February 03, 2019
●冬場のゴルフ
さしものアメリカ南部も厳寒の候で10℃以下の日が多く、さっぱりゴルフ出来ません。シニア・グループのラウンドもめっきり少なくなっています。
冬場は草が枯れて地面の露出度が増える、だからボールのランが増え、総飛距離が伸びる…と思うんですが、左にあらず。秋から冬にかけては夜半〜明け方にかけて気温が下がるせいで、草の表面に朝露がつき、曇った日などは午前中一杯乾かず、ボールを転がらなくしてしまいます。
夏場に飛んでいた地点までボールが届かないので、がっかりし、かつ焦ります。しかし、それは全てのゴルファーにに一様に起っている現象なので、実は焦る必要はないわけです。夏に較べると遥かに長い二打目が、スコアの決め手となります。
湿った地面はショート・ゲームにも影響します。夏は固く乾いた地面がクラブヘッドを滑らせてくれたのですが、湿った地面だとヘッドが突き刺さってしまい(=ザックリ)、その結果としてのチョロの危険性が倍増します。
で、一計を案じました。図のように第七頸椎(首の根元の凸起、図の赤丸)より右にボールが来るようにしてアドレスします。これはPaul Runyan(ポール・ラニャン)が提唱した五つのサスペンション・ポイント(tips_147.html)の一つで、本来は深いラフにおける支点の設定です。私の場合、フェアウェイでも首の右横にボールを置くと、ザックリを予防出来ます。ある日のラウンドで毎ショットに成功し、「この方法なら100%ザックリ無しでプレイ出来ると『日記』に書ける!」と思った途端、最後のNo.18でザックリをやっちゃいました。「日記に書こう!」と思ったのが間違いでした。これは、トーナメント最終日、トップを走っているプロが、優勝者インタヴューで喋る内容を考え始めた途端に池ポチャを出すのと同じ失敗です。先走り過ぎてはいけないのです(^^;;。
なお、Paul Runyanは、「このようにボール位置を後方にした場合、体重は左足にかけ、身体を左に傾げる」と云っています。左体重にしないと、ボール位置を右にした意味がなくなるからです。
(February 03, 2019)
●練習ストロークについて
私は、本番のストロークの前に三回素振りをすることにしています。カップあるいは中間目標を見つめながら、そこに届く適切なバックストロークの幅を身体に覚え込ませます。カップを見ながらストロークする人もいますが、普通本番ではボールを見ながらストロークするので、どのように打つかは、直前に身体が覚え込んだ振り幅しかありません。もし、素振りをしないと、「こんなもんだろ」という山勘(当てずっぽう)でストロークするしかなく、それでは身体の筋肉がどう動けばいいのか判らず、パニックに陥るでしょう。とんでもなくショートしたりオーヴァーしたりするのは、こういう時です。 スポーツ心理学者Dr. Bob Rotella(ボブ・ロテラ博士)は、'Putting Like a Genius'(天才のようにパットする)というテープの中で、「ゴルファーの中には、素振りをする時ボールやパターヘッドを見ている人がいるが、これは絶対にいけない。カップを見るべきである」と強調しています。 素振りは距離感を構築するためのステップですから、カップあるいは中間目標を見つめながらの動作でないと無意味です。ここで中間目標と云うのは、ブレイクの頂点であったり、上りのラインであればカップの10センチ向こう、下りであればカップの30センチ手前などを指します。カップではなくその地点を見つめながら素振りします。素振りを終え、アドレスした後、もう一回目標を見るのはいいのですが(私はそうしてます)、間違って中間目標でなくカップを見てしまうと、素振りに費やした全ての努力はおじゃんになります。素振りで構築した距離感がリセットされてしまうからです。 |
(February 03, 2019)
●裏技礼賛
年末年始恒例のサイト・メンテナンスを行いました。その時、「パットの方向性を良くする裏技」(tips_195.html)の《左前腕をほんの僅かターゲット方向に捩る》を読み直し、「最近、これやってなかったな」と気づき、これを加味すればもっと良くなる筈だ…と思いました。 その次のラウンドから、私のパットは全然入らなくなりました。それまで絶好調だったパットが台無しになったのです。現在、私はスプリット・ハンズでストロークしており、これはFLW(フラットな左手首)を遂行出来る理想的なグリップですから、左前腕を僅かでも左へ捩るのは屋上屋を重ねることなので、やるべきじゃなかったのだと考えました。 しかし、よくよくそのtipの前後の記事を読み直すと、私は「ハーフのパット総数10を恵んでくれるグリップ」(tips_195.html)でスプリット・ハンズのグリップを採用し、その後に「パットの方向性を良くする裏技」を発見したのです。両者は相性がいいだけでなく、最高のコンビだったのです。 で、本日Mike Reekie(マイク・リーキィ)と二人だけのラウンドで、迷うことなく《左前腕をほんの僅かターゲット方向に捩る》ストロークを試しました。すると、何度も長短のパットがスコンスコン入ってしまい、Mike Reekieが「プロみたいじゃないか!」と舌を巻いたほどでした。裏技は正しかったのです。 彼とは缶ビール一本を賭けたマッチ・プレイを行ったのですが、No.14で私が6アップで勝ちを決めてしまいました。前々項の「ボール位置を右にする」アイデアによって、ザックリ無しどころかピン傍に寄せたことが何度かあったのも助けとなりましたが、《左前腕をほんの僅かターゲット方向に捩る》裏技の功績大です。2メートルぐらいのパットが入ってくれると、最高に気持ちがいいです。 思うに、私は自分で「(捩るのは)ほんの一寸ですよ。やり過ぎないように」と書いていた癖に、捩り過ぎていたのでしょう。捩る度合いは《ごく僅か》でなくてはなりません。 |
(February 03, 2019)
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