June 02, 2019
●Jack Nicklaus(ジャック・ニクラス)の至言
私はゴルフ雑誌の購読をやめたのですが、当地の図書館がゴルフ雑誌のバックナンバーを放出し、数冊タダで手に入りました。その中の目についた記事をいくつか紹介します。
以下の記事は、Jack Nicklaus(ジャック・ニクラス)が過去の'Golf Digest'誌に書いたものの中から選りすぐった名言のいくつか。
'The Wisdom of Jack'
edited by Max Adler ('Golf Digest,' October 2018)
「Jack Nicklaus:『私にとって1ストローク差の勝利は、10ストローク差の勝利と何ら変わらない』
【編者独白】僭越ですが、私の経験も。われわれシニアのベスト・ボールのゲームは、3〜4チームでスコアを競います。他のチームのベストが1オーヴァーならイーヴン・パーでも勝ちです。3アンダーである必要は全くありません。他のチームのベストが2アンダーなら、3アンダーで勝ちになり、5アンダーである必要はありません。しかし、全てのチームがラウンド終了するまでは、お互いに他のチームのスコアを知らないので、みな出来るだけバーディを得ようと必死になります。後で考えると、シャカリキになる必要はなかったことが判ったり、どこかのホールでの短いパー・パット失敗が敗因となったことが判ったりします。いずれにしても、一打差が勝敗を別けるものであることを、われわれは痛感しています。
Jack Nicklaus:『そのパットを入れなければならない時、他の選択肢はない。入れるしかない。それが私の焦点である』
【編者独白】私は責任の重いリーダーではなく、リーダーの副官的ポジションが性格的に向いています。他のチーム・メンバーがボギー・ペースのゴルファーばかりだと、「バーディ取らねば…」「パーでしのがねば…」と、ついついパットに必死になってしまいます。
そういうある日、私は何度もバーディ・チャンスに恵まれながら失敗しました。失敗の後、もう一度練習パットすると難なく入ります。「リラックスしなきゃ駄目だ」と悟ったのですが、「入れるしかない」という選択肢しかないプレッシャーで、ついにリラックス出来ませんでした。「勝つと思うな、思えば負けよ」という演歌の伝で云えば、「入れようと思うな、思えば負けよ」でしょうか。身体が強ばっちゃうんですね。
Jack Nicklaus:『クラブを地面に付けてアドレスしたら、インパクトでクラブがその地点に戻るのは自然の理(ことわり)である。言葉を替えれば、あなたはダフる準備をしていることになる』
【編者独白】伸ばした左腕がスウィングの半径を形成するので、左腕・手を伸ばしてボールの後ろの地面にクラブヘッドを置いたら、フォワードスウィングでその場所へクラブヘッドが戻って当然です。
しかし、《アイアンではボールのターゲット側の地面を打つ》ことが望ましいからといって、ボールのターゲット側の地面でアドレスするわけにもいきません。バックスウィング開始と同時にボールを後方に打ってしまいます。
多分、スウィング軌道上の「数センチ後方で、クラブヘッドを浮かして構える」のが正しいのでしょう。フォワードスウィングでヘッドはそこを通過しつつ落下し、アイ=ハンド・コーディネーションによってボールを打つ。Jack Nicklausが云いたいのはこれだと思います。
【おことわり】画像はhttps://media.golfdigest.com/にリンクして表示させていただいています。
(June 02, 2019)
● I'm Dustin Johnson(私はダスティン・ジョンスン)2019年のPGA選手権中継で、Dustin Johnson(ダスティン・ジョンスン)のドライヴァーを打つスローモーション・ヴィデオが放送されました。私のスウィングと較べると三倍か四倍速い!私のスウィングは1-2-3というリズムでゆったりしたテンポですが、彼のは1-2で電光石火。「あんなに早くスウィングしたら、右や左の旦那様じゃないの?」と思うと左にあらず、彼のボールはちゃんとフェアウェイへ。「へー?」感心しました。で、Dustin JohnsonはPGAツァーで飛距離No.1なのだそうです。
昔、Tiger woods(タイガー・ウッズ)の全盛時代、TV-CMに"I'm Tiger Woods"というシリーズがありました。少年少女たちがゴルフをしながら、みな口々に"I'm Tiger Woods"と云うんです。 ある日の練習ラウンドで、早いスウィングを試してみました。バナナ・スライスになる覚悟で、古いボールを使い、1-2のリズムで一挙動でスウィング。気分は"I'm Dustin Johnson"。えっ?真っ直ぐ飛びました! 行って見ると、いつもより20ヤード遠くへ飛んでいました。その後のホールも1-2の早いスウィングで打ってみましたが、一度もOB無し。古いボールを使っているのに飛ぶってのは不思議でした。 数日後のラウンドのNo.17(271ヤード、パー4)。通常、このホールでの私のティー・ショットの着地点は普通残り120ヤーです。ところが、早いテンポで振ったこの日は、上り坂の頂点を遥かに越え、残り50ヤード!いつもより70ヤードも長く飛んだことになります。ま、かんかん照りで乾いた地面に助けられたこともありますが、それにしても桁外れの飛距離増です。 次のラウンド、この同じホールのティー・ショットは前回より6ヤード短く、残り56ヤードでした。ボールは想定よりやや右に出たので、それが6ヤード減った原因でしょう。でも、二打目が楽になるのは同じ。ウシシでした。 |
考えてみると、私がジム通いを始めて優に一年半は経ちます。この期間、ずっと上腕三頭筋を鍛えて来ました。云ってみれば、一年半お金を貯めて来たのに、貯めるだけで使うことを考えていなかった。ゆったりしたスウィングでは上腕三頭筋の出番が無かったと云えるようです。早いスウィングによって、貯めたお金を使うべきだったと思いました。
なぜ、早く振っても方向が乱れないか?私はグイッと飛行線後方に引くテイクアウェイ、そこからやおら左肩を廻してトップへ…というスウィングをここ数年続けて来ました。これが習い性となって身体に染み付いてしまったのでしょう。このスウィングは方向性に優れていましたし、飛距離も「痩せっぽちのくせに飛ばす」と云われたものです。今回はスウィング軌道は同じで、ただテンポを早くしただけなので、これが早く振っても方向性良く飛ぶ理由だと思われます。
(June 02, 2019)
●パー3攻略法私はここ数年パー3の攻略に悩んで来ました。パー3では一打で乗せることが望まれていますから、最も大事なのは方向性です。【クラブ選択は決定しているので距離は度外視】 で、「方向性重視」という方針で、ゆっくり丁寧にスウィングしていました。
あるパー3での私の傾向は常にプルでした。それを克服すべくインサイド・アウトで打ってみましたが、今度はプッシュして右の木にぶち当てる傾向が出てしまいました。その他、数え切れないくらい、様々な方法を試しました。全て失敗でした。
上の「I'm Dustin Johnson(私はダスティン・ジョンスン)」に目覚めてから、「パー3でも早くスウィングしてみようか?」という思いが湧きました。もう策が無いので破れかぶれ。すると、その日のNo. 4(134ヤード、パー3)で、いきなりピンハイに乗ってしまいました。その後必ず乗るという幸運には恵まれていませんが、以前より方向が乱れないのでよしとすべきでしょう。
大成功なのはNo. 13(184ヤード、パー3)です。3番ウッドをお蔵入りさせてしまったので、19°ハイブリッドかドライヴァーを打つしかないのですが、19°ハイブリッドではいつもショート。ここでドライヴァーを使うのはちょっと恥ずかしいのですが、ハンドルを15センチ短く持って早めのスウィング。乗りました!乗りましたが、グリーンのかなり奥でした。
その次のラウンド、今回はハンドルを17センチ短く持って打ちました。またもや1オン。これもピンから10ヤードほど奥でした。次は19センチ短く持って打つつもりです。
(June 02, 2019)
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