December 03, 2017

Butch Harmon(ブッチ・ハーモン)の スタンス幅の重要性

 

インストラクターNo.1のButch Harmonが、Davis Love III(デイヴィス・ラヴ三世、右の写真)を指導した時のエピソード。

'The Four Cornerstones of Winning Golf'
by Claude "Butch" Harmon, Jr. with John Andrisani (Fireside, 1996, $15.00)

「1990年、Davis Love IIIが彼のスウィングを直してくれと云って来た。彼のショットの方向性はバラつき、以前のような飛距離にも恵まれていなかった。彼は1986年にツァー入りして以来、300ヤードのドライヴで有名だったから、これは皮肉なことだった。

私は彼のスウィングを見て、直ちに不調の原因が解った。彼は高い身長によるワイドなスウィング弧の利点を使う代わりに、パワーを無駄にする基本的ミスを犯していたのだ。

当時の彼はどのショットも全力でスウィングするという過ちを犯し、早過ぎてリズムに乗れなかった。彼は全力でスウィングしていたのでフィニッシュは高く、3/4スウィングなど出来なかった。だが、彼はもっと基本中の基本、週一ゴルファーに一般的な問題を抱えていた。それらはリヴァース・ピヴォット、バックスウィングでの時期尚早なコックなどで、これらの組み合わせによって、彼のスウィング弧は短かった。故に、彼は以前のように飛ばせず、もっと悪いことには、急激なバックスウィングで左手首を崩壊させるか、過度に手首を曲げるので、トップでクラブシャフトは地面と平行より遥か下に垂れていた。そこから彼に出来るのは手打ちか、ボールに向かって鋭く手を引くことだけだった。それらのミスは、ボールをターゲットの右に飛行させたので、彼がパー4やパー5のティー・ショットにアイアンを使い始めたのもむべなるかなであった。

Davis Love IIIのスウィングを直すに当たって、私は私の父【註】が教えてくれた指導法を思い出した。父の助言は、『生徒の問題点を分析する際、必ず土台から上へと始めよ』というものだった。これはいい教えだった。何故なら、Davis Love IIIのスウィング・プレーンとフットワークの問題点は、彼の立ち方に原因があったからだ。端的に云えば、彼のスタンスが狭過ぎたのだ。

【編註】Butch Harmonの父Claud Harmon(1916〜1989)は、いくつかの有名ゴルフ場のレッスン・プロで、Ben Hogan(ベン・ホーガン)とも親しく、1948年のthe Masters(マスターズ)優勝者でもあります(インストラクターの優勝者としては現在まで最初で最後の人物)。

 

ゴルファーによっては(名人級でも)ショート・アイアンや部分的ショットを狭いスタンスで打つ方が快適だと思う人もいるが、PGAツァー・プロの99%はドライヴァーを打つ時は少なくとも両踵の間隔を肩幅に開く(左の写真)。Davis Love IIIの左右の踵の間は肩幅より狭かった。

この欠陥の深刻さを理解するには、両膝を閉じてドライヴァーを数回振ってみることだ。このスタンスはクラブを垂直に上げることを強制し、身体のバランスをも崩してしまう。また、狭いスタンスだとバックスウィングで体重が左にかかり、ダウンスウィングでは逆に右に体重ががかかることになる(=リヴァース・ピヴォット)。

あなたは実感しないだろうが、スタンスによってスウィング・テンポはかなり影響されるのだ。繰り返すが、スタンスが狭過ぎるとクラブを急激に引っ張り上げてしまう。このバックスウィングの急速なスタートは、ダウンスウィングでリズムが同期不良となり、クラブを投げ出すような動きの原因となる。

Nick Faldo(ニック・ファルド)、Ernie Els(アーニィ・エルス)、Greg Norman(グレッグ・ノーマン)そしてBen Crenshaw(ベン・クレンショー)などは、上のような弊害を実感し、スタンスを広げてスムーズなテイクアウェイによってリズミカルなスウィングをしている。

私のDavis Love IIIへの最初の示唆は、左右の踵を肩幅よりも多めに広げることであった。彼の背丈は6フィート(1.8メートル)もあるのだから、背の低い人よりバランスを失い易い。これは、物理の法則によって証明は出来ないものの、背丈の異なる数千人の人々を教えて来た私の経験が語る真理である。

 

Davis Love IIIはスタンス幅を広げることによって、低く長いテイクアウェイをし、バックスウィングのトップは3/4が終点となり、ワイドなスウィング弧によってパワーも倍増した。おまけに、ウェッジ・ショットの精度も増し、1995年のthe Masters(マスターズ)に優勝一歩手前まで躍進したのだった。

[icon]

「体型別スウィング」(tips_54.html)によれば、テコ型体型の私のスタンス幅も、ドライヴァーの場合、「両踵を肩幅に開く」となっています。計測してみると、私のスタンス幅はそれより狭いことが判りました。また、テコ型のボール位置は「左脇の下」が推奨されています。以上の二点に注意してアドレスすると、ドライヴァーの方向性が格段に良くなりました。

(December 03, 2017)

David Leadbetter(デイヴィッド・レッドベター)のすぐ役立つtips

 

これはインストラクターDavid Leadbetter(デイヴィッド・レッドベター)が足掛け8年にわたってリリースした過去のVHSなどから、彼自身が厳選したtipsの数々。全体はゴルフの様々な分野を網羅していますが、ここでは主にショート・ゲームに関するいくつかを紹介します。

'David Leadbetter: Greatest Tips'
by David Leadbetter with Nick Price (1998, 90 minutes)

「・自分のスウィング・プレーンを確認する方法

バックスウィングのトップでグリップを緩め、クラブを離す。肩の突端に落ちればOK。頭に落ちたらそのスウィング・プレーンはアップライト過ぎ、背中に落ちたらフラット過ぎる。

・ピッチショットの練習法

練習場で、10ヤードと40ヤードにタオルや傘などの目標を置く。先ず10ヤードの少し先に最初のボールを届かせ、次のボールはそのまた先に打つ。これを40ヤードまで続ける。もしショートしたら振り出しに戻る。

・ピッチショットの距離コントロール

 

スウィングの幅は同じにして速度を変えるとよい。60ヤードを時速80マイル(時速96キロ)の速度としたら、40ヤードは時速40マイル(時速64キロ)で打つ。

・音だけでバンカー・ショットの練習をする

ボール無しで、本番のように砂を打つ。力任せのドスン!という音でなく、砂を振り抜くパサッ!という音が出るようにスウィング。

・ショート・パットのドリル

カップから2.5フィート(約80センチ)の距離で、半円を描くように六個のボールを置く。間をおかず、動き続けながら連続パットする。緊張せず、リラックスし、カップを一瞥したらパットし、すぐ次のボールにアドレスする。パットに時間をかけると身体が強ばってしまうが、このドリルでは強ばる暇がないので良いパットが出来る」【編註:事実、David Leadbetterは1シーン1カットの撮影で六個を漏れなく沈めました】

(December 03, 2017)

他力本願で3バーディ

 

自分の力でも他人の力でも仏様の力でもなく、全く別な力に頼るという他力本願。

ある日、バーディどころかパーも滅多に取れないという悲惨な状況に陥りました。原因はアプローチが寄らず、ピッチングとチッピングでトップしたりダフったりしたこと。情けなくて、その夜床についても眠れませんでした。で、次のラウンドの前には徹底してチッピングの練習をする…という決意をして、やっと眠ることが出来ました。

本番一時間前。私は目を付けておいたコース内の雑草蔓延(はびこ)る地点へ。いつもだと8番とか7番アイアンで雑草を抉(えぐ)るのですが、この日は60°ウェッジ専門で雑草退治。

やはりうまく行きません。ダフったり、草を擦るだけだったりして、うまく抉り取れません。草を抉るにはちと力を篭めなくてはならないのですが、逆に力を抜いてみました。何と、正確に雑草を抉れるではありませんか!「そうか!」気がつきました。私は自分の腕の力で草を抉ろうとしていた。そうではなく、(クラブを持ち上げるのは自力でやらねばならないものの)ダウンスウィングは引力(重力)がクラブを落下させる動きに便乗すべきだったのです。母なる自然(大地)が持つ引力のパワーを借りると、いいリズムで驚くほどスムーズなダウンスウィングが可能になります。私が忘れていたのはこれでした。

この他力本願のスウィングは、ウェッジだけでなく他のクラブにも役立ちました。この日のハイライトは、No.13 (210ヤード)パー3で、3番ウッドを短く持ったショットがピン横1メートルについて、バーディ。続くNo.14(440ヤード)パー5で、60°ウェッジの三打目を1.5メートルにつけてバーディ。No. 16(270ヤード)パー4で、60°ウェッジの二打目を2メートルにつけてバーディ。他力本願のリズムは、パットにもいい影響を与えてくれたようです。

こんな風に集中してバーディが得られたのは、私には珍しいことでした。母なる自然の力を借りる他力本願さまさまです。

【参照】「草を抉(えぐ)る」(tips_168.html)

<

 

(December 03, 2017)



[Anim

 Copyright © 1998−2017   Eiji Takano    高野英二
[Mail]
 Address: Eiji Takano, 421 Willow Ridge Drive #26, Meridian, MS 39301, U.S.A.