March 07, 2018

完璧なストロークの探究

 

"Putting is the name of the game."「パッティングこそゴルフの肝心要(かなめ)である」とはよく云われる言葉です。特に、パットが不調だった日のプロやアマが、「分っちゃいるんだけどねえ」と自嘲気味に嘆く時に使われることが多い。そりゃそうです。どれほどイーグル・チャンス、バーディ・チャンスに恵まれても、ボールがカップに沈まない限り、いいスコアにはならないからです。

先日の「ゴルフ金言集」でTony Lema(トニィ・リマ、1934〜1966、全22勝)は「ゴルフというゲームの目的は、直径10.8センチのカップにボールを入れることだ。それ以外はクライマックスを求めるマクラに過ぎない。全ての議論に終止符を打つ究極のストロークはパットである」と云っていますが、まさにその通り。パットこそ画に書いた龍に点睛を入れるアクションです。

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私はこう考えました。パッティング・ストロークは右図のように
⓪ アドレス
バックストローク
インパクト
フォロースルー
…となりますが、最重要なのは最後の②→③の約30センチの範囲である。特に、の時点でターゲット・ラインにスクウェアなら、その他の部分はどうでもいいのだ…と。

私は図のようにアイアン・シャフトのクラブを床に寝せ、その上で練習を始めました。ボールは無し。②→③でパターヘッドの中心線が寝せたクラブのシャフトと重なるように努力します。スタンス、ポスチャー、腕・手の角度、グリップなどは、教科書や過去のtipsの教えなど無視し、全てヘッドの中心線がスクウェアな30センチを達成させるために奉仕すべき裏方だと考えます。スクウェアな②→③以外に重要なものなどないからです。

上の練習に慣れたら、目を瞑(つむ)って同じことをします。ヘッドが付近に到達したら目を開け、ヘッドの中心線とシャフトがきちんと重なっているかどうか確認します。重なっていなければ、バックストロークで左肩が前に出ていないか、左目の周辺視野で監視します。多くの場合、左肩が方向を左右にずらすことが多いからです。

この練習法は、ゴルフ場に着いてティータイムを待っている間にも実行出来ます。アイアンを一本抜いて、地面に寝せるだけでいいのですから簡単です。

パッティングには、a) ラインの読みと、b) 完璧なストロークの二つが揃っていなければなりませんが、上の練習に精出せば二つのうち一つには自信が持てることになります。

(March 07, 2018)

パターのロフトを調べよ

 

'Boost your bag'
by Evan Rothman ('Golf Magazine,' December 2017)

「『ゴルファーたちはパターヘッドの形状には注目するが、重大な要素であるロフトには無関心だ』と、あるクラブ・フィッターが指摘する。『誰もがドライヴァーのロフトは知っているが、いつも使っているパターのロフトを知っている人はたった2%ぐらいだろう』

パターのロフトは、ボールの滑走を減らして早めに転がし始めたいと思うなら熟慮すべき要素である。全てのパターが明らかにしているわけではないものの、大方は2〜4°だが、購買者はそういう知識だけではなくもっと有益な情報を必要とする筈だ。

『一般的に、両手はアドレス時の位置に戻るものだ。だから、あなたがフォワード・プレスするタイプであれば(それはロフトを減らす)、あなたにはロフトの多いパターが必要だ。あなたが、両手をボールの真上かその後方でアドレスするタイプなら、ロフトの少ないパターヘッドが必要だ』」

【参考】
・「パターのからくり」(tips_70.html)
・「Paul Runyanのパター鑑別法」(tips_69.html)
・「パターの研究」(tips_136.html)
・「ヒールシャフト・パターの問題点」(tips_141.html)

 

(March 07, 2018)

盲目ゴルファーは足でラインを読む

 

筆者Tom Sallivan(トム・サリヴァン、写真)は、生まれた時からの盲目。しかし、ハンデは18だそうです。

[Sallivan]

'Be the Ball'
by Charlie Jones and Kim Doren (Andrew McMeel Publishing, 2000, $14.95)

「盲目であることが私にゴルフと心について教えてくれることを要約するとしたら、情緒的・肉体的両面で目的とすべきイメージを持たなければプレイは出来ないということだ。例えば、ボールを打とうと立っていて、心の中で文字通りショットのイメージを描けなければ、何も達成出来ない。それが、盲人が学ぶ最初の概念である。

二番目は、ゴルフ・ゲームを感じることだ。私はアマチュアとしては世界的なパット名人の一人だ。何故なら、私はパットのラインについて考えたりしない。それは私のコーチの仕事であり、彼がパター・フェースを揃えてくれる。私はフィーリングだけ考える。この場所からボールを動かすに必要なことは?私は足でグリーンを読むが、目の見えるキャディよりずっと上手だ。あなたが全ての感覚を使ってプレイすることを学べば、とてもよいゴルファーになれる筈だ。

【編註】AimPoint Express(エイムポイント・エクスプレス)というグリーン・リーディング技法があります(tips_155.html)。ボール後方やカップ直近で足を開いて立ち、左右どちらの足に体重がかかるかで、傾斜を感じ取ります。これは盲目ゴルファーに一歩近づいた手法と云えましょう。

三番目は景観を愛でることだ。あなたが私のホームコースのNo.4ティーに立ったら、あなたはPebble Beach(ペブル・ビーチ)でプレイしているような気になり、海の音を聞き、ユーカリの香り、オレンジの花、ライラック、そしてどこから風が吹いて来るかを感じとる。ある日、あなたは霧がやって来てあなたの肩に触れるのを感じることが出来る。こうした全ての感覚的なことが連続する。

視力のあるプレイヤーが逸するのは、【視覚以外の】残りの四つの感覚がゴルフを素晴らしいものにしているという経験だ。フェアウィを歩き、足の下のスポンジのような感覚を楽しむこと。ボールを打ち、それが木々を抜ける音を聞くこと(木に当てるってことじゃなく、ショットの反響音を聞くことである)。それはあなたが巨人になったように感じさせる。特に、パー5でフェアウェイの真ん中にいて、打った後、スウィートスポットで打てた音を聞く時。

自分のショット、あるいは他の人のショットがどこへ飛んだか、ボールの空を切る音によって分る。バンカーからボールが飛び出すドスンという音も素晴らしい。ゴルフ・ゲームの景観を感じ取るのはうっとりさせられることだが、視力のあるプレイヤーたちは、それを感じない。彼らはメンタル・イメージに関連することを感じないのだ」

【おことわり】画像はhttp://www.oursouthbay.com/にリンクして表示させて頂いています。

(March 07, 2018)

不可能なパットを可能にした男

 

筆者Glen Daugherty(グレン・ドアティ)はあるゴルフ場のヘッド・コーチ。

'Be the Ball'
by Charlie Jones and Kim Doren (Andrew McMeel Publishing, 2000, $14.95)

1975年のthe Masters(マスターズ)で、Jack Nicklaus(ジャック・ニクラス)が沈めた有名なパットを覚えているだろうか?彼はJohnny Miller(ジョニィ・ミラー)とTom Weiskopf(トム・ワイスコフ)を凌いで優勝したのだった。【おことわり:写真は1986年のNo.17でのものです】

私は常にNo.16(パー3)について考える。彼は約10メートルのブレイクのあるパットを成功させた。それは約14メートルのパットで、角で10メートル曲がり、坂を上り、そして転げ込んだ。そのパットをどう処理するか物理的に計算出来るものではない、とりわけプレッシャーの下では。というか、どんな状況下であれ、成功はあり得ない。意識的レヴェルでは、あのパットは沈められない。無理である。あなたが100回パットしたって、一度たりと入らない筈だ。

だがJack Nicklausはマスターズに優勝するにはどうすべきか知っていたし、勝者は自分だと知っていたのだ。彼はその場に立ち、彼の潜在意識が働き、カップに入るボールを視覚化し、そして彼の創造力が仕事を引き継いだのだ。それは彼のパターを後方に引き、ボールをカップへと赴かせた。あれは不可能なパットだった。だが、彼はそれを可能にし、トーナメントに優勝したのだ」

 

(March 07, 2018)



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