January 24, 2018

バンカー・ショットの新風

 

これまでの当サイトのバンカー関連の記事をまだお読みでない方は、以下のメソッドを採用されることをお薦めします。面倒な調整が不要で、楽に砂地獄から脱出出来る素晴らしい方法です。

'The new way to escape bunkers'
by editors of 'Golf Magazine' ('Golf Magazine,' August 2014)

「伝統的なバンカー脱出法は、スタンスとクラブフェースをオープンにし、スタンス・ラインに沿ってスウィングするというものである。このメソッドの問題点はあまりにも急激な攻撃角度を生み出しかねず、それはクラブのリーディング・エッジを剥き出しにし、ヘッドを砂の中で滑らすのでなく、ヘッドを砂に埋め込んでしまう原因となる。

グリーンサイド・バンカー脱出のための最良の(そしてツァー・プロの多くが好む)方法は、次のようなものだ。
・スタンスとクラブフェースはほんの少しだけオープンにする。
・(バンカー・ショットでない)通常のプレーン上でスウィングする。
・以上がウェッジのバウンス(底部の膨らみ)を剥き出しにするため、(クラブヘッドが砂にめり込むのではなく)砂の中を正しく動かせるようになる。

以下は、あなたが無敵のバンカー・プレイヤーになるためのシンプルなセットアップの微調整法である。

スクウェアに構える

先ず、グリーンの傾斜とどこへボールを落下させるかの判断に基づき、ターゲットラインを選ぶ。(驚くほど多くの週末ゴルファーが、どこにボールを落とすかの判断を無視する)足・腰・肩がターゲットラインの数度左を向くように、少しだけスタンスをオープンにし、リーディング・エッジはターゲットにスクウェアに揃える。脚を動かさず砂への突入地点(それはボールの数センチ後ろである)をコントロールするため、通常より足を数センチ広げて立つ。

 

トレイリング・エッジを使う

前述の調整によりダウンスウィングの軌道は浅くなり、クラブシャフトは(かなりオープンなクラブフェースによる)アウトサイド・インではなく、(スクウェアなクラブフェースによる)オン・プレーンで動く。その結果、トレイリング・エッジ(クラブ底部の後端)がリーディング・エッジより前に砂に接触し、サンドウェッジがデザインされている通り、砂の中でクラブヘッドをバウンドさせる(めり込ませるのではなく)」

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このメソッドの骨子の一つは「通常のスウィング軌道」でスウィングすることです。普通は急角度の攻撃角度でボール後方数センチにクラブヘッドを落とすのですが、この急角度というのが曲者で、クラブヘッドのリーディング・エッジを砂に突き刺してしまい、よくてバンカーから出すだけ、悪くて依然バンカーから出られないという悲劇に見舞われます。浅い角度で、しかもサンドウェッジのバウンス(底部の膨らみ)を機能させれば、ヘッドが砂に突き刺さることはありません。

(January 24, 2018)

砂に埋まったボールの出し方

 

ヨーロピアン・ツァーのJoakim Haeggman(ヨアキム・ヘーグマン)による目玉の出し方。彼は技倆に応じた二つのフェース・アングルを提唱します。

'Golf Tips from the Pros'
edited by Tim Baker (David and Charles Limited, 2006, $14.99)

「砂に埋まったボールに取り組むには二つの方法がある。どちらの場合も体重はターゲット側の足である。この体重の掛け方は、急角度のスウィング・プレーンを促し、クラブヘッドが砂を通り抜けるのを容易にする。

プロたちはオープン・フェースで高くボールを上げ、ソフトな着地を好む。あなたが週一ゴルファーならクラブヘッドスピードがあまり無いだろうから、プロのメソッドは使えない。クラブが砂を打つとクラブ・フェースはオープンになるので、過度にフェースがオープンにならないよう、少しフェースをシャットにして、ロフトを減らしておく。こうすれば、充分砂を通り抜けることが出来る。

ボール後方数センチの砂の上でクラブを浮かせ、その部分の砂を打ち抜くべく狙いを定める。体重は左足。

Tip:サンドウェッジはクラブヘッドが砂でバウンドするように設計されているので、埋まったライのショットには向かない。アマチュアの多くには、ピッチングウェッジが最適であろう」

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ギャップウェッジがあれば、それを使いましょう。ギャップウェッジは15〜20ヤードのバンカー・ショットにも役立ちます。

【参考】
・「目玉には薪割りショット」(tips_80.html)
・「目玉の距離調節」(tips_124.html)
・「ピンに近い目玉を寄せる」(tips_155.html)

(January 24, 2018)

紙コップでバンカー練習

 

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女性インストラクターDana Rader(デイナ・レイダー)によるアイデア賞ものの、楽しい練習法。

'Hide the ball under the cup'
by Dana Rader ('Golf Digest,' January 2001)

「他のショットではボールを打つのに集中しなければならないのに、バンカーだといきなり『ボールの後方5センチを見ろ』と云われても難しい。そういう人には、次の練習法がお薦めだ。

練習バンカーで、ボールの上に大きめの紙コップをかぶせる。ボールはコップのターゲット側に配置すること。紙コップの下にクラブヘッドを打ち込む。コップとボール両方をグリーンに乗せるよう努力する。これに慣れると、ボールの数センチ後ろを打つことと、ボールを砂のクッションに乗せて運ぶフィーリングを掴める筈だ」


(January 24, 2018)

Harvey Penick(ハーヴィ・ピーニック)のバンカー・ショット

 

伝説的インストラクターHarvey Penick(ハーヴィ・ピーニック)のバンカー・ショット。

'The Game for a Lifetime'
by Harvey Penick with Bud Shrake (Fireside, 1996, $10.00)

「以下は私がTom Kite(トム・カイト)に教えた方法だ。彼は歴史上のどんなプレイヤーとも肩を並べられるバンカー名人である。この方法を練習バンカーで25回試せば、それがどんなに簡単であるかを知り、バンカー恐怖症とは永久におさらば出来る。

・グリップする前にフェースをオープンにする。フル・スウィングする時のようにクラブを長く持つこと(短く持つとスウィングを中絶しやすい)。右手の薬指と小指を絞り、手首が返るのを防ぐ。

グリップエンドが股間を指すようにし、両手がボールの僅か前方(ターゲット方向)になるように構える。ボール位置を中央にしたスクウェアなスタンスで、クラブフェースはピン(あるいはターゲット)の右を狙う。

・クラブのリーディングエッジがピン(あるいはターゲット)を直接向くようになるまで、左足・腰・肩を左に廻す。

・体重を多少多めに左足にかける。

・肩で設定された身体のラインに沿って通常のスウィングをする。ボールの1インチ(約2.5センチ)かもっと後方の(ピンまでの距離によって変わる)砂を打つ。ボールは砂のシャワーと共に舞い上がり、グリーンに落下する」

 

(January 24, 2018)



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