September 10, 2017

体型別フィットネス運動で飛ばす

「体型別スウィング」の共著者たちによるゴルフに特化したトレーニング法。「Mr. X(ミスターX)の脊椎矯正体操」(tips_183.html)は正しいポスチャーを取るために毎日二時間行う体操(上達保証付き)でしたが、こちらは筋肉を強化し、身体の柔軟性とバランスを保つために一日40分、週三日自宅で出来るフィットネス・プログラムです。真剣にゴルフに上達しようと思うなら、是非とも試してみるべきでしょう。

体型別スウィングの執筆者たちは、以下の三つをゴルファーの典型的体型としました。
「テコ型」:中肉中背の平均体型(大方の女性を含む)。例:Jordan Spieth(ジョーダン・スピース)。【写真左】
「円弧型」:長身・腕の長いスリム体型。例:Dustin Johnson(ダスティン・ジョンスン)。【写真中】
「幅広型」:中背だが胸が厚く短めの腕と脚のがっしり体型。例:Patrick Reed(パトリック・リード)。【写真右】

'The LAWs of the Golf Swing'
by M. Adams, T.J. Tomasi and J. Suttie (HarperCollins, 1998, $25.00)

基本的な事柄:スピードを上げるには、ヘッド無しのシャフトを出来るだけ早く振る。強靭さを増すには重量のあるもの(ダンベル等)を使う。自分の強み・弱みを正直に分析し、それに応じてトレーニング内容を配分する。多くは常識の範囲であって、あなたが強靭ではあるが柔軟性に欠けているなら、柔軟性を増すトレーニングをする。あなたが案山子のように細いなら、ウェイト・リフティングをする。あなたが強靭で柔軟性もあるなら、それを維持し、心臓血管系のフィットネスをする。あなたが弱々しく柔軟性にも欠けるなら全てが必要である。

・テコ型

この型のあなたは、「左右60秒ストレッチ」(下記の⑧)を含む軽いストレッチングを毎日行うべきである。あなたは筋肉増強を必要としないので、重いダンベルなどを用いないこと。ゴム・ボールによる指のトレーニングを行い、時間があれば心臓血管系の運動を行う。

 

・円弧型

あなたは上半身の筋肉を増強するための体操に時間を使うべきである。

・幅広型

あなたには柔軟性が必要だ。一般的柔軟体操を他の体型の人の二倍か三倍行うこと。筋肉増強プログラムでは軽い重さを用い、回数を増やす。手首の柔軟性に焦点を当て、指でボールを転がし、指をさらに柔軟にすること。

【フィットネス概論】

昔はGary Player(ゲアリ・プレイヤー)など数えるほどのプロしかフィットネス運動をしなかった。今や、状況は一変し、プロたちはフィットネス・トレーラー(車両)に通い詰め、腹筋運動をし、煙草も吸わない。

理想的には、ジムに毎日通い、トレーナーの指導の下でゴルフに特化したプログラムでトレーニングすべきだし、スポーツ心理学者や栄養学者、クラブ・フィッターの助けも必要である。しかし、そんなのは大方のゴルファーには絵に描いた餅であろう。そこで、われわれはブルーカラー・ゴルファーのために、一回40分で完了するプログラムを組んだ。最初の六週間はこれを週三回実行し、その後は週二回に減らしてもよい。

 

[wall sit]

【強靭さを増すトレーニング】

腰と太腿

腰と太腿は、安定性と回転するスピードを与えてくれる。それらを強化するには、Greg Norman(グレッグ・ノーマン)推奨の"wall sit"(見えない椅子)を使う。

背中を壁につけ、見えない腰掛けに座るように両方の太腿を床と平行にする。15秒静止して、やり直す。これを少なくとも10回行う。【右の写真】

(肩の)回旋筋

四つの腱が肩の回旋腱板を構成しており、これらは肩甲骨から上腕骨にかけての大きな筋肉である。

軽めのダンベルを持った手を、肩よりやや低い角度で真っ直ぐ横に上げる。12回を1セットとし、2セット(時間があれば3セット)行う。

二頭筋と三頭筋

三頭筋は腕を持ち上げ、二頭筋は腕を曲げる。この組み合わせは『拮抗筋』と呼ばれるものを構成する。右の二頭筋がバックスウィングでクラブを折り畳み、三頭筋がボールに向かってクラブを叩き付ける。バランスを保つため、常に二頭筋と三頭筋の双方を鍛錬すること。

『カール&エクステンション』(ダンベルを持った両手を脇にぶら下げ、胸に向かって持ち上げる)を、12回を1セットとし、2セット行う。

胸筋と広背筋

どちらもゴルフスウィングに大きな役割をする筋肉である。これらの大きな筋肉を鍛えるには、ジムにあるベンチ・プレスと“lat mashine”(ラット・トレーニング・マシン)が望ましい。【右の写真】

ジムに行けない人は、胸筋鍛錬として腕立て伏せをする。広背筋の鍛錬には、立った姿勢から床と平行になるまで前傾し、頭をテーブルにつけ、両手に持った1ガロン(約3.8リットル)の水が入った容器を肩甲骨に接するまで持ち上げる。20回から30回を1セットとし、2セット行う。

手と前腕

40分トレーニングの時間を節約するため、掌サイズのゴム・ボールを机の近く、自動車の中、TVの傍に置き、それを指で転がし、掌で握り締める。頻繁に左右の手を交代させること。

 

[bending]

数週間で、あなたのグリップは万力(まんりき)のようになることだろう。

 

【柔軟性を増すストレッチング】

ゴルフにとって、柔軟性を伴わない強靭さは、大男を魔法のランプに閉じ込めたままのアラジンのようなものである。柔軟な関節はエネルギーを必要とせず、効率的に働き、障害を予防する。研究の結果、加齢が原因の柔軟性の衰え(10年毎に10%衰退)は、規則正しいストレッチング・プログラムによって劇的に進行を遅らせることが出来ることが判っている。

重要:他のフィットネス同様、これらを始める前に医師の同意を得ておくこと。

両足を肩幅に開き、膝はやや緩めにし、腰から上体を下方に折り、ゆっくりもう折れないという限度まで続ける。その状態を30秒保つ。

両手を揃えて頭の上に精一杯伸ばしてストレッチする。上体を腰から背中の方へ可能な限り折る。10秒静止する。身体を真っ直ぐにし、身体を前傾し、くるぶしを掴んで10秒。両手を床に伸ばし10秒。猫が伸びをする時のように、腹を床につけ、尻を突き出し、頭を後方にして反り返る。背を丸めたり反らしたり…を交互に行う(10回)。くるぶしを掴む運動に戻って、10秒。最初の伸び上がるストレッチに戻る。(これを時間の許す限り行う)【右上の写真】

左右60秒ストレッチ

背中に左右の肩を横切るようにクラブを渡して保持し(左の写真)、頭をドアの側柱か壁の角に当てる。ボールを打つようなゴルフのポスチャーを取る。バックスウィングの捻転の限度に達したら30秒静止。インパクト体勢で30秒静止。この両面のストレッチは身体の両サイドに役立つ」

【参考】
・「ストレッチングの原則」(tips_130.html)
・「Butch Harmon(ブッチ・ハーモン)推奨の筋肉鍛錬法」(tips_178.html)
・「Harvey Penick(ハーヴィ・ピーニック)のヨガで上達せよ」(tips_178.html)
・「Mr. X(ミスターX)の脊椎矯正体操」(tips_183.html)
・「腰痛体操」(tips_22.html)
・「頸椎症性神経根症・治療体操」(tips_170.html)

 

【おことわり】出典のない画像は、https://fitnesswithjlee.files.wordpress.com/とhttps://i.pinimg.com/にリンクして表示させて頂いています。

(September 10, 2017)

深呼吸ではなく全呼吸をせよ

 

[breathing]

"Deep breath"(深呼吸)の方法は誰でも知っている(ラウンド中に実行しているかどうかは別として)。では、血管を通して全身の筋肉と脳に新鮮な酸素を送る"full breath"(全呼吸)は?スポーツ心理学者Joe Parent(ジョー・ペアレント博士)が推奨するゴルフに役立つ呼吸法。

'Zen Golf'
by Dr. Joseph Parent (Doubleday, 2002, $17.95)

「不安を感じる状況に陥ると、多くのゴルファーが充分な呼吸をしなくなる。たとえ呼吸したとしても、か細く、とても浅い呼吸になってしまう。

大方のゴルファーは急速に息を吸い、両肩を上げる。これはハードな呼吸だが、全呼吸ではない。単に肺の上部にだけ酸素が満たされ、上げられた両肩は実際には緊張状態にある。深呼吸は、上体で深く呼気し肺の下部まで酸素を満たすため、浅い呼吸よりはベターだが、全呼吸には及ばない。

・全呼吸の方法

椅子に座ってでも立ってでもよいが、良い姿勢で、目を閉じて行う。穏やかに、ゆっくり鼻から息を吸う。息が喉の奥を下りて行くのを感じ取る。次の数回の呼吸で、息が背中へ下りて行き、先ず背中の両サイドを満たしながら、尾てい骨まで下りて行くのを感じる。この際、あなたは背中があたかもキャンピング用エアーマットであり、息によって背中全体を厚く膨らませると想像する。こういう風に穏やかに呼吸すると、肩甲骨が少し広がり、胸郭の後部が伸びて広がるのを感じる。最後に、息が尾てい骨に達する頃、背中が長く伸びたように思える。

このフィーリングは、ゴルフのスタンスに最適で、広がった背中が両腕をさらにフリーな状態で垂らし、伸びた感じが背中を真っ直ぐにする。どんな状況であれ、この呼吸法を練習してほしい。程なく、この呼吸法があなたの自然な呼吸法となることだろう。肺全体を使うことはとてつもない利益がある。あなたが血液に供給する最大量の酸素は、血液を通して筋肉と脳に送られる。フルに呼吸するだけでなく、賢く呼吸することになる。

・全呼吸をプレショット・ルーティーンに

私は、あなたのどのショットにおいても、プレショット・ルーティーンの一部としてこの全呼吸を含めることを勧める。ルーティーンの最初で、ボールに後方から歩み寄る際の理想的な『引き金』とするのだ。

ターゲットラインを真っ直ぐ見通しながらボール後方2〜3メートルに立ち、計画したショットを心に定着させながら、全呼吸を遂行する。鼻から穏やかに息を吸い、鼻(あるいは口)から吐く。排気終了と同時にボールに歩み寄る。この排気と同時に歩み寄る推移は非常に重要である。あなたのスウィングのテンポは、バックスウィングを始めるずっと前、この段階で確立されるのだ。

ゴルファーが排気完了を待たずにボールに歩み寄ると、その慌ただしさはテイクアウェイと切り返し双方にも出現する。プレイヤーは『あまりにも急いでスウィングしてしまった』と、お粗末なショットの原因がスウィングの間に起ったこととして説明するが、それはスウィング以前に始まっていたのだ。

だから、No.1ティーに立った時、あるいは池越えのショット、あるいは何であれ不安を醸し出すショットの前に、呼吸することを忘れてはいけない」

【参考】
・「呼吸の使い分け」(tips_53.html)
・「呼吸法・メンタル篇」(tips_64.html)
・「呼吸法一つでプロ裸足のショット」(tips_180.html)

 

【おことわり】画像はhttps://media.mnn.com/にリンクして表示させて頂いています。

(September 10, 2017)



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