May 07, 2019

緊縛趣味グリップ・改良版

誰の助けも借りずに、ロープで両手首を縛った状態を再現出来る方法を考案しました。古い木綿の靴下の爪先の方を切り捨て、折り返して二重にします。それを両手にはめてからグリップします。これだと、ガッシリ両手首を固定してくれ、両手とパターの一体感を身体に覚え込ませるのに最適です。

[sock]

私がワン・ラウンドで5(ファイヴ)バーディを達成したのは、この古靴下利用の練習に精出した後でした。

靴下で手首を締めつけてしまうと、ボールに描いた線で狙いをつけることもままならなくなるので、ボールをカップインさせる練習には向いていません。あくまでも両手と手首を一体化させたストロークとはどんなものなのかを掴むための、ストローク動作の練習とすべきです。「完璧なストロークの探究」(tips_193.html)に書いた練習法で、クラブシャフトの上でストローク動作を繰り返すと最高です。

私は、1) 写真のグリップと、2) スプリット・ハンズの両手の間隔を広げた場合、3) 右の人差し指を引き金を引くように折り曲げた場合、4) 右の人差し指をハンドルの下側に伸ばした場合、5) 左前腕をごく僅かターゲット側に捻る「裏技」を使った場合、6) 「裏技」を使わなかった場合…の全てをテストしました。

結論を述べれば、短いパットではスプリット・ハンズの間隔を長くした方が正確度が増す。10メートルを越える長いパットでは、左右の手の間隔を縮めた方が(多少、手首の固さが減少するので)距離を出すことが出来る。右の人差し指は折り曲げた方がスムーズなストロークが出来る。手首を固定したストロークでは「裏技」は必要ない。

やってみれば判りますが、手首を固定したストロークをすると、スウィート・スポットで正確にボールを打てるせいか、力を篭めなくてもボールがよく走ります。

私はボールを叩くとか打つという感じではなく、「ボールをカップに押しやる」ようにストロークします。喩えて云うなら、女性に「踊ってくれませんか?」と云えずもじもじしているはにかみ屋の友人を、女性の方に押しやる感じ。強引に押すのではなく、撫でるのでもなく、友情に満ち溢れた気持ちで押すのです。

(May 07, 2019)


パッティングの目のつけどころ [dot]

現在の私は、ボールに約1.2センチほどの太い線を描いています。【参照:「ターゲットラインの拡大」(tips_195.html)】

しかし、これだと「目のつけどころ」(04/20)に書いた「ディンプルの一つをみつめる」を実行するのが難しい。太い黒い線は凝視の対象としては大雑把過ぎるのです。で、太い線の後ろの一つのディンプルに赤マジックで点をつけました。これを凝視すると、「ボールの残像を見よ」(tips_171.html)が簡単に達成出来るようになります。

ある日のラウンド、私のボールはその太い線がぐらぐらせず真っ直ぐに転がった(ストローク法は正しかった)ものの、僅かにボール半分逸れるというミスが続きました。読みが悪かったわけです。チーム仲間は一様にその都度溜め息を漏らしてがっかりしました。

最終ホール(パー4)、私の二打目はグリーンを2メートルほどオーヴァーし、寄せもうまく行かず1.5メートルほどピンをオーヴァー。チームのうち二人はパー・チャンスに見放されていたため、さっさとボールを拾い上げて傍観者となり、もう一人もパットに失敗してボギー。

最終ホールは、既にラウンド終了したチームが周囲に屯しており、わいわいがやがやうるさいのです。そこで私の名前が聞こえたりすると「おれについて何を云ってるんだろう?」と思わされたり、大声で聞こえよがしに喋ってこちらの気を散らそうとするマナーの悪い奴もいます(レッドネックです)。この日、われわれは最終組でしたから、見守る人々の雑音はいかばかりか…と覚悟していました。

しかし、わがチームの(傍観者となった)メンバー二人が彼らの傍にいたため、他の連中はわざとらしい雑音も立てられなかったようで、私のパットの際はシーンとしていました。私は慎重に読み、ボールの太い線をカップに合わせ、アドレス後はボールの赤い点を凝視し続けることに集中しました。穏やかにストロークされたボールは、真っ直ぐカップに転げ込みました。

わがチームのスコアは1オーヴァーだったので、全く何も期待していなかったのですが、何とわれわれが一打差で勝利。私のパットが失敗していれば他のチームとタイで勝負無しになるところでした。私がボールに赤点をつけたアイデアに(自分で)感謝したのは当然です。

(May 07, 2019)

"Less is bad"で5(ファイヴ)バーディ

以前、"Less is more"(少ないほど良い)というフレーズを紹介しました。アマチュア・ゴルフにおいては、「コンパクト・スウィングほど飛ぶ」、「クラブを短く持った方が飛ぶ」、「急速なスウィングよりゆったりしたバックスウィングの方が飛ぶ」など、全て「少なめ」の方がいい結果を生むという逆説でした。

しかし、パッティングの分野においては"Less is bad"(不足は駄目)だと思うようになりました。現在の私のストローク法はかなり正確に読んだ通りに転がります(読みが悪いと失敗ですが)。あと一転がり、二転がりカップの手前でボールが止まってしまう…というのは大失敗であると考えねばなりません。「狙いは正確だった」と自分を慰めてはいけないのです。失敗は失敗です。

"Less is bad"と痛感した日から、私はパット練習でショートするのは厳禁と考えるようにしました。しかし、私の脳と身体には「カップをオーヴァーしないようにストロークする」という慎ましい距離感が刷り込まれていることが判りました。それを克服するには1) 強めに打つ、2) 長めにバックストロークする…の二つがありますが、「力加減」というのは非常にコントロールが難しい。私はバックストロークの幅で距離感を調節するのを好みます。

で、(下りのラインでない限り)私は自分の本能が適切と判断したバックストロークの幅に、さらに10センチほどエクストラの幅を追加することにしました。練習では、充分とは云えなかったものの、トライした半分ほどは"Never up, never in"という金言をクリアし、ショート病を防いでくれました。

その練習をした翌日のラウンド、私はどのパットでも「"Less is bad"だぞ」と自分に云い聞かせました。その効果はNo. 2(パー4)の3メートルのパット成功に繋がりました。登ってからカップ周辺で下り、左にブレイクもするという難しいライン。私はカップのボール一個分左を狙い、「"Less is bad"だぞ」と心の中で唱えてストローク。チーム・メンバーも私も驚いたことに、するするとボールはカップに吸い込まれ、バーディ。

 

No. 6(パー5)での私の三打目はピンの奥8メートルへ。このグリーンはクレージーなほど奥から手前、左から右に切れる傾斜となっており、ベラボーに難しいグリーンです。奥から、あるいは左からのパットを無造作に打つとごろんごろんグリーンの外15ヤードほどの崖下に転がって行ってしまいます。私はここでは"Less is bad"を引っ込め、カップの手前5ヤードの右を狙ってストローク。ここでも私を含めた全員が驚いたことに、ボールはカップに吸い込まれ、バーディ。

No. 8(パー4)では1メートルのパットで"Less is bad"を唱えつつ、下りのサイドヒルを沈めてバーディ。No. 11でも1メートルのサイドヒルを沈めてバーディ。No.14(パー4)での私の第三打は1.5メートルほどピンの奥へ。ここは奥からは下りなので、カップの手前30センチほど手前を狙ってパット。この日、五つ目のバーディ。

No.16でもバーディ・チャンスが訪れたのですが、ここでは僅かにカップを逸れて失敗しました。

この日のスコアはパット総数29(あまり良くありません)、計6オーヴァー。バーディも多かったが、ダブル・ボギーも二つあったのです(;へ;)。

これまでの私にとっては、ワン・ラウンドで四つのバーディが最高でしたから、5(ファイヴ)バーディは新記録です。やはりゴルフの鍵はパッティングです。いくらいいショットを積み重ねても、パットが入らないとスコアは良くなりません。"Less is bad"で、Arnold Palmer(アーノルド・パーマー)のように果敢に攻めるべきだと思う次第です。

(May 07, 2019)



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