September 27, 2017

緊張をほぐすにはソフトなグリップ

 

"swing key"(スウィングの鍵)とか"swing thought"とか呼ばれるプロたちの「留意事項」を集大成した本より。今回はPGAツァーで活躍し、TV解説者でもあるPeter Jacobsen(ピーター・ジェイコブセン、1954〜)の巻。彼はPGAツァー他で18勝しています。

'Swing Thoughts'
edited by Don Wade (Contemporary Books, 1993, $12.95)

「多くのプレイヤー同様、私は緊張とプレッシャーに折り合いをつける方法を見い出さねばならなかった。特に、私が優勝争いに絡んでいる際に。緊張すると、私のスウィングは早くなりがちで、コントロール不能になってしまう。私はアドレスで両腕をソフトにし続けることに専念すれば、私のスウィングを台無しにする緊張を防げることに気づいた。

これを実行する唯一の途は、非常に緩くグリップし、ボールの後ろでクラブヘッドが地面に着くか着かないかすれすれにする。こうすると、腕主体ではなく、身体の大きな筋肉でスウィングをコントロール出来るようになる。腕でスウィングをコントロールすると、テンポがいい加減になり易い。

1990年のBob Hope Chrysler(ボブ・ホープ・クライスラー)クラシックの最終日、私は二打差でトップに立っていた。あるプロが追い上げて来て、私とタイになった。No.18で彼がバーディをミスした時、No.18のティーに立った私は『勝とうが負けようが、このトーナメントの主役はおれだ』と思った。

No.18は良く出来た最終ホールだ。520ヤード、パー5で、左側を池がガードしている。私はグリーンに二打で乗せるため、ドライヴァーで快打しなければならなかったが、同時にトラブルへ向かうフックを防がねばならなかった。私のティーショットは290ヤード飛び、グリーン前部に225ヤード、カップまで250ヤード残すのみとなった。横風が吹いていて、ダウンヒル・ライだったので3番アイアンを打たねばならなかった。ということは、ボールが右へ逸れるのを避けるべきだということだ。

ボールに向かってセットアップしながら、スウィングから可能な限り緊張を取り除くため、私は意識的にクラブをソフトに握った。ボールはカップから18メートルに届いた。私はパットを沈めてイーグルを得ようなどとは考えなかった。格好良くプレイしようとせず、難しいバーディ・パットを残さないことだけを願った。私はタップイン・バーディの距離にパットし、優勝した」

 

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私の経験ですが、きついグリップでアイアンをヒットダウンしようとするとシャンクを招きます。ですから、私はアドレス時にアイアンをゆるゆるに握ります(バックスウィングでちゃんと自動的に締まるので心配ない)。シャンク防止の上からも、ソフトなグリップがベターだと思います。


(September 27, 2017)

プレッシャーへの処方箋

スポーツ心理学者Dr. Dick Coop(ディック・クープ博士)が処方するプレッシャー対処法。

'Mind Over Golf'
by Richard H. Coop with Bill Fields (Macmillan, 1993, $12.95)

「プレッシャーに立ち向かうには、以下の五つの作戦を試されたい。

1) 逃避せよ

プレッシャーを感じたら、目の前のショットから遠ざかること、肉体的・メンタル両面で。あなたはゴルフコースではなく、海辺とかあなたの家のお好みの部屋にいるところを視覚化する。あるいは、似たような状況であなたが上手く打てた場面を視覚化する。

2) 呼吸せよ

プレッシャー下では,多くのプレイヤーが正しく呼吸することを忘れてしまう。彼らはとても浅い呼吸か、意識せずに呼吸を止めてしまう。呼吸の仕方を学ぶことは、驚くほどプレッシャーを軽減してくれる。

3) 冷静になれ

成功させようとシャカリキになるべき重要なショットというのは、滅多にないものだ。Cary Middlecoff(ケアリ・ミドルコフ)がかつて云ったように、『もし、このショットに失敗したとしても、まだ貯金はあるし、妻はまだ私を愛してくれ、帰宅しても犬が私に噛み付くことはない筈だ』

4) のんびり猫のようにストレッチせよ

窓際で日向ぼっこしている猫が伸びをする様を想像せよ。その複雑でリズミカルなストレッチングは、筋肉をりリラックスさせるだけでなく、あなたの心をもリラックスさせる。その結果、あなたは長く解き放たれたように感じ、それはプレッシャー下のショットに必要な、流麗なテンポを強調する。

5) ハミングするか歌を口ずさめ

あなたの同伴競技者たちの許容度次第で、声を出さずに、あるいは声を出して唄う。Fuzzy Zoeller(ファズィ・ゼラー)はショットとショットの間に口笛を吹いてテンションを和らげる。別に音楽的である必要はない。あなたはリラックスしようと努めているのであって、同伴競技者たちを楽しませるために唄うのではないのから」

 

(September 27, 2017)

快打で練習を終えようと思うな

Arnold Palmer(アーノルド・パーマー、1929〜2016)の没後に出版された、彼の最後の回想集。ゴルフ、生活、ビジネスの三部に分かれています。

'A Life Well Played'
by Arnold Palmer (Arnold Palmer Enterprises, Inc., 2016, $22.99)

「練習に関して、私が最も価値ある助言を一つ出来るとしたら(これはツァー・プロとアマチュアとを問わず適用出来るのだが)、いつ練習を止めるべきかというタイミングだ。

あなたがその日必要と思えた練習を終えた時、そこで満足すべきである。もう一個完璧なショットで練習を締め括ろうと考えてはいけない。そういう心理はよく理解出来る。いい兆候を残して終わりたいという願望だ。

実際には、練習場を最高の一発で後にしようと試みるのは、あなたを泥沼に落とし込む最高の方法だ。あなたは望みもしなかったフックを打つかも知れない。で、あなたはもう一発打ちたいと考える。またまたフック。あるいは、フックを過度に相殺しようとしてスライスするかも。どちらもあなたが望んだものではないので、あなたは次のボールを打つ。次いで、あなたは何がいけないのか判らなくなり、練習ボールをもう一篭買うハメになる。そしてあなたはヘトヘトになり、スウィングの悪い癖を身につけてしまう。

私は最後の一発(あるいは数発)でまずいショットを打ったとしても、それ以前の練習が正しく遂行されていれば、最後がどうであれ気にしたことはない。最後の一発が悪かったら、私はそれは偶発事だと思うことにしている。その練習全体の質が問題なのだ。その質が量より大事である。建設的に練習せよ」

 

(September 27, 2017)



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