May 14, 2017

Mr. X(ミスターX)の スウィングの土台

Mr. X(ミスターX)の最初の本に書かれた土台に関する考察。この本の特徴は、徹底的に週一(あるいは月一)ゴルファーのために書かれていることです。ゴルフ名人たちのテクニックも紹介されるものの、「アマチュアはこうする方が妥当」…と、著者Mr. X自身の経験と仲間たちにテストさせた上でのアイデアが加えられているのが特徴です。

[Anna]

'Golf Lessons with Mr. X'
by Mr. X and 'Golf Monthly' (Pelham Books, 1968, $4.95)

「ゴルフには良い二本の脚が必要で、それらはバランスを保つだけでなく、とてもパワフルで急速に変化し目にも止まらぬ動きで引っ張られるクラブヘッドをコントロールし、抵抗もしなくてはならない。

動くクラブがゴルファーにくっついていると、その引く力は1秒の3/5の間に85グラム〜27キログラムまでと様々だが、しっかりとした土台の上に立つことがどれほど必要かを認識すべきだ。その土台はしっかりしていると同時に、反対方向にクラブを引く体重移動をガイドする柔軟性を持っていなくてはならず、そのためにはゴルファーは脚の骨ではなく脚の筋肉で立たねばならない。

ほぼ全ての推進力が生成されるしっかりした土台を確立するには、バックスウィングでゴム紐のように巻き上げられる腰と身体をコントロールするためと、ダウンスウィングでインパクト、フォロースルーへとクラブを振り下ろす力を誘発するために、両脚をセットする必要がある。

脚のアクションには重要な二つのポイントがあることを私は発見した。一つは右脚(膝と足の間)で、それはバックスウィングの最中、門柱のように不動でなくてはならない。私はこの身体の部分を『右脛(すね)の柱』と呼ぶ。これを股の骨とか右腰を不変に保つことと考えてはいけない。もう一つは左足親指の爪先の内側の先端で地面をしっかり噛むことで、私はこれを『左爪先の杭(くい)』と呼んでいる。

もしこれらの礎石がバックスウィングの間に僅かでも動けば、バランスは崩れ、取り返しのつかないスウェイとなるだろう。ダウンスウィングの間に(切り返しのちょっと前から)両方の膝は左方へ、そしてターゲットラインと平行に折り返し運転を行う。そのため、両脚は同じように曲げられ、両膝は同じ高さであるべきだ。バックスウィングの間に右脚が伸ばされることがあってはならず、ダウンスウィングで時期尚早に左脚が伸ばされること(一般ゴルファーによくある過ち)もあってはならない。この膝の折り返し運転は『左爪先の杭』と『右脛の柱』とに助けられる。前者はドラッグ(引き摺る動作)を、後者はターゲットへ向かって突き出す動作をもたらす。

この膝の折り返しのアクションは重要な連鎖を誘発する。左腰は水平に左へ、そしてターゲットラインから斜めインサイドに突き出される(ターゲット方向へではない)。ターゲット方向への動きだと臀部総体があまりにも早く身体の中心を通過し、右腰と右肩がショットライン上にストレートに乗ることを妨げてしまう。

この左腰の斜めの動きは、インパクトでプレイヤーの体重を左踵に強く送り込み、ボールが飛び去るまで頭と肩を下げ続ける」

 

【おことわり】Anna Nordqvist(アナ・ノードクウィスト)の画像はmedia.golfdigest.comにリンクして表示させて頂いています。

(May 14, 2017)

Mr. X(ミスターX)の バランスと体重移動

 

Mr. X(ミスターX)の測鉛線の秘密に関する考察。「測鉛線」とは右図のような錘(おもり)を付けた糸のことで、物体が垂直であるかどうかを測る道具。

'Golf Lessons with Mr. X'
by Mr. X and 'Golf Monthly' (Pelham Books, 1968, $4.95)

「頭を静止させよ…というのはよく聞かれる言葉だが、私は頭を静止させる名人を(特にインパクトで)見たことがない。もしわれわれが力学の法則を受け入れるなら、彼らがやっているのは重心を静止させるということとだ。彼らは静止した想像上の測鉛線を働かせているのだ。人間の重みのある頭部は、臀部総体の重さに対する『釣り合い錘』の役割を務める。もし左腰が正しく動けば【註】、頭は自動的に下方へ動きインパクトとフォロースルーにかけて後方に留まる。

【編註】「Mr. X(ミスターX)の スウィングの土台」(前項)で説明されたように、「左腰はダウンスウィングで水平に左へ、そしてターゲットラインから斜めインサイドにに突き出される。ターゲット方向へではない」

 

ことゴルフ・スウィングに関する限り、身体の最も重要な動作の中心は首の後ろの一点である。私はここを『頂点』【編註:仮想の測鉛線の付け根】と呼ぶ。ボールにアドレスする際、あなたの頂点から仮想の測鉛線の錘が、左右の爪先の間のどこかにぶら下がっていると視覚化する。クラブヘッドをスウィングする時、(頭を留めようとするのではなく)この仮想の測鉛線を完全に静止させるべく懸命に努力する。名人たちの誰一人頭を静止させないのだから、われわれがそうすべき理由はない。

説明しよう。頭の重さはスウィングが動作する頂点の遥か上であり、その重さは臀部の動きとクラブが身体を引っ張る力に抗して釣り合いを取るために用いられる。ボールを見る行為と頭を静止させようと試みることは、 誤った腰のアクションに繋がるだけでなく、脚のアクションをも台無しにする。その結果、(パワフルな脚の筋肉の代わりに)背部筋肉がインパクト・エリアでのクラブの引っ張りに対抗して身体と頭を持ち上げてしまう。これは推測ではなく、力学の法則なのだ。

測鉛線が静止していれば、両足は垂直の圧力を感じる。だがもし測鉛線の頂点が動けば、両足は横方向への圧力を感じる。これらの感覚は、目を閉じてスウィングしてみると顕著である。あなたの全集中力で仮想の測鉛線を完全に静止させ続けること。

大体においてゴルフスウィングのアクションは、完璧なバランス・コントロールの上で形成される。そのコントロールは、体重を骨ではなく筋肉で立って支え、両膝がやや前方に緩められているとより容易に調整出来る。バスの運行中に車掌が膝を曲げてバランスを保つのを御存知だろう。あのバランス感覚をゴルフで使うべきなのだ。

人により、ショットにより、アドレスでの測鉛線は両足の間のどこかであって一定してはいない。だが、それがいったん定められたらそこに留まるべきであり、測鉛線を動かさぬようスムーズにスィングしなければならない」

【参考】
・「Mr. X(ミスターX)のゴルフ」(tips_167.html)
・「Mr. X(ミスターX)のボール位置」(tips_181.html)
・「Mr. X(ミスターX)のポスチャー」(tips_183.html)
・「Mr. X(ミスターX)のグリップ」(05/03)

 

(May 14, 2017)



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