November 26, 2017

シニアに最適化されたパワー・スウィング【完成篇】

 

「シニア向けのパワー・スウィング【基礎篇】」(11/22)の続篇。いよいよクラブを振り、パワフルなショットを実現します。

Play Better Golf for Seniors'
by Mike Adams & T.J. Tomasi with Kathryn Maloney (Henry Holt & Company, Inc., 1998, $29.95)

「柔軟性が衰えると、Davis Love III(デイヴィス・ラヴ三世)やFred Couples(フレッド・カプルズ)のような高いバックスウィングは、背骨を伸ばしてしまうか、身体をターゲットに向けてしまうリヴァース・ピヴォットを招き、いずれもミス・ショットの因となる。柔軟性を欠き、同時に胴体が膨らんだり胸板が厚い人は、クラブがそこでつかえてしまい、インパクトの瞬間に正しくクラブを戻せなくなる。

われわれが提唱するシニア・スウィングの核心は、高く上げる動きではなく、バックスウィングでクラブを胸から離すべく集中することだ。胸の前で両手を伸ばす。このシニア・スウィングが最大限のコックと共に捻転能力を増し、あなたの身体の大部分はインパクトでボールの後ろに位置する。これがソリッドでパワフルな結果を生む。

以下にシニア・スウィングを段階別に詳述するが、実際のスウィングは段階別になされるわけではない。あくまでも便宜上の扱いである。

■テイクアウェイ

ワンピース・テイクアウェイをする。手・腕・胸・クラブが一体となってボールから遠ざかる。その道筋は爪先を結ぶラインを後方へ延長したものである。

意識的に頭を動かすべきではないが、《頭を静止させよ》という助言は忘れるべきだ。Tiger Woods(タイガー・ウッズ)、Ernie Els(アーニィ・エルス)らもバックスウィングで頭を後方に動かしている。それはホンの僅かだが、良いスウィングの一部なのだ。シニア(あるいは柔軟性の衰えを感じる者)は、頭を動かして構わない。

バックスウィングで体重が右足の上に乗るべきなのは御存知だろうが、テイクアウェイで左足を浮かすべきではない。バックスウィング後半で浮かすのはいいが、この段階で浮かすと捻転とスウィング軌道を損なってしまう。

 

テイクアウェイの段階は、両手が右足を越えた時点で終了する。

■バックスウィング

腕が上下に動く時、パワーを求めて高く上げようとしてはいけない。身体が柔軟性の限界まで到達するに任せる。そこがあなたの捻転の終点である。

テイクアウェイからバックスウィングへ推移する際、肩は後方へと回転を続けるが、同時に手首のコックを開始する。あなたの目標は、《両手は低く、しかし、クラブヘッドは高く》である。これによって手首によるパワフルなテコの作用の恩恵に浴する事が出来る。

コックすることは、同時にあなたの身体をボールの背後に回転することを助けてくれる。

クラブヘッドを身体から遠ざける広めのスウィングは、スウィング弧を広げパワーを生む。それには手首のコックが不可欠である。

バックスウィングの最中に左踵が上がるのは、全く問題無い。というか、あなたの柔軟性が不足気味なら、そうすることが必要である。

左肩がボールの後ろに廻り、手首がフルにコックされ、体重の80〜90%が右股関節の上に乗った時点で、バックスウィングは完了する。右肘を上げるのではなく、折ることでトップでのクラブヘッドの高さを得る。バックスウィングが完了した時、左腕が地面と平行になる感覚を抱くように。勢いに乗ってさらに腕を上げたくなるかも知れないが、左腕が地面と平行の時点を過ぎるとコントロールが困難になる。

トップでクラブフェースはスクウェアかややクローズ(フェースが少し空を向いている)。左腕は身体から遠く離れて、クラブは(右肩の背後ではなく)右に捻転された胸の前方に位置している。もしあなたの柔軟性が充分なら、あなたの右肘は曲げられ、右前腕と上腕は90°の角度になっている筈だ。柔軟性を欠く人も含めて、全ての人が45°以上の角度を達成すること。

捻転のコツは、肩を腰の回転の二倍にすること。

■ダウンスウィング

シニア・スウィングではクローズ目のスタンスだから、インサイドからのダウンスウィングを意識的に心掛ける必要はない。右肩をターゲット・ラインに向けて動かす。体重が左に移動し、右肘が胴に近づき、腰が回転する。これは手打ちではない。クラブヘッドは(アウトサイドからではなく)インサイドからターゲット・ラインに近づくからだ。体型と柔軟性がどうであれ、右肘を右脇に引き寄せることは不可欠である。

【編註】本書の写真のシニア・ゴルファーは、右の写真の松山英樹のように《ダウンスウィングの両手が腰の高さの時、右前腕とシャフトが重なるスウィング》をしています。右肘を右脇に引きつけるダウンスウィングがそれを実現しています。

クローズなスタンスにより、両爪先のラインに沿ってクラブを振り下ろしてもなお、インサイドからのインパクトが達成出来る。正しく遂行されれば、パワフルなドローがエクストラの飛距離を恵んでくれる。

 

シニア・スウィングでは、Annika Sorenstam(アニカ・ソレンスタム)やDavid Duval(デイヴィッド・デュヴァル)らがやっていたように、早期に頭を上げるべきだ。これは全てをヒッティング・ゾーンでの回転に使うためでもあり、首と腰の障害を予防するためでもある。早期に頭を上げれば、多くのゴルファーに障害をもたらした逆Cのフィニッシュではなく、左足の上ですっくと立った"I(アイ)"の字のフィニッシュとなる。それは一見ルックアップ(ヘッドアップ)に見えるかも知れないが、そうではない。インパクト後、身体全体がリリースするせいに他ならない」

【参考】
・「David Duval(デイヴィッド・デュヴァル)のヘッドアップ打法」(tips_08.html)
・「シニアは長尺ドライヴァーで飛ばせ」(tips_187.html)

(November 26, 2017)

ダフりの根絶

 

[Hogan]

ある日、アイアンによるダフりが何度か続きました。六インチもボールの後ろを削ったりしています。恥ずかしいやら、腹立たしいやら。

素振りで復習してみると、バックスウィングで右へ移った体重が左へ戻ってないんです。私の下半身のパワーの衰えか、エネルギーの欠如か。

そこで思い出したのが、「プロとアマの違い」(11/01)に出て来た《プロたちはアドレス時よりも尾てい骨を約10センチほどターゲット方向に動かす》という分析結果です。残りのホールをその方式でプレイしたら、もうダフリとはおさらばでした。

「草を抉(えぐ)る」(tips_168.html)の方法でこの動きをテストしてみると、以前に増して正確に雑草を抉れます。鏡で確認すると右のBen Hogan(ベン・ホーガン)のバックスウィングに似た感じになります。お尻はターゲット方向に突き出されても頭と重心がセンターに留まっていれば問題ない…というか、右足に寄りかかってダフるよりずっといいわけです。

【参照】
・「Ben Hogan(ベン・ホーガン)の“最後の”秘密【リヴァース・ピヴォット篇】」(tips_167.html)
・「ダフりとトップを防ぐ」(tips_118.html)
・「アイアンのダフりをストップせよ」(tips_151.html)


(November 26, 2017)



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