July 01, 2018
●パー3では低いボールある日、私はNo.7(160ヤード)打ち下ろしのパー3で、ほとんど力を篭めないエフォートレスな3/4スウィングで3番ウッドを打ってみました(=方向性重視)。低く出たボールは真っ直ぐピン方向に向かいましたが、手前の土手で蹴られてごろんごろんグリーンを横切って右へ転げてしまいました。行ってみると、ボールはグリーン右横のピンハイでした。短いスウィングで距離は適切だった。低い軌道でもちゃんと届く。もし、私がグリーンのずっと左手前を狙っていたら、多分ピン傍だったのではないか?
その体験が私にヒントを与えてくれました。Johnny Miller(ジョニィ・ミラー)が紹介したLee Trevino(リー・トレヴィノ)の言葉を思い出したのです。それは2004年に当サイトで紹介した「低いボールは曲がらない」(tips_80.html)という記事で、以下のようなたった二行の内容でした。 「Lee Trevino(リー・トレヴィノ)は、高いボールは大きく曲がるが、低いボールは曲がる率が低いと云う。だから、私はナーヴァスになり始めた時は、ボールをややスタンス後方に置き、低めのボールを打つ」 《低いボールは曲がらない》のだったら、No.7でウッドなんか使う必要はないのではないか?グリーン左手前から低目に転がして、ピン傍に寄せられるかも知れない…。 ある日の練習ラウンドのNo.13(210ヤード)打ち上げのパー3で、ドライヴァーを胸の高さがトップというハーフ・スウィングをしてみました。低くティーアップし、時計の文字盤の3時から9時へのスウィングで打ったボールは、低い軌道でグリーン手前20ヤード付近に着地し、真っ直ぐピンに向かってころんころん転がり、ピンを50センチほど通過して停止しました。えーっ?自分でも信じられないほど呆気ない成果。いつもドライヴァーでショートするか、右や左の旦那様なのに。 私はNo.4(150ヤード)砲台グリーンのパー3に移動しました。いつもだと、ここでは24°ハイブリッドによる3/4スウィングで正確さ第一のショットをします。ですが、最近の私は引っ掛けの量産体制。この日私は6番アイアンを選び、時計の文字盤の3時から9時へのスウィングで、パンチ・ショット気味の低い弾道で打ちました。三発打ったどれもがグリーン手前に着地してから、長くも短くもなしの距離に達し、そのうち一つはピンの左横50センチへ。 ハーフ・スウィング作戦の成功を確信した私は、前述のNo.7(160ヤード)パー3へと急行。ここでは5番アイアンを選び、グリーン左手前にあるグラスバンカーを狙いました(ピンから20ヤード手前で20ヤード左の地点)。同じく胸の高さのトップとフィニッシュのハーフ・スウィングによるボールは、低く真っ直ぐ目標地点に落下し、そこから右へ弾んでグリーンへと駆け上がり、ころころ右上へと登って行ってピンの左1メートルへ。もう一個打ったボールも同じ経路でピン傍へ。 なーんだ!これまで色々工夫していたことが馬鹿みたい。全てハーフ・スウィングで充分だったんじゃないの!低いボールは間違いなく正確です。グリーン手前にハザードさえ無ければ、このように打つのが正解です。 |
とはいえ、その後の数ラウンドではそのように見事に打てませんでした。バックスウィングが’胸の高さを越えたり、フォローを高く上げ過ぎて低い軌道にならなかったせいでもあるし、以前やっていたエフォートレスなスウィングが邪魔して気が抜けたようなショットになったせいもあります。期待過剰でもありました。これはパンチ・ショットなので、ボールを(打ち上げるのではなく)押しつぶさなくてはならないのです。そのためにはティーアップするべきではないように思われました。
その後、毎回ワン・オンとはいかないまでも、以前のように大きくブレることはなくなり、手堅く寄せてパーが狙える…というところまで漕ぎ着けました。この作戦は間違っていないと思います。
(July 01, 2018)
●練習する時は、必ずクラブを地面に置け
ヨーロピアン・ツァーの花形Ian Poulter(イアン・ポールター、英国)による、彼の練習法の必須アイテム。
'Golf Tips from the Pros'
edited by Tim Baker (David and Charles Limited, 2006, $14.99)
「私が練習する時は、アライメントの助けとなるように常にクラブを地面に置く。それは特に最初の十数個のボールを打つ際、その日の感じを掴み、自分のいつもの打ち方を呼び戻そうとする時にとても重要である。その間に、悪い癖が忍び入って来たりしてほしくないからだ。
鉄道の線路をイメージしよう。ボールは線路の右のレール、あなたの爪先は左のレールで、アライメントが正しくなるように、地面にクラブを置く。
何度でも繰り返せる安定したスウィングの構築は、多くの場合単純なことをちゃんと実行することで可能になる。アライメントはその典型的な例だ。クラブを地面に置くことによって、あなたは常によい習慣を強化することになる。その習慣は、基本的にゴルフコースで本能的に正しいことを行うことを身につけるトレーニングである。そのためのいい機会を逃してはならない」
(July 01, 2018)
●Nick Faldo(ニック・ファルド)の練習
Nick Faldo(ニック・ファルド)は、全英オープン三回、the Masters(マスターズ)に三回優勝し、現在TVのトーナメント解説者として活躍中。
'The Best Golf Tips Ever'
edited by Nick Wright (Contemporary Books, 2003, $24.95)
「Nick Faldoがかつて計算したところによると、彼の練習時間の75%はショート・ゲームの技を磨くことか、アドレス・ポジションの細部を洗練することのどちらかに費やされたそうだ。
Nick Faldoはショート・ゲームとスウィングの基本に集中することが、安定したボール・ストライキングとスコアを良くすることの鍵であると信じている」
(July 01, 2018)
●残り40ヤードに刻む作戦
私がプレイする市営ゴルフ場のNo.14(360ヤード)パー5は、グリーン前面の全てがバンカーでガードされています。顎が深いので転がしでは乗せられません。砲台なので、長いクラブでアプローチ・ショットを止めるのが難しい。バンカーの横をすり抜ける二打目でピンハイにつけられれば、幸運ならチップインのイーグル、悪くてもバーディ・チャンスに恵まれます。私は、右からと左からイーグルを得たことがあります。バーディも何度も得ていますが、毎回バーディ・チャンスが得られるわけではありません。
ふと考えました。イーグルなんて、オリンピックと同じ四年に一度ぐらいのものである。バーディにしたって、数ヶ月に一度。大体において、パーかボギー。だとしたら、絶対にボギーを排除し、必ずパーを得る作戦はどうか?バンカーの横ピンハイにつけられるのは幸運な場合であり、プルすればバンカー、プッシュすればカート道路を弾んで10ヤードもオーヴァーしてしまうのです。 私の特技は60°ウェッジなのだから、50ヤード残すアプローチにしたらどうか?いや、50ヤードを目標にしてドジれば、60ヤード、70ヤード残すことになってしまう。40ヤード残す作戦にすべきだろう。 その日のラウンド、No.1でこの作戦の成否を占うことに。このホールもガードバンカーが大きく、花道はフェアウェイ左の5ヤード位しかありません。しかもフェアウェイもグリーンも左に傾斜しており、花道を狙ったボールは間違いなく左の崖下へ。グリーンにオンしたボールはどんどこ転がり、グリーン・オーヴァー。ですから、ここはバンカー手前に刻んで、ピン傍に寄せるテクニックに頼るのが最善なのです。 この日の私のティー・ショットは、GPSで残り130ヤード。40ヤード残すには、90ヤード打って刻むことに。やってみました。ボールはバンカー手前10ヤードほどに着地し、勾配通り左に転がり、花道の右端へ。私のチップはベストとはいかず、5メートルのパットが残りましたが、幸運に恵まれて予定通りのパー。No.1でのパーは重要です。借金は作らない方がいいので(^-^)。 |
肝心のNo.14。私はティー・ショットを右にミスし、二打目を木々に遮られてピンを狙う訳にいかず、フェアウェイ左へ打つことを余儀なくされました。予定を大幅にオーヴァーする65ヤードのアプローチ。私はグリーン・オーヴァーを避けるため、サンドウェッジを(65ヤード打つより)長めに持ち、フェースを僅かにオープンにしてスウィング。ボールはピンを1.5メートル越えて停止。うまくパットしてパー。
今回は理想的な運びではありませんでしたが、一応狙い通りパーにおさめられたので結果オーライ。
(July 01, 2018)
●オープン・フェースのインパクトを防ぐ
ドライヴァーを目一杯長く持って振るとプッシュし易い傾向がありました。で、やや短めに持ってプレイしていたのですが、目に見えて飛距離を損しています。何がいけないのか?インパクトでフェースが(遅れて到着し)オープンになっているのは明らかなので、それをスクウェアにしなければならない。
「体型別スウィング」によれば、「テコ型」の私のダウンスウィングは左膝を開いてガニ股にすべきで、これは腕・手の到着遅れを待つ効果があるようです。しかし、これは「云うは易く」で中々難しい。
私はJimmy Ballard(ジミィ・バラード)の「右サイドで火を吹け」のイメージで、ダウンスウィングの開始で右膝を左に押し込むようにしました。これは大成功で、以後その日のドライヴァーは全てフェアウェイのド真ん中に向かいました。
(July 01, 2018)
●ハイブリッドによる転がしの距離調節
ある日、No. 17(270ヤード)パー4のティー・ショットをプッシュし、大木でスタイミーになりました。残り120ヤードなら6番アイアンで木越えのショットでオンさせることも可能なのですが、生憎残り90ヤードなので木に近過ぎ、木の下を転がすしかありません。こんな長い転がしは滅多にやったことがないので、ちょっと戸惑いました。普通は24°ハイブリッドで転がすのですが、この時は21°を使ってみました。見事にグリーン・オーヴァー。
このコースで、木の蔭になって転がしが必要になるのは、主に三つのホール、No.11、No. 13、No.17です。口惜しいので、これらのホールでティー・ショットをミスした場合のリカヴァリーを練習しました。
先ず気がついたのは、短いからといって手打ちをしてはいけないということでした。きちんと肩を廻しながら手の高さでバックスウィングの幅を定めることと、その幅によるパワーとヘッドのスプリング効果だけを用いる(力を入れたりしない)ということでした。次のテスト結果は、いずれも24°ハイブリッドを使用した場合です。
No.11
残り90ヤード:ハンドルの「白+(プラス)」で握り、右腰骨の上に上げるバックスウィング。
残り80ヤード:ハンドルの「緑」で握り、右腰骨の上に上げるバックスウィング。
残り70ヤード:ハンドルの「赤」で握り、右腰骨の上に上げるバックスウィング。
残り60ヤード:ハンドルの「赤+」で握り、右腰骨まで上げるバックスウィング。
No.13
残り55ヤード:ハンドルの「赤ー(マイナス)」で握り、右腰骨まで上げるバックスウィング。
No/ 17
残り90ヤード:ハンドルの「白」で握り、右腰骨の上に上げるバックスウィング。
これらが必要になることは最少限に留めたいと願っていますが…。
(July 01, 2018)
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