September 13, 2017

シニアは長尺ドライヴァーで飛ばせ

「体型別スウィング」の共著者(三人)のうち二人が執筆したシニアのための教本から、長尺ドライヴァーを打つ時の心得。

'Play Better Golf for Seniors'
by Mike Adams & T.J. Tomasi with Kathryn Maloney (Henry Holt & Company, Inc., 1998, $29.95)

「シニア・ツァーのRocky Thompson(ロッキィ・トンプスン、写真)は飛ばないプロと看做されていたのだが、52インチのドライヴァー(これは、われわれには長過ぎる)に替えてから飛ばし屋の一人となった。60歳代のGary Player(ゲアリ・プレイヤー)も新兵器に替え、彼の全盛期より飛ばしている。

長尺シャフトに適応するためには、アドレスで背を伸ばして立つ必要がある。シニアは通常股関節から上体を折る必要があり、背を伸ばすのはそれと相反する行為なので問題が生じる。その解決法は、膝を曲げる角度を減らすことだ。もう一つ、左腕を肩からぶら下げるのでなく、胸の上に置く。

シニアのスウィングには、それまでより広いスタンスが必要。それに加えて、右爪先を開いて快適なバックスウィングが出来るようにする。

通常の体重配分(右に70%)でなく、右足に80%掛け、その体重を右足の内側(拇指球から踵にかけて)に保ち続ける。これは長尺ドライヴァーを振るための安定した基盤を形成する。

飛ばそうと思ってグリップ圧を強めてはいけない。クラブを締めつけると正しい手首のコックを妨げ、スウィング弧を狭めてしまい、飛距離を増すという目的を阻害してしまう。それはまたテコの作用をも台無しにする。軽いグリップ圧と長尺ドライヴァーによって、あなたのコックのタイミングは以前より遅めになるだろう。それに逆らうことなく、クラブヘッドの勢いに反応してコックされるままに任せること。

両腕を肩から自然に垂らし、首と肩をリラックさせることも大事である。両腕をボールに向かって伸ばすとパワフルに感じられるかも知れないが、それはバックスウィングで体重を爪先に移してバランスを崩すことになりかねない。

 

高くティーアップし、最適の軌道で打ち上げる。ボールの下部とヘッドの上端との間に6ミリの空間を設けること。

長いクラブだからといって、大きい弧で振ろうとしないように。残念ながら、長尺による大きいスウィング弧は、ボールとのソリッドなコンタクトを難しくする。大きなスウィング弧はヘッドスピードを増すのだが、例えばトゥによる貧弱なコンタクトをしたりすると、飛距離増どころか飛距離減を招いてしまう。インパクト・シールや水虫スプレー(粉末)などを用いて、毎回ヘッド中央でソリッドに打てているかどうか確認すること。ヘッド中央で打てなければ、飛距離は稼げない。ソリッドなコンタクトを得るためには、自分の能力の範囲内のスウィングで、ゆっくりダウンスウィングを開始し、次第に勢いを増すように。

以上の調整を行えば、長いクラブが自ずと飛距離増という目的を達成してくれる」

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私のR11s(シニア・シャフト付き)の長さは45.75インチです。これは、43インチが標準だった時代に較べれば長尺と云えますが、「46インチ以上が長尺である」という説もあるので、長尺一歩手前というのが正確かも知れません。いずれにせよ、このクラブが私に飛距離を稼いでくれているのは間違いありません。

私は左手を伸ばしてアドレスしています。私にはどのクラブもヒール側で打つという悪い癖があるので、腕・手を一杯に伸ばしてアドレスすれば、それ以上伸びないのでヒールで打たずに済むからです。

私のボール位置は左肩突端の前方で、8センチのティーを浅く地面に刺し、ヘッドをその20センチ後方で構え、そのフェースのすぐ前の地面を凝視しながらスウィングしています。これだとヘッドを構えた地点がスウィング弧の最低点となり、その20センチ前方のボールをアッパーに打てます。間違ってボールそのものを凝視してしまうと、"eye-hand coordination"(アイ=ハンド・コーディネーション、目と腕の協調作業)が裏目に出てアッパーではなくフラットに打ち、しかもフェースがクローズになってプルする危険があります。20センチ後方で構えた場合、ボールを見るのは厳禁です。

私はかなり緩いグリップをしており、長くストレートなテイクアウェイの後、肩を廻し始めますが、意識的にコックしようとはしません。その肩の捻転もボール位置まで(90°)を限度とし、それ以上廻さないようにしています。私がアイアンで雑草を抉る練習をした時、90°の捻転をした時に最も正確なコンタクトが得られることを発見したからです。これはドライヴァーでも同じ。ですから、最大捻転を目指す右爪先オープンは必要ありません。

【参考】「シニアの飛距離増強法」(tips_153.html)

 

(September 13, 2017)

ワイド→ナロー→ワイド…とスウィングせよ

インストラクターRon Gring(ロン・グリング)による、エフォートレスかつパワフルにスウィングする秘訣。

'Golf Magazine's Play Like a Pro'
by Dr. Joseph Parent (Doubleday, 2002, $17.95)

「スムーズなテンポでよいスウィングを遂行するには、スウィングの間に"lag"(ラグ:左手とクラブシャフトが形成する角度)を作り出す必要がある。その意味するところは、ダウンスウィングの間に、曲げた右腕の角度を時期尚早に伸ばしてしまうのではなく、その角度を増すということだ。私はその正しい動作を『ワイド→ナロー(狭め)→ワイド』と呼ぶが、それは出来るだけワイドなスウィング弧のバックスウィング、次いでダウンスウィングの途中では右腕を曲げ(ナロー)、インパクト・ゾーンでそれをパワフルに伸ばす(ワイド)ことに由来する。

1) ワイドに

クラブを引きながら、左腕を地面と平行にし続ける。これはバックスウィングで両腕を伸ばすのを助けてくれ、後にダウンスウィングでラグとスピードを作り出す正しい位置にセットする鍵となるものだ。

2) ナロー(狭め)に

トップからは、地面と平行だった左腕の位置を再現するように努めるが、右肘を積極的に曲げながら行う。右肘を引っ張り下ろしつつ、腰と上体を回転させる。

3) 再びワイドに

ボールに向かってスウィングしながら、両腕を伸ばして鞭を鳴らすアクションをする。この最後のワイドな形はスウィング速度を抜群にする。曲げていた右肘に蓄えられていたエネルギーを、インパクト・ゾーンで両腕を伸ばすことによってボールに伝達する感じを抱くべきだ。両腕を出来るだけ長く真っ直ぐにし続けられれば最高」

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私はこの『ワイド→ナロー→ワイド』的スウィングを始めて数年になります。トップへ向かいながら右肘を畳むと、梃子(テコ)の作用で快打が得られることに気づきました。「体型別スウィング」(tips_54.html)によると私の体型は「テコ型」なのですが、私は手首のコックがテコの作用を生むのだとばかり思い込んでいて、ずっと右肘を畳むことに積極的でありませんでした。いざ右肘を折ることの御利益を感じて初めて、「テコ型というのはこういうことだったのか!」と、その命名の正しさにガッテンしています。

【参考】「レイト・ヒットとコックの関係」(tips_171.html)

(September 13, 2017)

理想のテンポは、水の入ったバケツを振る感じ

 

"swing key"(スウィングの鍵)とか"swing thought"とか呼ばれるプロたちの「留意事項」を集大成した本より。今回はLPGAツァーで活躍したCindy Figg-Currier(シンディ・フィグ=クリアー、1954〜)の巻。彼女はlPGAツァー他で五勝しています。

[Marshall]

'Swing Thoughts'
edited by Don Wade (Contemporary Books, 1993, $12.95)

「私は、ゴルフ・スウィングにはタイミングが全てであると考える。あなたが世界で一番の技巧を持てたとしても、いいタイミング無しでは安定してボールを打つプレイヤー足り得ない。反対に、いいタイミングの持ち主は、多少のスウィングの欠点をカヴァー出来る。

【編註】タイミングとは?ゴルフ・スウィングは、ボールから遠く離れた遠距離通勤の手(+腕・クラブ)と、非常に近距離で自転車通勤のような腰を、時間的に一緒にボール位置にゴールインさせなければならないのですが、その両者のスピードを調整する機能がタイミング。

私の先生であるHarvey Penick(ハーヴィ・ピーニック、1904〜1995、伝説的インストラクター)は、プレイヤーたちがよいタイミングを習得する助けとなる素晴らしいイメージを持っていた。彼は、水が一杯入ったバケツを振るイメージを持てと説いた。バケツをあまりにも早く振ると、ダウンスウィングで水がこぼれてしまう。理想はゆっくり振り子のように、バックスウィングのトップで休止するかのように振る。こうすると、切り返しでのギクシャクした動きを排除出来る。

1991年のあるトーナメント。私はBetsy King(ベッツィ・キング)を三打差で追いながら最終ラウンドに突入した。そのゴルフ場は古風なデザインで、フェアウェイもグリーンも狭く、秀でたショット・メーキングが必要だった。私はひどいスタートを切り、最初の五ホールの四つでボギーを叩いた。こういうスタートだと、簡単に忍耐心と集中心を失い、スウィングがどんどん早くなってしまうものだ。

お粗末なスタートにも関わらず、私は分別を失うことなく、いいテンポを保ち続け、最後の12ホールを1アンダーでプレイ出来た。私が抱いていたスウィングのイメージは、Mr. Penick(ミスタ・ピーニック)の水の入ったバケツを振るのと同じスローなテンポであった。それは又しっかりした、軽いグリップ・プレッシャーを保つ助けともなってくれた。クラブを過度にきつく握ると、プレイしようとするショットの感覚を得るのが不可能になる」

【参考】
・「Harvey Penick(ハーヴィ・ピーニック)の遺産」(tips_12.html)
・「スウィング・キイ大全集・前篇、後篇」(tips_46.html)

(September 13, 2017)



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