August 03, 2019

真っ直ぐ打てない理由

 

以下は私の経験則であり、権威ある者が述べた意見の紹介ではありません。しかし、日々のラウンドで自分のプレイとその結果を検証すると、「これは間違いない」という確信となっています。

[impact]

私は、全てのゴルファーに真っ直ぐ飛ばすことが出来る最適のテンポ(スウィング速度)というものがあると思うのです。Nick Fald(ニック・ファルド)はドライヴァーからピッチング・ウェッジまで全部同じテンポでスウィングしたそうです。それが、私の説を裏書きしてくれると思います。

私がある距離をあるクラブの目一杯のパワーで打たなければいけない状況になると、必ずプルします。目一杯のパワーで打とうとすると、スウィングが早くなります。私の理論ではスウィングの速度を上げるとクラブフェースがスクウェアになるべきタイミングを通過し、クラブフェースがクローズになりかけた時(図左)にインパクトを迎えるので、クローズ・フェースによってプルが生じて当然なのです。

パー3では目一杯飛ばす必要はなく、適切なクラブを選択しさえすれば最も大事なのは正確な方向性です。正確に真っ直ぐ打とうとする時、われわれはゆっくりの速度でスウィングしようとします。しかし、通常のスウィングより遅いスウィングだとクラブフェースがスクウェアになり切る前(図右)にインパクトを迎えるため、オープン・フェースによってボールは右へ出てしまいます。

われわれにとって必要なのは、真っ直ぐ打てるテンポを先ず見つけること。それを発見したら、どんな理由があってもそのテンポを変えないで打つことです。

[Swing Mate]

では、どうやって自分にとっての最適なテンポを見つけるか?「 ヘッド・スピード測定器」というものがあります(ローンチ・モニター登場のずっと以前の製品)。これを使って、真っ直ぐ打てた時のスウィング速度をメモし、その最大公約数をとればそれが最適の速度と云えます。実際にこのアイデアを試してみました。

ある日の早朝、まだ誰もプレイしていないパー3のいくつかでアイアンやハイブリッドを打ってみました。真っ直ぐなボールを打てた速度は67mph(約30m/s)前後でした。

私の理論が大筋において正しいことが証明されました。正確に打とうと速度を落とすとプッシュし、急速に打つとプルしました。67mph(約30m/s)以上でも以下でも真っ直ぐ打てないのです。67mphは、私の気持ちとしてはやや早め。しかし、急速ではありません。

さて問題は、この67mph(約30m/s)のスウィングをどう身につけるか?

その後も練習していますが、なぜスウィング・スピードではなくヘッド・スピードと呼ばれるかが判りました。私の通常のスウィングではいくら動作を速くしても速度は52mph(約23m/s)程度なのです。67mph(約30m/s)には到底達しません。ところが手首をコックするとたちまち63mph(約28m/s)となり、目標に近づきます。

つまり身体の動作(スウィング)をいくら早くしてもクラブ・ヘッドのスピードは早くならないのです。コックして初めてヘッドの速度が最大になるのです。それが、(スウィング・スピードではなく)「ヘッド・スピード」と呼ばれる理由です。ゆっくり目のスウィングでも、ちゃんとコックさえすればヘッド・スピードは上がります。

(Aug 03, 2019)

傾斜地のアプローチの法則・自画自賛

最近、他人のゲームを見るのが面白くなりました。ゴルフ仲間が斜面からのショットをする時、私はその斜面のおおよその角度を考え、彼のボールからピンまでの距離を目測します。例えば、斜面の角度がおよそ20度、ボールからピンまで20ヤード位とします。転がしでなく、ボールを宙に浮かべるつもりなら、彼は全体を40ヤードとして打たなくてはならない。しかし、彼の脳味噌はピンまでの直線距離の20ヤードしか考えられないので、距離の半分しか打てず、大幅ショートします。そして「チョロった!」などと叫びます。チョロったわけではなく、斜面の角度を無視しただけなのに。

[slope]

他人とは云え、彼らは私のチーム・メンバーなので、本当は彼らに失敗して欲しくないのです。しかし、彼らに私の発見(「砲台グリーンの斜面からのチップ」07/01)を説明するのは時間がかかるし、第一誰も信じてくれないでしょう。私ごときがそんな発見をするなんてことすらあり得ないと思うでしょうし。

ここのところ、私の斜面からの寄せは大体において1ピンの範囲に寄っていますが、まだ誰もそれがある法則を利用しているとは気づきません。

私自身、「え、この距離で50ヤードとして打つわけ?」と信じられない思いをしたこともあるのです。ホームランを恐れて、せいぜい40ヤードとして打って大幅ショート。法則の発見者当人がこれですから、まして他人が信じるわけがありません。しかし、私はもう迷いません。計算の結果が50ヤードと出れば、その通り打ちます。

「砲台グリーンの斜面からのチップ」という記事はグリーンに直近の斜面を想定して書きましたが、実はどんな斜面からでも有効です。写真のようにグリーンまで100ヤードだろうと120ヤードだろうと。要するに、斜面によってアイアンのロフトが増えれば、ボールは高く上がって距離が減るので、その分を埋め合わせしなければならないのです。《ロフトが10°増えたら10ヤード足す》、これが鉄則です。

【おことわり】画像はhttps://www.golfchannel.com/にリンクして表示させて頂いています。


(Aug 03, 2019)



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