April 18, 2018

正確なスウィングのコツ《左右の腕の力を同一にする》

 

私は、最初これをパー3攻略の秘訣と考えたのですが、実はドライヴァーからパッティングまでゴルフ全般に渡っての真理であることに気づきました。

最近のある時期、私はパー3を右腕主導で打ってプッシュ、左腕主導で打ってプル…で、とても短いNo.4(135ヤード)やNo.12(105ヤード)にも乗せられないことが多かった。ふと、いっそのこと両腕の強さを均等にしたらどうか?というアイデアが浮かびました。ある日、両腕のどちらにも優勢な力を与えないようにしてスウィング。慣れないスウィングですぐにはいい結果が出ませんでしたが、その日のNo.13(165ヤード)でのティー・ショットは真っ直ぐピンに向かうショットが実現しました。

《パー3(スリー)では左右の腕の力を同一にするのがコツ》なのだ…と実感しました。毎回うまく行く訳ではないのですが、以前よりショットがバラけなくなったのが進歩です。

左右の腕の力を同一にするというのは、実はこの『日記』草創の頃に得たtip「パットの内ゲバを鎮圧する」(tips_1.html)でAl Geiberger(アル・ガイバーガー)が云っていたことでした。両手の指全体を曲げ、双方を組み合わせて軽いテンションで引っ張りっこします。両方の力が拮抗すれば、両手は独立した動きを封じられ、左右の動きは肩と腕主体によるストロークとなります。

《パットでも左右の腕の力を同一にするのがコツ》なのです。

私はドライヴァーを打つ時にも左右の腕の力を同一にしてみました。私のドライヴァー・ショットは、以前から真っ直ぐ飛ぶ方でしたが、たまに力むとプルが出ます。左右の腕の力を同一にすることは、プルを防ぐ最良の方策となっただけでなく、飛距離増にも繋がるというおまけがつきました。

 

[Sadlowski]

Ben Hogan(ベン・ホーガン)は「可能ならもう一本腕が欲しい」と云いました。それほどパワーを望んだのです。われわれは(少なくとも私は)二本の腕さえちゃんと使っていなかった。右腕を多用する人はスライスを乱発し、私は左腕を多用してプルを製造して来ました。それも弱々しいショットで。二本の腕を均等な力で使えば、良い方向性だけでなく、一本の腕では実現出来なかった飛距離も得られるのです。

どちらか一方の腕が主体のスウィングをしている時には感じられないことですが、両腕を均等のパワーにすると、インパクトでエネルギーの全てが腕からシャフトを奔流のように流れ下ってボールに向かう感覚が得られます。

そしてこれにも実は先行するtipがあったのです。それは「クラブ投擲レッスン」(tips_51.html)で、インストラクターFred Shoemaker(フレッド・シューメイカー)が、フォロースルーで勢いのままにクラブを投げ捨てる動作をすると、アマチュアでもプロ並みの完璧なスウィングが出来ると断言していました。当時の私の実験でも、それが正しいことを実感しました。フォローでクラブから両手を同時に離すということは、エネルギーをクラブヘッドに向かって放出するのと同じことです。両腕の力を同一にすることは、クラブを投げ捨てることの模倣に繋がり、正確な上に飛距離増まで得られるのも当然なのでした。

《ドライヴァーでも左右の腕の力を同一にするのがコツ》なのです。

【クラブ投擲風素振り】

野球の素振りのように水平にクラブを振るのですが、両腕を伸ばしてクラブを抛り出す感覚を得ながら胸の前(インパクト)で動きを止め、その瞬間に左右の腕・手の力が均等であるように努力します。これは真っ直ぐピンに向かうショットを恵んでくれます。

【おことわり】ロング・ドライヴ・チャンピオンSadlowskiの画像は、www.acentro.itにリンクして表示させて頂いています。

(April 18, 2018)

クラブとコックの組み合わせ

 

'Hinge right for crisper irons'
by Dom Dijulia ('Golf Magazine,' June 2007)

「誰でもバックスウィングでコックしなければならないことは知っているが、クラブとの関係でいつどのようにすべきかは知られていない。

[square]

・ミドル〜ロングアイアンのフル・スウィング

 アドレスで形成したコックを単純に維持する。フル・スウィングではコックの度合いよりも大きな身体の捻転が必要とされる。【右図のように】シャフトがターゲットラインに平行になった時、グリップ・エンドは右脚の外にあるべきである。

・ウェッジでのハーフ・スウィング

 バックスウィングで両手が右膝を越える前にコックを完了する。30〜60ヤードの短いスウィングでは、身体の捻転をあまり必要としない。シャフトがターゲットラインに平行になった時、胸が右足を指し、グリップ・エンドが右脚の真上にあれば正しいコックである」


(April 18, 2018)

Jack Nicklaus(ジャック・ニクラス)のシャンク解消法

 

'Jack Nicklaus' Playing Lessons'
by Jack Nicklaus with Ken Bowden (Golf Digest Book, 1981)

「私は13歳の時三日間だけ患って以来、シャンクとは縁がない。シャンクは心身を破壊するので、それに罹(かか)らないことを真にありがたく思っている。これを読んでいるあなたが重症のシャンク患者とは思わない。何故なら、重病の人はさっさとゴルフに見切りをつけてしまうからだ。だから、あなたは時折シャンクするゴルファーであると見做すことにする。

シャンクの基本的原因は、インパクト以前のスウィングのどこかでクラブを外に突き出す動作をすることである。ゴルファーがボールにクラブフェースの中央で正しくアドレスしていると仮定すれば、スウィングのどこかでクラブの軌道全体のプレーンを数センチ遠くへ移してしまうせいだ。

ボールにあまりにも近く立つことは、明白にシャンク製造に貢献する。身体が邪魔で腕を振る空間がなく、身体からクラブを突き出すしか手がないからだ。奇妙なことだが、あまりにもボールから離れて立つのもシャンクを招く。この場合、ゴルファーは身体を前方へ動かすか、手と手首でクラブヘッドをボールに向かって投げ出そうとするからだ。しばしば、この類いのゴルファーはクラブを投げ出しつつ、前につんのめってホーゼルでボールを打つことになる。

バックスウィングでクラブを過度にインサイドに引くのも、いとも簡単にシャンクを生み出す。過激なインサイドへの動きは、ダウンスウィングの初めで肩のリバウンド(反動)によるアウトサイドへの動きを誘発するからだ。

・私はプロ=アマのパートナーのシャンク病を即座に全快させたことがある。彼の体重を踵にかけさせたら一発で治った。

・私の師Jack Grout(ジャック・グラウト)は面白い治療法をしていた。彼は生徒にクラブのトゥでボールにアドレスせよと云い、手首を固くしてぐらぐらさせるなと命じた。緩い手首のバックスウィングは、往々にして手首を投げ出すダウンスウィングの原因となるからだ。

 

・もし私がシャンクで悩んだら、最初にすべきことは頭の位置のチェックだ。スウィングの間じゅう頭が一ヶ所に留まれば(これは難しいが不可能ではない)、スウィング(あるいはプレーン)の回転軸を変化させない。これはシャンクの基本的原因を取り除いてくれる」

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私の経験では、シャンクの原因は手打ちです。理由は色々ありますが、最も多いのはヒットダウンしようと集中した時です。ヒットする動作にこだわる余り、下半身によるダウンスウィング開始を忘れ、盛大な手打ちをしてしまうからです。

【参考】「Jack Nicklaus(ジャック・ニクラス)のシャンク撃滅索」(tips_171.html)

(April 18, 2018)

チッピング・シャンクの撲滅

 

「チッピングでシャンクするほど不愉快なものはない。しかも、どうしてそうなったのか見当もつかない。

シャンクの原因は、多くの人が信じているように過度なオープン・フェースなどではない。チップでのシャンクの原因は、あなたがクラブのスウィートスポットを1インチ(約2.5センチ)以上外して、クラブのホーゼル(ヘッドにシャフトが埋め込まれた部分)でボールを打ったせいで起る。

'End the short-game shanks'
by editors of 'Golf Magazine' ('Golf Magazine,' February 1998)

それはお粗末なアイ=ハンド・コーディネーション(目と手・腕の協調作業)のせいではなく、意図したラインからクラブフェースを否応無く逸らすような余計な身体の動きのせいである。あなたは、ボールを宙に浮かべようなどと考えてはいないだろうか?そういう想念はトラブルに陥りがちな身体の動きを誘発するものだ。

どのクラブを選んだにせよ、それにはボールを宙に浮かべるに充分なロフトが備わっている。あなたの任務は【ボールを掬い上げるのではなく、ロフトを信じて】下降気味の動きで、クラブを単純に前後に動かすことだ。これを達成するには、ボールを後方の足の前方に置き、両手が5〜8センチほどボールのターゲット方向になるようにシャフトを傾斜させることである。体重のほととんどをターゲット方向の足に掛ける。頭と下半身を静止させ、腕と肩でスウィングする。ボールとのカッチリしたコンタクトを得るため、手首を固くする。

上のような動作をマスターするには、ショート・アイアンかウェッジを短く持ち、左手一本でチップすることだ。両足を近づけて立ち、ボールはスタンス後方に置いてチップする。身体を静止させ、インパクト・エリアで左手がクラブヘッドに先行していなければ、ソリッドなコンタクトはほとんど不可能である。一本腕での練習ソリッドなチップが出来るようになれば、両手によるテクニックはいとも簡単になる」

【参考】
・「チップでシャンク」(tips_129.html)
・「いま解き明かされるシャンクの謎」(tips_143.html)
・「シャンクの真の原因と処方箋」(tips_189.html)

 

(April 18, 2018)



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