December 02, 2019

パー3では左手一本

これまでパー3の攻め方については、無数の試みをして来ました。「こうすりゃいいのか!」という発見は何度かあったものの、一度や二度はよくても、長期にわたって成功を収めるまでには行きませんでした。

[Crane]

例えば私がプレイしているコースのNo. 4(134ヤード、パー3)です。距離は短いのですが、グリーン手前20ヤード位から徐々に上りになっており、距離そのままでは絶対にショートします。私の場合、平地であれば5番アイアンでも飛び過ぎる筈ですが、どうしてどうして、5番ではグリーン手前のエッジにすら届きません。3番アイアンで乗せたことはありますが、3番アイアンはムラがあるので、現在は18°ハイブリッドで打っています。グリーンは郵便切手のように小さく、しかも右から左へ傾斜しており、距離ぴったりに打つと左にこぼれてしまいます。

苦闘していたある日、試みに18°ハイブリッドを左腕主体で打ってみました。右手のパワーを使うとプルし、そのパワーを緩めるとプッシュするので、右手は添えるだけにしてみたのです。オーヴァラッピングでもなく、インターロックでもありません。右手の指はクラブを握らず、掌を当てるだけ。私はこれをバンカー・ショットでやっていますが、パー3にも応用してみたわけです。これまでになく(完全にではないですが)真っ直ぐ飛びました。ただし、20ヤード以上ショートでした。いかに左手が弱いか判ります。その距離を補うには長いクラブ(3番ウッド)を使うしかありません。

やってみました。3番ウッドをフルに握ったのでは飛び過ぎました。約16センチ短く持って打つ必要があることが判りました。【註】

【註】私のほとんどのクラブのハンドルには1.25cmずつ目印がつけてあり、いちいち物差しで計るわけではありません。《1インチ(2.5cm)短く持つと、ワン・クラブ短いものに相当する》という公式があるのです。【参照】「中間クラブ対策」(tips_87.html)

ついでなので、他のパー3も試してみました。No. 7(150ヤード)は下りなのですが、ティーグラウンドも左足下がりなので3番アイアンでも飛距離が不足するデザイン。先ず3番ウッドを左腕主体で打ってみますと、真っ直ぐピンに向かいましたがグリーン・オーヴァー。結局、18°ハイブリッドを約21センチ短く持って打つとオンさせられることが判りました。

No.12(102ヤード)は、いつも7番アイアンを約16センチ短く持って打つホール。「左腕主体で打つと飛距離が減る」と思い込んでいた私は、6番アイアンでテストを始めたのですが、打ったボールは全部オーヴァー。結局、いつも通り7番アイアンを短く持って打つのがいいということになり、「どうして飛距離が減らないんだろう?」と不思議でした。

きつい上りのNo.13(184ヤード)の砲台グリーンへは、これまでドライヴァーを21センチほど短く持って打っていたのですが、ここは3番ウッドを普通の長さで握り、左腕主体で打つのが適切という結果でした。

今回の私の試みは、先ず真っ直ぐピンに向かうクラブを探す。その際、飛距離は問題にしない。真っ直ぐ打てるクラブが見つかったら、クラブを持つ長さで飛距離を調整する…という方法です。150ヤードのホールに3番ウッドであろうがドライヴァーであろうが、私は気にしません。「乗れば官軍」なのです。短いクラブで打っても乗らないのでは自慢になりません。

次の練習ラウンドで、No.13(184ヤード)での左腕主体のスウィングは功を奏し、ピン手前1メートルにワン・オンさせることが出来ました。

[Ginjiro]

「右手は添えるだけなんて、聞いたこともないし破天荒過ぎる!」と思う方もおられるでしょう。私自身、破天荒だと思っていました。ところが、たまたま再読中、いや三読中の本『ゴルフの大事』中部銀次郎×三好 徹・共著(ゴルフダイジェスト社、2006)に次のような中部銀次郎の言葉が出て来るのです。

【要旨】「大方の右利きゴルファーの左手・腕のパワーは弱過ぎる。左の方が弱いと、どうしても右手で打ちに行くことになる。これが左右のバランスを悪くする。左を鍛えるべきだと云っても、アマチュアに左を鍛える時間なんてない。だったら、右手を使えなくすればいい。右手を添えるだけにするとか」

どうです?日本のアマチュアの最高峰だった中部銀次郎がこう云ってるんです。方向を重視するなら右手を使わない方がいいんです。これがパー3での打ち方を助けてくれます。

練習ではなく、本番のラウンドでの成果を期待したのですが、なかなかうまく行きませんでした。左手主導だと、私の場合プルが多発するのです。

ある日の本番のNo.4。私はプルに備えてグリーンの右を狙いました。短く持った3番ウッドで打ったボールは右に出て、緩く左にカーヴしグリーン奥にオン!ついに成功。No.7はプルし、No.12はショート…で失敗でしたが、No.13は(やはり右を狙って)グリーン中央にオン。やっと、研究の成果が実りました。

【おことわり】右上の画像はhttps://s-media-cache-ak0.pinimg.comにリンクして表示させて頂いています。

(December 02, 2019)

慣れないことをしようとすると、スウィングが早くなる

 

これは誰しも経験があることではないでしょうか?われわれは普通ボールを真っ直ぐ打とうと努力します。ごくたまにスライスをかけたいとかフックをかけたいと考えると、頭の中で先ずグリップやアライメントのおさらいをし、それに即してセットアップし、アドレス。

人間は慣れないこと、結果が極めて不明瞭なことをする際、緊張し、「成功・不成功に関わらず、出来るだけ早くコトを済ませてしまおう」という境地に陥りやすいそうです(スポーツ心理学者の言)。

確かに、こういう場合に極めて急速なスウィングしがちです。しかも、上の空になってボールを直視せず、ヘッドアップするというおまけ付き。慌てる乞食は貰いが少ない。慌てるスウィングは、いい結果が得られない…と悟る必要があります。難しいショットをする段になったら、その悟りを思い出し、心と身体にスローなスウィングをすることを促すキー・ワードを呟くべきでしょう。

ある日のNo.1の二打目。ここのグリーン手前もグリーンそのものも左へ下っており、ピンを真っ直ぐ狙うとごろんごろん左へ転げて崖下へ直行します。そこは約20°の傾斜があり、旗は見えるもののピンは全く見えないという地獄です。私はこのグリーンをフェードで攻める練習をしたことがあり、ピンのやや右を狙ってスタンスを左向きにし、そのスタンスラインに沿って(アウトサイドインの)スウィングすれば、ショートしても花道へ(バンカーがのさばっていて狭いんですけど)、うまく行けばオン…ということを知っていました。

他のチームメイトは、二人が右のガード・バンカーにボールを入れ、二人がショート(この日は特別に五人編成でした)。私一人グリーンにオン。私はフェードの掛け方を熟知していたので、アライメントやセットアップは考えることもなく自然に出来ました。また、乗らずに花道で止まっても、寄せワンが期待出来るからいいやというリラックスした気分でした。ですから、スウィングも慌てず、力まず、穏やかに遂行出来ました。それが2オン達成の要因でした。

やったことがあり、成功したこともある…という自信は重要ですね。

(December 02, 2019)

パーオン率が悪くても80は切れる

 

「パーオン率がゴルフを決める」(tips_89.html)という記事で、筆者Lou Riccio(ルー・リッキオ)は「80を切るには、八つのグリーンにパーオンさせなくてはならない」と云っていますが、数週前のある日パーオンしたホール数はたった三つなのに、7オーヴァーで廻れました。

その日のNo.1(パー4)、グリーン・エッジからの30ヤードのチップ(三打目)をトップしてしまい、ボールは反対側のグリーン・エッジへ。残り約20ヤードですが、下りなので15ヤードとして打つことに。私はこのラインが右に切れそうに錯覚させるものの、実はストレートであることを知っていました。ですから、真っ直ぐピンを目掛けてソフトに、しかししっかりチップ。それが入ってしまい、思いがけぬパー。

No.3(パー4)で、私は林からの二打目を木に当て、三打目を10メートルもピンをオーヴァーさせてオン。絶望的な気分でしたが冷静に読んで、ちゃんとカップに届くようにストローク。これが入っちゃいました。ツいてる日というのはこんなもんなんですね。

No.5(パー4)は、本グリーンを修理中で手前のフェアウェイに仮のグリーンが設定されています。フェアウェイなので地面が固くて10ヤードぐらい手前に落とさないと弾み過ぎてグリーン・オーヴァーは必至。私の10ヤード減作戦の二打目は大成功で、ピン傍1.2メートル、バーディ。

途中を省略し、No.14(パー5)。三打目をまたもや10メートルもピンをオーヴァーさせてオン。やや下りのスライス・ライン。「これを沈めるのは無理。ショートせず、オーヴァーもしないように打とう」とストロークしたら、また入っちゃいました。

No. 17で痛恨の3パットでダボにしてしまい、「結局完全にツいてる日というわけでもなかったか…」と告別式にでも参列してる気分になりましたが、パーでNo.18を終え、数えてみたら7オーヴァーでした(パット総数は27)。ま、二つの10メートルが入っていなければあり得ない僥倖でしたが、当サイトのタイトルとなっている使命を達成出来たので結果オーライ。

なぜパーオン率が低かったのか?「真っ直ぐ打てない理由」(tips_197.html)に書いた発見《真っ直ぐ飛ばすには、コックしてスウィング・スピードを上げること》なる秘訣を忘れていたのです。折角の発見も忘れちゃうんじゃ駄目ですね。で、「よし、この次は忘れないぞ!」と決意すると、次は別の何か大事なことを忘れたりするんです。いたちごっこorz。

 

【参照】「パーオン率がゴルフを決める」(tips_89.html)

(December ?2, 2019)



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