August 20, 2018

直感的にパットする

 

No.14(パー5)。私は入念に読み、ボールに描いた直線をラインに揃え、真剣にストロークした…にもかかわらず、1.5メートルのバーディ・パットに失敗。口惜しくて、他のチーム・メンバーが次のホールに向かっているのに、何度かパットをやり直しました。計四回試しましたが、四回とも外れ。我ながら呆れました。

次のNo.15(パー4)のグリーンに上がりながら、私は「今度はボールの線をラインに揃えたりせず、直感的にパットしてみよう」と考えました。しかし、長年の習慣というものは恐ろしいもので、他人のパットを待っている間に、身体が勝手に動いてボールの線をラインに揃えてしまいました。その読み通りにストロークしましたが、又もや失敗。ボギー。

No.16(パー4)。私の二打目は1.5メートルほどピンの右で停止。本当は、ここでもボールをラインに揃えたりすまい…と思っていたのですが、またまた身体が勝手に動いて狙い目に揃えてしまいました。ところが、アドレスした時、「読み通り線を揃えたラインではカップの下に行っちゃうぞ」と囁く内心の声がしました。これまでさんざ自分の読みに裏切られて来た私ですので、躊躇することなくもっと上を狙うべく変更。ボールの線を無視して、線を揃えたラインより10センチ上に向かってストローク。ボールは直感の通りに切れて、堂々カップ・イン!バーディ。

碁・将棋の軽口に「下手な考え、休むに似たり」というのがありますが、私の「読み」も、その類いかも知れないと思わされました。あるいは、ボールの後ろからカップを見た時に見えたラインは、アドレスした時に見下ろしたラインと異なるばかりでなく、後者の情報の方が正しいということかも知れません。

 

1998年の四つのメイジャー・トーナメントの裏表を読み物にした'The Majors'(ザ・メイジャーズ)という本に、その年のThe Mastersに優勝したMark O'Meara(マーク・オメラ)の最終パットの話が出て来ます。彼とキャディは入念にグリーンを読み、「ブレイクはカップと同じ巾かそれプラス1/2」と判断しました。「しかし、ボールにアドレスした時、Mark O'Mearaの心の中で何かが『ブレイクはもっとある』と囁いた。Augustaのグリーンの経験、14年にわたるゴルフ・コースでの経験が、『見えるよりも実際のブレイクは常に少し多い』ということを伝えたのだ」かく申す私は市営ゴルフ場で20年以上プレイしていますから、私の脳内データベースにも充分な情報が蓄積されており、それらが私に「ブレイクはもっとある」と囁くのでしょう。

次のラウンド、私は読むには読むけれども、ボールを狙い目に揃えるのを止めてみることを決意しました。しかし、なんとNo.7に至るまで、私の身体は習い性となったアライメント方式を敢行し、ボールの線を自動的に揃えてしまいました。No.8でやっとこさその呪縛を逃れましたが、パットの成功はNo.12までお預けでした。ここでは、全くボールの線で狙うことをせずに1.5メートルを沈めてバーディ。

最近のラウンドのNo.14(360ヤード)パー5。私は二打目をバンカーに入れ、それをホームラン。30ヤードのピッチングは、ピンから5メートルへ。ラインは、右から左へ切れる下りのサイドヒル。この距離を沈めるのは難しいので、カップぎりぎりに寄せてボギーでいいやと思い、この時に限りボールの線でカップの上5センチに狙いをつけました。アドレスすると、またもそのまま打つとカップの下に切れるのは必至と思えました。で、直感に従って狙いよりさらに5センチ上を狙ってストローク。チーム仲間も私も信じられませんでしたが、ボールはするするとカップイン。ホームランを帳消しにしたパーでした。

普通、バンカー・ショット込みでのパーをサンディと云いますが、バンカー・ショットに失敗した後のリカヴァリー込みでパーを得た場合、これもサンディと呼んでいいのかどうか悩んでおりますです(^^;;。

その後もボールの後ろから狙いをつけた後、アドレスして「ん?これは違うな」という場合、迷わず直感の方を優先し、何度も成功しています。

(Aug 20, 2018)

バンカー・ショットの距離調節・完全版

 

やっと気づきました。20ヤード以上のバンカー・ショットに、サンド・ウェッジやロブ・ウェッジを使うのは馬鹿であると。以前から、ベラボーに長いバンカー・ショットではギャップ・ウェッジを使っていましたが、はっきり何ヤードにはどのクラブと考えたことはありませんでした。

私がプレイしているコースは、予算の関係なのか何なのか、いくつかのホールのバンカーの砂の層が浅い。砂にヘッドを叩き込むと、砂の下の固い地面で弾かれ、バウンドしたクラブヘッドでボールを直接打ってしまいます。無論、結果はホームラン。ですから、バウンスの多いサンド・ウェッジは危険なので、私は原則としてバウンスの少ないロブ・ウェッジを多用していました。しかし、このクラブは10ヤード、頑張っても15ヤードの距離を飛ばすのが精一杯。20ヤード飛ばそうとしても無理で、大幅ショートしてしまいます。

私のTitleist Vokey 60°ウェッジは、バウンス角が7°です。Nike 52°ギャップ・ウェッジもバウンス角は7°。ですから、どちらも砂を薄く取れます。このギャップ・ウェッジで、20ヤードのバンカー・ショットを集中的に練習してみました。普通の長さでクラブを握ると、ぴったり20ヤードでした。面白いようにピン傍に寄ります。なーんだ。これなら、もっとサンディ(バンカー・ショット込みのパー)が得られそうだと思いました。

事実、ギャップ・ウェッジによるバンカー・ショットを練習した次のラウンドで、No.8のバンカーからギャップ・ウェッジで放った私の一打は、20ヤード離れたカップの左5センチにつきました。皆が唖然としたサンディ。私は、こんな風に研究と練習によって、惚れ惚れする成果が得られるのが大好きです\(^o^)/。

 

そのまた次のラウンド。No.16で二打目をベタピンにつけようと欲張った私は、寄せに失敗してボールはバンカーへ。距離は10ヤード。60°ウェッジを多少短く持った私のショットは、ピン傍10センチに。サンディ!

だったら、25ヤードはピッチング・ウェッジか?これも試してみました。ピンポーン!ピッチング・ウェッジを約10センチ短く持って、距離ばっちりでした。で、私のバンカーからの距離調節は以下のようになりました。

10ヤード:ロブ・ウェッジ(ロフト60°、バウンス7°)
15ヤード:ギャップ・ウェッジ(ロフト63°、バウンス7°)を約7センチ短く握る。
20ヤード:ギャップ・ウェッジをフルに握る。
25ヤード:ピッチング・ウェッジ(ロフト47°、バウンス不明)を約10センチ短く握る。
30ヤード:【この距離は滅多にないので、未確認】

・蛇足【バンカー・ショットのまとめ】

1) スタンスをガニ股風に大きく広げる(ほとんどのプロがこういうポスチャーをし、下半身はほぼ不動にしている)。
2) クラブフェースと身体のアライメントは、ターゲットにスクウェア。
3) 左肩を充分廻し、フルにコック。
4) ロフトを減らさぬため右手を固定する(手首を返さない)。
5) ボールを運ぶのでなく、砂を運ぶことに集中する(でないと、ホームラン)。

距離によってクラブとその長さ(握り方)を選択したら、スウィングは常に一定。これで、随分バンカー・ショットが楽になりました。

 

【参考】「ギャップウェッジとロブウェッジがない人の苦難」(tips_142.html)

(August 20, 2018)



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