October 29, 2017

プレッシャー下では果敢に攻めよ

 

"swing key"(スウィングの鍵)とか"swing thought"とか呼ばれるプロたちの「留意事項」を集大成した本より。今回はLPGAスターだったHollis Stacy(ホリス・ステイスィ、1954〜)の巻。彼女はメイジャー二勝を含め、計21勝しています。

'Swing Thoughts'
edited by Don Wade (Contemporary Books, 1993, $12.95)

「優勝争いに絡んだ最終盤に近づくと、私は安全第一でプレイしたり、ドライヴァーを遠ざけたり絶対しない。なぜなら、私が安全にプレイしようとしたりすると、ボールの舵を取るような、クラブヘッドをターゲットに向け続けてリリースしないような傾向が出てしまうからだ。その傾向が出ると、ボールを右へ逸らしてしまう。1981年のあるトーナメントで安全にプレイしてライヴァルに優勝を差し出した時、私は高い授業料を払ってそれを学んだ。

三年後の1984年のU.S.女子オープン。私は最終ホールでその学習の成果を試すことになった。

私は最終ラウンドをトップのAmy Alcott(エイミィ・オルコット)から三打差でスタートしたのだが、No.4でダボを叩き、首位と七打差に後退した。その時点で、私は何とか状況を打開せねば…と考えた。私はNo.5とNo.8でバーディ、No.13で7番アイアンのショットをチップインさせてイーグル。

最終ホールは難しいパー4である。ドライヴァーを打つには厳しいレイアウトなのだが、私はドライヴァーを打つ決断をし、そこをパーで上がって2オーヴァーのトータル290とした。それから私に出来ることは、No.18でAmy AlcottとRosie Jones(ロズィ・ジョーンズ)がどうするか見守ることでしかなかった。Rosie Jonesは二打目でグリーンをミスし、あまりにも攻撃的なチッピングでボギーとした。Amy Alcottはティーショットを林にプルし、木に遮られた。彼女に出来たのはフェアウェイに出すことだけで、三打目でグリーンをミスしてダボとなり、三位に転落した」

【参考】
・「プレッシャーを克服する」(tips_152.html)
・「プレッシャーに抗する」(tips_176.html)
・「スウィング・キイ大全集・前篇、後篇」(tips_46.html)

 

(October 29, 2017)

David Toms(デヴィッド・トムズ)の本番前の練習

 

2001年PGA選手権優勝者David Tomsのトーナメント前の準備の仕方。

'Golf Tips from the Pros'
edited by Tim Baker (David and Charles Limited, 2006, $14.99)

「プロにとってトーナメント前の練習は、どのコースでも実力を発揮し、生活の糧を得るために必須である。週一や月一ゴルファーにとってそれが優先事項でないのは明らかで、彼らに練習場や初めてのコースに慣れるために半日過ごせと説得するのは、非常に難しいことだ。だが、私がトーナメント前にどのように準備するかを知って貰うのも、あなたの練習に役立つと考える。

・建設的練習

アマとプロの練習の違いは、両者の時間の用い方だ。プロは毎日何時間もゲームのどの分野にも漏れの無いよう沢山の異なるショットを練習する。一方、アマは一週間働き週末にプレイする。しかし夕方の半端な時間を使うことでも、上達の助けになる。私のお薦めは、あなたの不得意な分野に練習時間を割くことだ。多くのゴルファーにとって、その分野とはショートゲームである。ありがたいことに、ショートゲームの多く(チッピングやパッティング)は、家のカーペットの上でも練習出来る。最も重要なのは、コンペ前にゲームのどの局面にも不安を感じないようにすることだ。仮に、あなたがパッティングに怖じ気づいているようだと、その不安は必ずあなたの足を引っ張ることになる。だから、練習しておくにしくはない。

・何を追い求めているのか知る

 

よく云われる『練習は完璧さを生むものではなく、定着させるだけだ』という言葉に賛成だ。正しく練習しなければ、向上はあり得ない。レッスン・プロについて練習するのは、プロの目があなたに悪癖がつかないよう監視してくれるのでとても大切だ。

コンペの準備をする最善の方法は、練習場でいくつかのドリルに挑むか、スウィングの鍵を実践することだ。私はスウィング動作にこだわるタイプではないので、ものごとをシンプルにし続け、オーヴァースウィングしないよう身体の捻転だけに集中する。安定したヒッティングの鍵であるタイミングの助けで、全てのプレイヤーがこれを実行出来る。

・本番の予行演習

コンペ前にその会場でプレイ出来るなんて滅多に無いことだろうが、もしそれが可能ならその練習ラウンドの機会を有効に使うことはとても重要だ。出来るだけ沢山の異なる場所(フェアウェイ、ラフ、バンカー等)からプレイし、一つのホールでいくつかのボールをプレイする。たった一個のボールを使うだけでは、コースに関し隈なく慣れ親しむことにならない。異なる場所から練習することは、準備オーケーの気分にさせてくれ、万一コンペの間にあなたのボールが扱いにくい場所に行ってしまったとしても、慌てふためかずに済むことになる。

コースの状況に特化した(特に、グリーンサイドの)練習をしておく。固いグリーンのコースならバンプ・アンド・ランの練習、濃いバミューダ・グラスならロフトの多いウェッジで高く上げるショット等を練習する」

(October 29, 2017)

ダウンスウィングの研究・その後

 

数週間前の、あのイーグルの連打はどこへ行ってしまったのか?と思いました(連打とは云っても、ま、二回だけですけど:-))。あの当時やっていて、今やっていないことは何か?すぐ分りました。下図のように《ダウンスウィングの両手が腰の高さの時、右前腕とシャフトが重なるべきだ》というセオリー。イーグルが舞い降りたのは、それを研究中のことで、現在は全く意識してやろうとしていませんでした。

[drop]

で、ある日のラウンドのテーマを、右前腕とシャフトが重なるダウンスウィングと定めました。先ず、練習ボールを一篭求め、練習場へ。最初に気づいたのは、打ったボールがプッシュ気味に出て行くことでした。それはこの日のテーマとは無関係で、原因はポスチャーでした。

パッティングの際に左右の肩のアライメントをスクウェアにするため、(右脚の方が左より長い私は)左膝を内側に押し込んでいました(こうすると肩がスクウェアになる)。で、フルスウィングでも同じようにしていたのです。何故か、これは間違いでした。左膝ではなく、右膝を左より多めにリラックスさせると、ボールが真っ直ぐ飛び出したのです。練習にはミドル・アイアンを使ったのですが、その日のラウンドでのドライヴァーも右膝を緩めることで、いつもより真っ直ぐ飛びました。

図のように右前腕とシャフトを重ねるのは、右肘がズボンの右ポケットを越えないスウィングを意味します。右肘がズボンの右ポケットを越えずにダウンスウィングをするということは、腰を過激に逆転させるということでもあります。右肘がズボンの右ポケットの手前で留まるということは、身体に右肘をくっつけたまま、(手・腕が独立して動くのではなく)身体でスウィングするということに他なりません。

その日のラウンド、バーディは一つだけで、イーグルはありませんでした。しかし、いくつか目の覚めるようなストレートにピンに向かうショットを放つことが出来ました。反省としては、右肘に意識が集中すると、手打ちになりかねないこと。あくまでも腰の動きに集中すべきだと思いました。

ある日のNo.9(270ヤード)急な上りのパー4、私のティーショットは残り90ヤード地点へ。最近の私の研究では、90ヤードは9番アイアンを20センチ短く持つとぴったりに打てるという結果になっています。ヤーデージの心配をしないで済むのは、心理的にとても楽です。私はバックスウィングでボールに向けた左の膝小僧を、ターゲットに向けるのをダウンスウィング開始の切っ掛けとすることに集中。下半身に両手がホンの少し遅れたいいスウィング。ボールはまっしぐらにピンに向かいました。「ありゃ、飛び過ぎたか!」といささか青ざめました。

ところが、グリーンに近づくと、ボールはピン左横40センチについており、文句無しのギミー・バーディ。適切な軌道で飛んだボールは、芝生を噛んでピタと停まってくれたわけです。

私は《右肘がズボンの右ポケットを越えないダウンスウィング》を、やや穏やかに《右ポケットを追い越そうとする右肘から逃れるように腰を動かす》として実践しているのですが、これは忘れてはならないスウィングの秘訣に違いありません

【追記】昨日、同じNo.9で私の残りヤーデージは95ヤード。《右ポケットを追い越そうとする右肘から逃れるように腰を動かす》だけに専念した9番アイアンのショットは、ピン右横1メートルにつき、うまくパットを沈めてバーディ。このホールが好きになりました。

【参考】
・「正確無比なショットの秘訣」(tips_185.html)
・「ダウンスウィングの研究」(同上)

 

(October 25, 2017、追記October 31, 2017)



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