May 03, 2017

リラックスして打つ方法

'One Move'(ワン・ムーヴ)という著作で有名なインストラクターCarl Lohren(カール・ローレン)の、力まずにラウンドするコツ。「左肩からバックスウィングをスタートせよ」というのは、彼の持論です。

'One Move to Better Golf'
by Carl Lohren with Larry Dennis (Golf Digest, Inc., 1975)

「私は本番のラウンドでは、短いショットとパットを除き、素振りすることを推奨しない。

先ず第一に、フル・スウィングの素振りは、即座の疲労と、蓄積されてラウンド後半の疲労へと繋がるからだ。筋肉は活動から回復するのに数秒必要とする。あなたがハードな素振りの後、すぐさまボールに向かうと、いつもより劣った能力の筋肉でスウィングすることになる。また、あなたがフルスウィングの度に一回か二回の素振りをすれば、素振りをしないプレイヤーに較べ二倍か三倍スウィングする勘定になる。終盤の数ホールに達するまでにはあなたは疲れ切っており、よいスウィングをするのに困難を感じる筈だ。過度の素振りは正しくリラックスすることを妨げてしまう。

"Play within yourself"【註】という表現を聞いたことがある筈だ。それは毎ショットを渾身の力でぶっ叩いたりしてはいけないという意味であり、誰から誰に対してでも与えられる最良の助言である。

【編註】このフレーズは「自分の能力の限界内でプレイせよ」、「背伸びするな」、「自分に出来ないことをしようなどと考えるな」の意。

私がよく経験していることだが、初級・中級そして時々はロー・ハンデの者でさえ、彼のバッグに手を伸ばし、グリーンに届かせるには完璧なショットをしなければならないクラブを抜き出す。あなた自身に重荷を負わせなくとも、このゲームは充分難しいのである。どうして、しゃかりきにならずともよく、多少ミス・ヒットしても大過ないクラブを選ばないのか。

多少オーヴァー目のクラブを手にすれば、フル回転のスウィングをしなくて済むし、即効の利益を生む。力まずともよいと知って上体はリラックスし、左肩からの効果的なバックスウィングのスタートを準備する。それは同時にリズムとタイミングを向上させるので、これまでになくボールを遠くに打つことになっても不思議ではない。私が長い歳月目撃して来たことだが、ゴルファーが彼の生涯最長のドライヴを放つのは、イーズィにスウィングした時であるのは、上のような理由からである。

 

リラックスした態度はまた、エネルギーを温存する。もし、野球のピッチャーが毎回ハードに全力投球したら、彼はじきに疲れてしまい、コントロール不能になってしまう。バッターが毎回ホームランを狙うのも同じことだ。彼はいくつかホームランを打てるかも知れないが、三振の数の方が多いに決まっている。毎回ホームランを打とうとすることが、ラウンド後半にさしかかって、あなたがミス・ショットの犠牲者となる原因だ。優れたゴルファーや、ゴルフで生計を立てている者は、3/4の努力でスウィングすることを学んでいる。そうしないで、常にフル・ショットをしていると、いずれ彼は右サイドで開始するスウィングをし始め、コントロール不能になってしまう。

イーズィに打てと云っても、スウィングを遅くしたりソフトにすべきだと云っているのではない。クラブを数インチ短く持って、短めのスウィングをして貰いたい。これがベストのメカニカルな過程である。

ボールをイーズィに打つには、それぞれのクラブで何ヤード打てるのか知っておくのが重要だ。通常のコンディションで、結果を知ることの出来る場所を選び、一本のクラブで25〜30発打ち、最長と最短を除き、平均のヤーデージを得る。ショート・アイアンを目一杯の力で打ち、他のクラブとの飛距離の釣り合いが取れなくなるようなミスを犯さないように。

私の場合、7番アイアンで145〜155の飛距離だが、常にイーズィに打てる選択肢を求める。だから、残り155ヤードなら6番でイーズィに打つ。お判りだろうが、人が7番アイアンを打ってる時に8番で打ったからといって褒美が出るわけではないのだ。長いクラブでリラックスして打てることこそ、価値ある御褒美である」

【参考】
・「'One Move'(ワン・ムーヴ)」(tips_4.html)
・「Carl Lohrenの'One Move'(ワン・ムーヴ)修士課程」(tips_65.html)
・「Carl Lohrenの'Next Move'(ネクスト・ムーヴ)」(tips_10.html)
・「ゴルファーよ、気楽にプレイせよ」(tips_154.html)

(May 03, 2017)

Johnny Miller(ジョニィ・ミラー)のプレショット・ルーティーン

Johnny Miller(ジョニィ・ミラー)はU.S.オープン(1973)と全英オープン(1976)に優勝、Mastersで三度(1971, 1975, 1981)二位タイ、PGAツァーにおいて計25勝を挙げ、現在はNBC-TVのゴルフ中継解説者。

'Pure Golf'
by Johnny Miller with Dale Shankland (Doubleday & Company, 1976)

私は素振りというものを信じない。どのショットを打つ前も私は心の中でスウィングする。それによってエネルギーも節約出来る。そもそも、ゴルフ・スウィングはマスル・メモリで構築されるものだ。だから、あなたがひどい素振りをすれば(行き当たりばったりにスウィングする傾向があるため、それはしばしば起りがちなことだ)、本番で同じようにひどいスウィングでボールを打ったりしかねない。私の場合、せいぜい腰の高さのハーフ・スウィングが素振りに近いものだ。それは、これから打とうとするショットのフィーリングを得、手首や手の緊張を和らげるためのものだ。なお、素振りをしないツァー・プロの数は非常に少ない。

私はワグルもしない。その代わり、"lift and look"(持ち上げて、見る)というタイプの動作をする。クラブをほんの一寸の間ボールの上に持ち上げ、同時にターゲットを見る。目をターゲットからボールに戻しつつ、クラブをボールの後ろの地面に落とす。私はこれを四回繰り返す。この間、私は常に動き続ける。私は《銅像のように突っ立っていてはいけない》と教えられていたのだ。パンチを繰り出そうとするボクサーのように活発でなくてはならない。さもないと、あなたにチャンスはない。これが、私が体重を左右に動かし続ける理由である。私はほぼスウィングの助走を始めており、それが静的な位置からスウィングへの推移を容易にしてくれる。

最後であり、かつ私のルーティーンにとって欠くべからざる動作は、スウィング開始の引き金となるものだ。絶え間ない動きの終わりで私の右足が地面に戻った瞬間、私は体重の僅かな量を先ず左に移動させ、その後右に戻す。これは膝で遂行され、単純に右膝を内側に押し込み、左へ反転させる。それは両手の前方への(ほとんど誰にもそれと判らない程度の量の)動きと一体化した動きであり、膝のアクションに誘発されるものだ。これを技術的には『フォワードプレス』と呼ぶ。私はそれを意識的にやっているわけではないのだが、下半身からスウィングへのスムーズな推移は、膝の左右への揺れによって作り出される。上半身のスムーズさは両手の、微かな左右への動きによって作られる。繰り返す:膝の動きがスウィングの引き金となれば、両手のフォワードプレスは自動的に行われる。

 

私のアドレス・ルーティーンに書き添えておきたいポイント。それは膝を左右に揺らすことによる始動のアクションについてだ。これは私個人の性癖というものではない。もしあなたが体重を両足に平均に乗せた状態から、すぐさまバックスウィングに突入するとしたら、とてもぎごちない筈だ。あるいは、右膝を少し内側に押し込んだ状態で立っているとすると、それは体重を右よりも左に多めに掛けているわけで、そこからバックスウィングを始めるのはもっとぎごちないだろう。どちらの場合にもぎごちないフィーリングを生じる立派な理由がある。バックスウィングを遂行するには、体重は右足に(左ではない)掛かっていなくてはならない。右足に体重を乗せる最も簡単な方法は、左足に乗せた体重を右に戻すことだ。右膝は左方向へ押し込む引き金となり、右膝が戻り始める時、それが左サイド全体をバックスウィング動作に引きずり込むのだ」

(May 03, 2017)

安全に打とうとする時の陥穽

パー3で「オンしなくてもいいから、とにかく真っ直ぐグリーンの方向へ飛ばそう」とか、ドライヴァーが乱れた後のホールで「飛距離は落ちてもいいから、とにかく無難に真っ直ぐ飛ばそう」と決意して打ったのに、決意に反して、ボールはやはり明後日(あさって)の方向へ。

無難に真っ直ぐ飛ばそうという時、先ず考えるのは大振りしないこと。そして力まずゆっくりのテンポ…などでしょうか。

[No hands]

それらは間違いなく正しい。しかし、われわれは(少なくとも私は)コンパクトなスウィングをしようとする時、大きな間違いを犯しがちです。それは肩を廻す努力を放棄してしまうこと。コンパクト・スウィングでも、程度の差こそあれ背はターゲットに向け、左肩は顎の下に来なければならない。身体を捩る…それはパワフルなスウィングでもコンパクト・スウィングでも共通の基本の筈です。小手先でなく、身体の大きな筋肉主体でスウィングすることが(パワーと共に)方向性を約束してくれるものです。それなのに、「飛距離は望まないのだから…」と身体の捻転をさぼり、単に手と腕でクラブを持ち上げてしまう。半分しか捻転しない。これは完全な手打ちであり、手と手首主体のバックスウィングのため方向性は滅茶苦茶になります。明後日(あさって)の方に飛んで当然です。

英語圏の子供が自転車を習い始め、初めて手放しで乗れた時に発する言葉は"Look, Ma! No hands!"(見て、ママ!手放しだよ!)というものですが、身体を廻さないゴルフ・スウィングは"Look, Ma! All hands!"(見て、ママ!手だけだよ!)ということになってしまいます(^-^)。

市営ゴルフ場のNo.7(160ヤード)パー3。距離は短いし、下りだからと甘く見ると、フェアウェイから右へ捩じれている勾配によって、ボールは右の池の方にどんどこ転がってしまいます。下りの160ヤードに3番ウッドを使うというのは馬鹿げて見えますが、私にとってはぴったりであることを経験上知っています。そして、グリーン手前左を狙うと、グリーン中央にボールが駆け上がってくれることも。しかし、ある日からその左を狙うというセコい作戦をやめ、グリーン中央を狙うことを始めました。それに何度か成功した最近のある日のこと。私は自分の最適の幅である90°の捻転をし、3番ウッドのヘッドの真ん中でボールを捉えるべく目を見開いて凝視しながらスウィング。その凝視はボール後方に頭を残してくれ、スクウェアに振り抜く完璧なスウィングに繋がり、グリーン正面のエッジに着地したボールは、するするとピン傍70センチへ(バーディ)。

上の例は、飛距離を望まず安全に打とうとする時でも、やはりゴルファーに最適の捻転は必要であり、短いショットでも頭を残してスクウェアに振り抜くことがいかに大事かを証明しています。いつもこういうショットが出来るといいのですが(^^;;。

【おことわり】画像はwww.westernclippings.comにリンクして表示させて頂いています。

(May 03, 2017)



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