May 28, 2017

テキサス・ウェッジの基本

 

'The "Texas wedge"'
by editors of 'Golf Magazine' ('Golf Magazine,' September 2002)

「Tom Watson(トム・ワトスン)がよく云ったように『最悪のチップより最悪のパットの方がまし』である。グリーン外からパターを使うテキサス・ウェッジは、裸地のようなライからウェッジでボールを摘まみ上げるよりずっと安全である。

どういう状況でテキサス・ウェッジを用いるか?アプローチ・ショットがグリーンを数メートル離れたところで止まったか、グリーン外でもしっかり刈り込まれたチッピング・エリアにある時だ。こうした状況はクラブのロフトでボールを上げるより、転がす方が簡単だ。唯一の必要条件は、ボールとフリンジの間の地面がかなりスムーズで、芝が固く乾いていること。

テキサス・ウェッジの美点は、テクニックに何の変更も要らないことだ。ロング・パットと同じセットアップ(肩から垂れた腕、肩・腕・指の軽い緊張)をする。長いフェアウェイの草を乗り越えるためいつもより多少強めに打つ必要があるが、手首の動作を加えて力づくでボールを打とうとするのは距離のコントロールを難しくする。手首は使わず、肩と両腕で形成される三角形にストロークの間完全に焦点を合わせ続けること。

あなたの目標はカップインさせることではなく、そこから二打でホールアウトすることだ。カップから1メートルで止まるようなボールを打つことに集中せよ」

次はインストラクターDr. Jim Suttie(ジム・サッティ博士)による、グリーン手前でチップするかパットするかの判断基準。

'Chip or Putt?'
by Dr. Jim Suttie with David Dusek ('Golf Magazine,' May 2004)

 

「《チップすべき状況》

・カップまでグリーンの半分以上の距離がある時。
・グリーンが遅いか、アップヒルの場合。
・ボールが沈んでいる時。
・フリンジが湿っていたり、凸凹している時。
・グリーンから四歩以上ある時。

《パットすべき状況》

・カップがエッジに近く切られている時。
・グリーンが早いか、カップ方向に下りになっている場合。
・ボールが草の上に具合よく乗っている時。
・フリンジが乾いてスムーズである時。
グリーンから四歩以内の時」

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私が一緒にプレイしているシニア・グループでは、テキサス・ウェッジを多用する者が多い。《ボールを上げるより転がす方が安全》とか《ロブ・ウェッジは難しい》という初心者向けのインストラクションを鵜呑みにしているせいでしょう。「ロブ・ウェッジは難しい」も何も、ロブ・ウェッジの練習をしている人間はほとんど見当たりません(練習しなければ難しくて当然)。中には30ヤードのバンカー越えでもパターで転がしたり、70ヤードからも転がそうとする輩さえいて、あまりにもパターを酷使するもんだから、パターヘッドがシャフトから外れちゃったりする始末。上の記事の「パットすべきなのはグリーンから四歩以内の時」という箇所を読ませたいくらいです。写真(下)のLPGAプロは30ヤード近く離れたピンに転がしてますが、われわれのコースはこんな絨毯のようなグリーン周りではありませんのでね。

(May 28, 2017)

テキサス・ウェッジの誤解

 

筆者Ken Venturi(ケン・ヴェンチュリ、1931〜2013)は1964年のU.S.オープンをはじめPGAツァーで14勝、後年はCBS-TVのメインの解説者を勤めました。

'Ken Venturi's Stroke Savers'
by Ken Venturi with Don Wade (Contemporary Books, 1995, $14.95)

「テキサス・ウェッジは最も安全なショットの一つであるが、最も誤解されているものの一つでもある。

問題は、人々がボールをスタンス後方に置き、ディセンディング・ブローで打ちがちなことだ。これは二つの悪しき結果をもたらす。
1) ボールはポンっ!と飛び上がり、ラインから逸れる方向に跳ねる。
2) ボールは芝に埋まり、速度を失ってかなりショートする。

これらを避けるには、ボール位置を左踵前方とし、右足を少し後方(ターゲットと反対方向)に引いてスタンスをワイドにする。これはストローク遂行のしっかりした基盤を構築する。両手を僅かにボールより後ろにし、パターのロフトを増す。通常のパッティング・ストロークを行う。

あなたは驚くだろう、そのスムーズなボールの転がりと、ラウンドで節約出来るストローク数の両方に」

 

(May 28, 2017)

テキサス・ウェッジをマスターせよ

 

これは上の二つと一寸異なるインストラクション。どれがいいかは試してみて判断して下さい。

'Master the "Texas wedge"'
by editors of 'Golf Magazine' ('Golf Magazine,' February 2015)

「2014年のPlayers Championship(プレイヤーズ選手権)とU.S.オープンで、Martin Kaymer(マーティン・カイマー、独)は、グリーンから5〜10歩の距離でピッチングやチッピングではなくパターを用いた。多くの場合寄せワンに成功し、彼は両方のトーナメントに優勝した。

草が伸びておらず、地面が平らで、ボールとホールの間に障害物がない状況なら、ウェッジよりパターを効果的に使うことが出来る。このテキサス・ウェッジと呼ばれるショットは簡単である。

・通常のパッティング・グリップとスタンスを取るが、身体を少し左に傾げ、パターのグリップエンドをターゲット方向に押す。

・右肘を身体の右脇近くに引きつけ、バックスウィングで右手首を僅かにコックする。これがボールにぽんと飛び出す勢いを与え、充分な速度でフリンジを越えて転がし、グリーンへと向かわせる」

 

(May 28, 2017)



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