動かないのに腹を立て、私の脳内の焦点は彼に当てられたのです。バンカー・ショットの色々な注意事項(両手を低く構えるとか、オープンなフェースを維持する等々)は忘れられ、彼目掛けてボールを打ってしまったのです。幸い、ボールは彼の頭上を越えたので彼の身に危険はありませんでしたが。

よく考えれば、私は彼のチップショットを先に打たせ、彼がどいてから私がバンカー・ショットをすれば良かったのです。先に打たせれば、彼も立っている時間が短くていいわけですし、打ち終わった彼が消えてくれれば、私も安心して打てたのです。「遠い順から打つ」というマナーにとらわれていたのが間違いでした。いかに私の頭が固いか…を露呈した一件でした。

(November 08, 2019)



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