December 24, 2018

「ピッチングとチッピングの距離調節」改定の経緯

 

私が属しているシニア・グループに最近加わったWayne(ウェイン)という男がいます。彼は元消防署職員で、背が高い飛ばし屋ですが、非常に温和で明るい性格。小技も結構巧いのですが、ドライヴァーが不安定なのとダフったりチョロったりのミスでスコアを壊しています。

彼は私のウェッジ・ゲームを賞賛してくれ、私から習いたそうな気配でした。実際、私が推薦したTitleist Vokeyの60°ウェッジを、あっという間に購入してしまったほどです。前に一度、「教えてくれ」と云われて手ほどきした別な男がいたのですが、私の技法は複雑過ぎたらしく、その男はマスターするのを諦めてしまいました。今度、Wayneに教えるとしたら?と頭の中で想定問答をしていて、ハッと気がついたことがありました。

[marks] [Lob swing]

私のこのテクニックは、《クラブは1インチ(2.5センチ)短く持つと距離が10ヤード減る》という原理に基づいています。で、60°ウェッジのフル・スウィングの際に親指先端を当てる場所を基準として(右のハンドルの写真の"e")、そこから1/2インチ(1.25センチ)刻みで"d, c, b, a"とマークをつけました。1/2インチですから5ヤード刻みで距離が短くなる勘定です。【手で触って感じられるマークをつけると違法ですが、見えるだけで触感が得られなければ合法です】

スウィングとしては、図左の"2"がクラブシャフトが地面と平行になり、最も目安とし易い角度です。私の場合、ハンドルの"a"で、この"2"のバックスウィングをすると、15ヤード飛びます(キャリー+ラン)。

現在の私の方法は"a"で握って"1"のバックスウィングで10ヤード、"2"で15ヤード…と打っているのですが、20ヤードになると"b"で握って"3"のバックスウィング、25ヤードだと"c"で握って"2"のバックスウィング…という風に変化させます。

頭の中で「なんで、そう複雑にするわけ?」というWayneの声が聞こえるような気がしました。「1/2インチ長く持つ度に、5ヤードずつ増える…という方が簡単でいいのに」と云われそうでした。確かに、"a"で握って"2"で15ヤードなら、"2"のバックスウィングは変えずに、"b"で20ヤード、"c"で25ヤード、"d"で30ヤード、"e"で35ヤード…になる理屈です。この方が簡単です!

"2"の次にスウィングし易いのは"4"の左腕が胸の前で地面と平行になるバックスウィングです。これも、"a"で握って飛ぶヤーデージを見つけたら、同じ"4"のスウィングで、5ヤード刻みで打ち分けられるではないか?これが可能なら、「ピッチングとチッピングの距離調節・完全版」(tips_169.html)に掲載した複雑な図表は必要なくなり、俄然シンプルになる!…と思いました。

実際には私の60°ウェッジのハンドルには、もう一つ1/2インチ長く握る距離が残されているので、それを"f"とすれば、さらに二つのヤーデージをカヴァー出来ることになります。

コースで試してみました。"4"の、左手が胸の高さで地面と平行になるスウィングは、"e"は50ヤードでした。そして、"d"で45ヤード、"f"なら55ヤードです。これによって、全体に10〜55ヤードがカヴァー出来ることになります。

実際にこの方式を本番で試してみました。正しい!その事実があっけなく証明されました。"2"と"4"だけに限定すると、曖昧な"3"を除去出来るし、組み合わせを覚える必要もなくなります。現在でも定評のある私のピッチング、チッピングは、さらに完成度を増すことが可能になります。というわけで、次の記事のように大改訂しました。

『負うた子に教えられ』という言葉がありますが、まだ背負ってもいないのに仮想問答で教えられ、大なる進展があった…という一幕でした。

(December 24, 2018)

「ピッチングとチッピングの距離調節」簡略版

 

「ピッチングとチッピングの距離調節・完全版」(tips_169.html)を改訂します。では、前のは「完全」ではなかったのか?というと、いや、完全ではあったのですが同時に複雑だったのです。それを改良し、シンプルにしました。

この技法だと、10〜55ヤードの距離を60°ウェッジ一本で5ヤード刻みで簡単に打ち分けられます。以下は私のスウィングによる距離調節の例ですので、ゴルファーやボールによってはもっと飛ぶ人、飛ばない人もいることでしょう。それぞれ、実際にボールを打ってみて、それから本格的調整に着手して下さい。

[lob]


トップ ハンドルを握る位置
a b c d e f
110          
215 20 25 30 35 40
3      45 50 55

このテクニックは、《クラブは1インチ(2.5センチ)短く持つと距離が10ヤード減る》という原理に基づいています。先ず、60°ウェッジをフルスウィングで握る場合の左手親指の位置を定めます。それがハンドルの写真の"f"になります。そこから、1/2インチ(1.25センチ)刻みで"e, d, c, b, a"とマークをつけます。【USGAによれば、手で触って感じられるマークをつけると違法だが、見えるだけで触感が得られなければ合法】 1/2インチですから、そこに左手親指を当ててスウィングすれば、5ヤード刻みで飛距離が短くなる勘定です。

明瞭で解り易いバックスウィングのトップの目安は、クラブあるいは左腕が地面と平行になるトップです(左の図の地面と平行の二つの線)。先ず、短い距離から説明します。私の場合、ハンドルの"a"で握り、クラブが地面と平行になるトップ(図の"2")だと15ヤード飛びます(キャリー+ラン)。すると、理論的に(というか、私の場合実際に)"b, c, d, e, f"…と握る場所を変えると、このクラブが地面と平行になるトップで、六種類の距離を打ち分けられるようになります。方向性は別ですよ。それは個々のスウィング次第で、正確だったりピンの左右にバラけたりします。しかし、距離に関しては正確極まりなく打てます。

10ヤード
これが一番難物です。この距離はクラブが地面と平行になるより低い位置で打たねばならず、目安がないからです。この距離はこの「ピッチングとチッピングの距離調節」の唯一の弱点であり全く保証出来ない部分で、専ら猛練習による力加減に頼らざるを得ません。唯一の目安は「"a"で握って、クラブは地面と平行以下」ということだけ(図の1)。この距離は、実はパターを使う方が賢明かも知れません。

15ヤード〜40ヤード
これについては、上で説明しました。図の"2"のトップで、"a"〜"f"のいずれかでクラブを握って打ち分けます。

45ヤード〜55ヤード
この距離を打つには、左腕が胸の前で地面と平行になるトップ(図の"3")で打ちます。"d"で45ヤード、"e"で50ヤード、"f"で55ヤードです。

【おことわり】私は「○ヤード」と書いていますが、これはロードメジャーで測った数値でも、GPS距離計の数字でもなく、また歩測で調べた距離でもありません。目測です。何故か私の目測は実際のヤードよりも短く、17ヤード近辺を20ヤードとして認識する傾向があります。しかし、実際のラウンドで歩測している暇はないし、GPSもその日のピン配置や勾配まで計算してくれるわけではないので、やはり目測に頼るしかありません。私の場合、私の目が20ヤードと結論を出したら、それがロードメジャーで17ヤードだったとしても気にしません。要は目測通り正確に打てればいいだけなので。

(December 24, 2018)

続々・バイオリズム

 

12月三週目は、私のバイオリズムの好調期に当たっていました。しかし、何度か降った雨によるジメついた地面でティー・ショットは転がらず、ウェッジのザックリも出たりして、その好調期を無駄にしてしまいました。バイオリズムも、雨や寒気の予報までは出来ないようなので、これは諦めるしかありません(^^;;。

次の私の好調期は、1月二週目まで待たなくてはなりません。その時も雨が降り続いたり、7℃以下だったりすると悲劇です。

(December 24, 2018)



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