June 21, 2017

左右の脚の長さの違いはショットに影響する

 

左右の脚の長さの違いがスウィングやストロークのアライメントに影響することは、既に何度か触れて来ました(この項末尾のリスト参照)。この事実を知らずに上達が足踏みしているゴルファーが多いのではないでしょうか。今回は有名プロの証言です。

筆者George Knudson(ジョージ・ヌードスン、1937〜1989)は、生涯に28勝を挙げたカナダのプロ。Jack Nicklaus(ジャック・ニクラス)はGeorge Knudsonを「"a million-dollar swing"(100万ドルのスウィング)の持ち主」と評したそうです。

'The Natural Golf Swing'
by George Knudson with Lorne Rubenstein (McClelland & Stewaet Ltd., 1988, $18.99)

「理想的には、ターゲットに対し身体をスクウェアに構えたいところである。だが、われわれの身体は理想的に作られているとは云えないので、次のような重要な要素を認めなくてはならない。即ち、各人はボールをストレートに打つための彼自身のためのアライメントを持たねばならない。それは基準と大きく異なるものではないにしても、物理的完璧さから逸脱する恐れはある。われわれは全て異なる身体的部品で作られているからだ。

私がそのいい例である。私の右脚は左脚より5/8インチ(0.625センチ)短い。それが、私がターゲットに対し、ややクローズ目に構える理由である。スウィングの開始に当たって身体を水平に立つためと、スウィング・モーション実行中にバランスを保つために、私はこうしないと駄目なのだ。

アドレスで私の体重は、左右の足に50-50でありたい。だが、もし私がターゲットにスクウェアに構えると、私の右脚が左より短いため、私の体重は過度に右側にかかってしまう。だから、私はバランスを保つために左脚を柔軟にし続けなくてはならない。このバランスを保つ調整法は、左足上がりのライでプレイするのと同じである。身体の自由な動きを確保するため、私は身体を水平にしたい。私がアイス・スケートやスキーをするとしたら、同じことをするだろう。

私は持って生まれた肉体的バランスの欠陥に負けたくない。だから調整するのだ。調整は私がボールをストレートに打つ位置につくことを助けてくれる。もちろん、私は両足を水平にしてスクウェアに立ちたい。だが、私には出来ない。1960年代初期に、私は右足を上げる試み【編註:上げ底靴?】をし、それは一時効果を発揮した。私はちゃんと動くことが出来、素晴らしい気持ちも味わった。だが、それは私の"back"(背中)の筋肉にストレスを与えたので、諦めた。だから、上のような調整をすることにしたのだ」

 

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私は、Gパンの左の裾だけが早く擦り切れるのが不思議でした。左右の脚の長さが異なるなんてことに思いは至らぬまま、ズボンやGパンは左右両方の長さを個別に測って寸法直しして貰うことにしていました。北海道に住んだ頃、仕事で否応なくスキーをしなければならなくなったのですが、左ターンはスムーズに出来るのに右ターンがうまく出来ない。これも不思議でした。左足に寄りかかることが多いせいで、左脚が疲れ易い。この「日記」を始めてゴルフ本を渉猟し、初めて人間の脚の長さが同一とは限らないことを知りました。そして、当地のクリーニング店で寸法直しを担当していた日本婦人から、ズボンの左右の異なる長さの寸法直しの注文は引っ切りなしにあることを伺いました。私は、自分の左脚が右より1センチほど短いという厳然たる事実を認めざるを得ませんでした。奇形と云うほどではなく、世界の脚の長さが違う大勢の人間の一人だったのです。そして、この事実はゴルフ・スウィングやストロークに影響して当然であることを学びました。

私は左膝を内側に軽く押し込むことで、脚の長さの違いを相殺しています。これは、フル・スウィングでも大事ですが、方向性が厳密でなければならないパッティングで不可欠な調整です。私の場合、普通に構えると肩はオープンになっちゃうのですが、左膝を内側に押し込むとスクウェアになります。

【参考】
・「脚の長さとスウィング」(tips_104.html)
・「右脚が左より長いゴルファーへの警告」(tips_169.html)
・「脚の長さの違いは、両手の向きに影響する」(tips_169.html)

(june 21, 2017)

Mr. X(ミスターX)の タイミング

Mr. X(ミスターX)のスウィング理論の一つ。ここでMr. Xはリズムとタイミングについての理論を展開しています。

タイミングとは?スウィングは、ボールから遠く離れた遠距離通勤の手(+腕・クラブ)と、非常に近距離で自転車通勤のような腰を、時間的に一緒にボール位置にゴールインさせなければならないのですが、その両者のスピードを調整する機能がタイミングです。

'Golf Lessons with Mr. X'
by Mr. X and 'Golf Monthly' (Pelham Books, 1968, $4.95)

「一般ゴルファーたちは快打を達成したことは実感出来るが、それを再現する方法を知らない。彼らは『スウィングが速過ぎる』だの『遅過ぎる』、『トップから打ちに行った』などと指摘されるが、それらはどれも参考にならない。

私は幸運にも、最速でスウィングするプロから一般ゴルファーまで、ほぼどの速度のゴルファーにも適合するフレーズを発見した。

先ずゴルファーは自分の左腕・手首・グリップの強さをテストしなくてはならない。3番ウッドか4番ウッドを左手に持ち、最初はゆっくり振り、次第にスピードを上げて肘と手首が折れるまで続ける。腕が折れる直前のスピードが、あなたの最高のスピードだ(左腕を鍛えれば、その限界は変化する)。

[One And Two]

さて、次はリズムだ。【註】フレーズは"One And Two"で、それはスウィングの各部分に相当し、スピードはそれぞれに関係する。この三つの単語からなるフレーズは、完璧なタイミングを生む。その上、これはスウィングが遅かろうが早かろうが、プレイヤーの手・手首・腕の強靭さ次第でどんなスピードにも完璧なタイミングを生成する。

【編註】Mr. Xはここで「次はテンポだ」と書いているのですが、例えば行進曲(二拍子)は軍楽隊のように勇ましく(早いテンポで)演奏も出来るし、葬送行進曲のようにゆっくり演奏することも可能で、これがテンポです。彼が推奨する"One And Two"はリズムであり、テンポではありません。勝手ながら読み替えておく次第です。

私のタイミングは、ゴルフを始めてから二、三年後の50歳の時にスクラッチでプレイ出来るようにしてくれた。あなたは、"And"をトップでの休止であり、"Two"がダウンスウィングだろうと考えるかも知れないが、そうではない。このタイミングはもう少し複雑なものだ。"And"はバックスウィング後半とダウンスウィングの前半とを含んでいる。"And"をこのように用いると、トップから打ちに行こうという気持ちをたちどころに除去出来る。逆に、両手がヒッティング・ゾーンに突入するまで、打とうという気持ちを自動的に遅らせられる。この場合、ダウンスウィングの初期にパワーのほとんどを浪費する代わりに、ボールに最大のパワーを伝えることが可能になる。

避けるべきタイミングは"One - Two"である。これはスウィングの早さにも関わらず、破壊的なものだ。この二語のタイミングではなく、三語の"One And Two"に集中すれば、自分の上達に驚くことになるだろう」

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ある日のNo.10(360ヤード)パー4の二打目のアイアン・ショットで、ふとこの"One And Two"を思い出し、試してみました。「Andはバックスウィングの最後とダウンスウィングの最初を含んでるんだったな…」と復習しながら数回素振り。本番のショットは、スウィートスポットで打った快感を残して、まっしぐらにピンへ。同じチームのメンバーが「ワーオ!」「ありゃギミー(OKの距離)に寄ってるぜ!」と賛嘆の声を挙げました。実際には、そのボールは数ヤード足りずに手前のグラス・バンカーに捉まっていました(残り15ヤードをOKの距離に寄せて、パー)。慣れないせいで、その後の全てで"One And Two"が凄い結果を生んだわけではありませんが、このハーフは久し振りにいいスコアで廻れました。

次のラウンドでは、ドライヴァーからアイアンまで全ショット(チッピングは別)"One And Two"にトライ。"bad break"(不運なバウンド)やツキの無さでスコアは良くなりませんでしたが、ドライヴァーもアイアンもいくつか快打が生まれました。

思うに、"And"が切り返し前後を大幅に含んでいるのがミソですね。多くのインストラクションがダウンスウィングで両手が腰の高さに下りるまでコックを解かず、そこから一気にインパクトに向かう…と述べていますが、うまく行けば腰の高さ以降の"Two"でのエネルギーの爆発が得られるわけです。単に飛距離だけでなく、グッド・タイミングによって良い方向性も得られます。これは、今後も私のスウィングのリズムとして採用しようと思いました。

【参考】
・「Mr. X(ミスターX)のゴルフ」(tips_167.html)
・「Mr. X(ミスターX)のポスチャー」(tips_183.html)
・「Mr. X(ミスターX)のグリップ」(05/07)
・「Mr. X(ミスターX)のスウィングの土台」(05/14)
・「Mr. X(ミスターX)のスウィング」(05/24)

(June 21, 2017)

タイミング良くインパクトを迎えるのための訓練

 

インストラクターJim McLean(ジム・マクレイン)は『X-ファクター』の発見・提唱者として有名です。《腰の捻転の度合いと肩のそれとの差が大きければ大きいいほどパワフルなスウィングになる》という理論。肩は人によって90〜110°、腰は40〜45°捻転します。トップを形成し、インパクトへの往復という観点で考えれば、肩は遠距離通勤、腰は自転車通勤。しかし、その両者はボールという職場に同時に到着しなければならない。それらの速度を同期させ、パワーを全開しようとするのが、以下のドリルです。

'The 3 Scoring Clubs'
by Jim McLean (Gotham Books, 2005, $30.00)

・ベースボール・ドリル

1. ミドル・アイアンを手に、ティーアップしたボールにアドレスする。
2. 左足を右足方向にスライドし、接触させる。クラブヘッドはボールの背後約25センチに置く。
3. バックスウィングを開始。クラブが腰の高さに届いたら、左足をターゲット方向に踏み出し、野球の打者が投手に向かって踏み出すように、左足を元の位置に戻す。
4. 下半身は前方に動いているのだが、クラブヘッドは依然バックスウィングを続ける。

これは手首の動きを自動的に増し、右肩がダウンスウィングをリードするのを防ぎ、偉大なゴルファーたち全てが経験する流れるような感覚をもたらしてくれる。

・右肩ドロップ・ドリル

ダウンスウィングの最初で右肩を落とす。これが引き金となって、腰がターゲット方向に横移動する。それはまた、右肘を左腕の下に下ろし、クラブを理想的な位置に落下させる。あなたは全てのトップ・プレイヤーのように、インサイドから打つことが出来る。

・右爪先を開くドリル

1. 通常のアドレスをする。
2. 右足を右肩の外まで広げたスタンスをする。
3. 右爪先を外側に45°になるように開く。
4. 上体がスライドしないようにしながら、ボールを打つ。

 

これは、両膝の間隔を維持し、右脚の動作を劇的にスローダウンする。とりわけ、腰と肩の速度のギャップを解消し、インパクトへ、そしてフィニッシュへと究極的にスウィングを流動させる」

(June 21, 2017)



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