November 08, 2017

パワーの学校

 

Jim McLean(ジム・マクレイン)の以下の本の各章は、「フル・スウィングの学校(スクール)」、「ショートゲームの学校」、「コース戦略の学校」等に別れていますが、今回はその「パワーの学校」の概略を紹介します。

'Golf School'
by Jim McLean (Doubleday, 1999, $27.50)

「多層構造のボールは飛距離を増し、長いグラファイト・シャフトとタイテイニアム(チタン)・ヘッドのドライヴァーはとてもホットで、もう逆戻りは出来ない感じである。ゴルファーたちは、新製品に目がない。だが、残念ながら高価なドライヴァーを購入したからといって、即座にパワーをも手に入れられるわけではない。

私が思うに、パワフルなドライヴィングは徐々に達成出来るものである。だから、私の『パワーの学校』では、セットアップが何度でも正しく繰り返せると証明されるまでボールは打たせない。ひたむきに練習し、正しいセットアップが反復可能になることだけが、上達への途なのだ。

・パワー・アドレス

パワー・ヒッターたちはボールを高くティーアップする。ボールの半分以上がドライヴァーの上に出るようにティーアップする。彼らはまた通常より左足を左肩のずっと先(ターゲット方向)に出す。この広めのスタンスは、長めのテイクアウェイとバックスウィングでの広いスウィング弧を可能にする。

 

Ken Venturi(ケン・ヴェンチュリ)は、Ben Hogan(ベン・ホーガン)の滅多に聞けないスウィングの秘訣を教わっていて、それを私に伝えてくれた。彼によれば、広い基盤は身体を安定させる重心をお膳立てし、インパクト・ゾーンで地面に平行な部分を拡張すると云う。

【編註】Ken Venturi(ケン・ヴェンチュリ、1931〜2013)は1964年のU.S.オープンを始めPGAツァーで14勝、後年はCBS-TVのメインの解説者を勤めました。

ドライヴァーでの浅い弧のスウィングで地面に平行な部分の利点を活かすには、ボールを左踵の前方に置くべきだ。こうすれば、インパクト・ゾーンでクラブはややアッパーな軌道で動く。結果としてボールは急速に宙に浮かび、着地後のボールは勢い良く長く転がって距離を増やしてくれる。

私の『パワーの学校』では、右足はターゲット・ラインに直角に揃え、左爪先は20〜30°開くようにと教える。これは腰の回転を早めてくれる。

ポスチャーは、背骨を10°ターゲットの反対方向に傾げ、左腰を右より若干高くし、頭をボールの後ろに位置させて後方に少し傾ける。右肩を僅かに落とす。これは、ボールを上昇気味に打つのを助けてくれる。

両手の位置はBen Hogan(ベン・ホーガン)のようにボールの後ろで構える方法もあるが、私はJack Nicklaus(ジャック・ニクラス)のようにボールと一直線で構えることを勧める。

グリップ圧は、1〜10の範囲の3か4(緩め)で握ること。

右前腕の高さを左前腕に揃え、絶対に左前腕の上にしたり下にしたりしないこと。また、右肘を身体の脇につけるのもいけない。

頻繁にアドレス体勢をチェックすること。鏡の前でか、ヴィデオに撮る。世界的に偉大なプレイヤーでさえ、セットアップの些細な欠点によってスランプに陥るものだ。

 

・パワー・バックスウィング

【編註】ここでは、Jim McLeanが1996年に発表した“Xファクター”理論が説明されています。“Xファクター”とは、「バックスウィングで肩は目一杯廻すが、腰の回転は極力抑えるべきである。両方を目一杯廻したのではバネの効果(捩れ)が生じないからだ。ドライヴァーでのモデルは、肩を100°廻し("/"の文字の下端が捻転度)、腰を60°廻す("\"の文字の上端が捻転度)。"/"と"\"の文字を組み合わせるとΧになり、その交差角度が大きいほどパワーが生まれる」…というもの。

・パワー・ダウンスウィング

腰は二つの軸を中心に回転する。バックスウィングでの軸は右脚、そしてフォロースルーの軸は左脚であるだから、腰について考える際、単に回転としてだけ考えてはいけない。腰は右脚から左脚へと軸をシフトさせ、それから回転するのだ。ダウンスウィングでは腰を水平移動するだけでなく、左脚の周りで回転させなければいけない。

・その他

早期コックは拡張されたテイクアウェイを妨げ、パワーの蓄積を躓かせる。

パワーを生むラグの練習は、ゆっくりダウンスウィングの動きをする。トップでのコック(手首の角度)を維持し、シャフトがターゲット・ラインと平行になったところで止める。これを繰り返す。

クラブヘッド・スピードを上げるには、ボール無しでドライヴァーを前後に振る。両手を出来るだけ早く左肩の真上にし、シャフトが背・肩・首のどこかを急速に叩くフィニッシュ。加速するスウィングに慣れたらボールを打つが、インパクト直後すぐ左肘を畳むことに集中する。直ちにパワーと飛距離の増加に気づく筈だ」

 

(November 08, 2017)

パー3の考え方:《ゴロだっていいんだ》

 

私のコースの四つのパー3のうち、No.4 (175ヤード)、No.7 (160ヤード)、No.13 (210ヤード)は、池もバンカーも絡みません。

私はこれら三つのホールで、仲間がちゃんと打とうとしたにも関わらずゴロを放ち、それがどんどこ転がってピンハイに届いたミス・ショットを何度となく目撃しています。しかし、そういうラッキーな目に遭った人も、それを目撃した人も(私を含む)、誰一人ゴロで攻めようとしません。第一に、周囲からこすからくいじけた戦法と思われる、地面でのバウンドが悪ければ思い通りに転がるとは限らない、失敗すると「ほれ見ろ」と仲間から馬鹿にされる(?)…等々の理由が考えられます。

私は、これらのホールでスティンガーを何度か用いましたが、方向が良いと距離感が合わず、距離感が合うと方向が合わないという経験ばかりでした。

ここ数ラウンドで、私は次のように考えてみました。「ゴロでだって結果的に成功するんだから、何もしゃかりきになる必要はない。懸命になると、手や手首が強ばって方向性が悪くなる。《低いボールは曲がらない》という説に準じて低くティーアップし、ゴロでもいいや…という気持ちで打とう」 もちろん、いつもこんな風に長くぐじゅぐじゅ考えているわけではなく、「よっしゃ、ゴロでいいんだ、ゴロで!」という感じですが。

一昨日、No.7では狙った通りに打て、ボールはころころカップへと向かって転がり、あわやホールインワン。カップの下15センチにつきました。文句無しのバーディ。この日のキャプテンのRichard(リチャード)が「凄いショットだ!」と手放しで賞賛してくれました。私は「お金を節約したんだ」と応じました。入っていれば、少なくとも50ドル分のビールを振る舞うことになるからです。ま、まだ一度もホールインワンを達成していない私としては、入ってくれてもよかったのですが(^^;;。

No. 13。ここでも「ゴロでいいんだ…」と打ったショットは、見事1オン。ただし、10メートル以上あって3パットしてしまいました(;へ;)。

もちろん、これらはいずれも《右ポケットを追い越そうとする右肘から逃れるように腰を動かす》メソッドでスウィングした結果です。【参照:ダウンスウィングの研究・その後(10/29)】

 

「ゴロでいいんだ」という考え方は正しいと思います。何より、気が楽で、緊張しませんしね。

(November 08, 2017)



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