November 13, 2016


顎の真下からの脱出

バンカーの顎に近いところからの脱出には、Annika Sorenstam(アニカ・ソレンスタム)の「顎の下から脱出する」(tips_84.html)が役立っていたのですが、先日「顎に近い」どころではなく、「顎の直下」でボールが止まってしまい、上のtipを利用しても顎で弾かれてコロコロと戻って来てしまいました。そこで仕入れたのが次のtip。これは奇跡的に窮地から脱出出来ます。筆者はインストラクターのDarell Kestner(ダレル・ケストナー)。

'Golf Magazine: How to Hit Every Shot'
edited by David DeNunzio (Time Inc. Home Entertainment, 2008)

「1) クラブフェースをオープンにする

ボールを真っ直ぐ上に上げなければいけないので、それには90°のロフトが必要だ。ロブ・ウェッジがあるなら、それを使う。【鍵】フェースのグルーヴ(溝)が空を向くぐらいオープンにすること。左足を顎の上に掛け、腰と肩を傾斜と平行にする。両手はボールの後方にすべきで、その結果シャフトの角度は僅かに傾斜から離れる。【註】

【編註】この「その結果、傾斜から離れる」"so that shaft angles slightly away from the slope"という表現はちと曖昧です。記事添付の写真では、シャフトは傾斜角度に直角ではなく、ほぼ背骨の角度に沿っています。

2) 前腕を回転させる

目玉の場合は急激な縦の軌道が望ましいが、それではボールを顎に激突させるだけである。ここでは浅い横の軌道が必要だ。鍵】バックスウィングでは、クラブを身体に巻き付けるように、手と前腕をインサイドに引く。 肩をフルに廻す。ロフトを増しているので、望んだキャリーを得るには、通常の倍のクラブヘッド・スピードが必要である

3) リリース

 

ヒールを先に、次にトゥを砂の下に入れてスライドさせる。【鍵】クラブが砂に突入する時、右手を僅かにクラブから離す。 こうすることで、土手との衝突で右手首を痛めることを防ぐ。それはまた、ボールを真っ直ぐ上げるために、フェースを確実にオープンにし続ける。

ダウンスウィングは、池に小石を投げて水切りをする時の再現をする。こうすれば、右腕は左腕の下になり、右掌とクラブフェースは空を向いて最大のロフトを形成する」

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出ます。ただし、60°ウェッジで普通のバンカーショットのように打ったのでは、約1.5メートルしか飛びません。もっと距離が欲しければ、上の説明のように「通常の倍のクラブヘッド・スピード」が必要です。手首を痛めるのを恐れつつ倍のスピードでスウィングしてみました。何と、60°ウェッジを90°ウェッジにしているのに顎の下から10〜12メートル飛び、ピン傍に寄りました。素晴らしいtip。

(November 13, 2016)

砂に足を埋めることの意味

 

単に身体の安定のためだけに足を砂に埋めるのではない。'Golf Magazine'誌編纂のショートゲーム大全から、バンカー・ショットで見過ごされている重要なコツ。執筆はインストラクターのMark Hackett(マーク・ハケット)。

'Golf Magazine: The Best Short Game Instruction Book Ever!'
edited by David DeNunzio (Time Inc. Home Entertainment, 2009, $32.00)

「あなたが大方のゴルファーと同じなら、両足で砂を掘るのを忘れる筈だ。あなたは足をもぞもぞ動かして砂の中で快適に立ったかも知れないが、足で砂を掘ることはしなかったに違いない。

砂に足を埋めれば埋めるほど、スウィング弧の最低点がバンカー表面から低くなって行く。これはボールの背後の砂にクラブを突入させ、ボールの真下を振り抜き、クラブがボールの前方の砂から脱出することを助けてくれる。足を砂に埋めさえすれば、ウェッジをどのように操作すべきかなどと心配する必要は無くなる。

一旦足を埋めれば。あなたがやるべきことはスウィングすることだけだ。あなたは常に完璧な量の砂を取ることが出来る」

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私が住んでいる南部一帯は、赤土の地域です。一流ゴルフ場ならバンカーに本当の砂を購入して入れているでしょうが、私がプレイしている市営ゴルフ場は、赤土を篩(ふる)いに掛けて粒子を細かくしただけのものをバンカーに入れています。これは雨や散水によって締まって固くなるため、われわれがバンカーに足を踏み入れても、スパイクの痕がつくだけで足跡がつかないことも多い。ということは、砂に足を埋めるにはかなりの力で足を動かさなくてはならず、汗をかいてしまうような重労働(?)なのです。

もうお分かりのように、私は多くの場合、足を砂に埋める手間を省いていました。上のtipを読んで、それが私のバンカーショットを難しくして来た原因の一つであろうと悟りました。で、心を入れ替えて足を埋めるように努力しています。上の理屈が解ってみると、「必ず砂を取ろう!」などと自分に無理強いしなくても、足を埋めれば自動的に砂を取ることになり、コトが簡単に運びます。

(November 13, 2016)

バンカー・ショット、四つの必須ポイント

Greg Norman(グレッグ・ノーマン)が説く、バンカー・ショットを放つ際の基本事項。

'Shark Attack!'
by Greg Norman with George Peper (Simon & Schuster, 1988, $12.95)

1) 良い足場を築け

両足で砂をしっかり踏みつける。これはがっしりしたスタンスと良いバランスを生み出す。この動作はまた砂の構造と密度を探る方法でもある。ルールはバンカー内でクラブを地面につけることを禁じているので、スタンスをとりながらライについて学ぶしかない。

【編註1】Jack Nicklsus(ジャック・ニクラス)の後期のコーチだったJim Flick(ジム・フリック)は、「爪先から先に砂に埋めよ」と云っています。「拇指球(ぼしきゅう、親指の下の丸い膨らみ)に体重を乗せて上体を前傾させると、クラブがボールの下をスライドするのを助けてくれる。踵側を砂に埋めたのでは過度にフラットなスウィングになってしまう」そうです。

【編註2】砂に足を埋めるのはいいのですが、砂を掘ったり掻き寄せたりして傾斜を平らにするなど自分に有利な足場を作るのは禁止されており、二打の罰を受けます。右のヴィデオは2014年の全英女子オープンで2ペナを課された韓国のプロSun-Ju Ahn(サンジュ・アン、【中】安 宣柱、【日】アン・ソンジュ)のバンカー・ショット。

2) 1インチ(約2.5センチ)クラブを短く持て

 

砂に両足を埋め込んだ分、両手がボールに近くなってしまうので、グリップをスライドさせてクラブを短くする必要がある。でないと、ボールの遥か後方を深く掘ることになってしまう。

【編註】インストラクターMike McGetrick(マイク・マゲトリック)は、「あなたが2インチ(5センチ)両足を砂に埋めたら、自然の成り行きで2インチ後方の砂にクラブを突入させることになる」と云っています。《足を埋めた分だけクラブを短く持つ》と覚えておきましょう。

3) スタンスをオープンにせよ

ほとんどのバンカー・ショットは、ボールへ急降下する攻撃を必要とする。両足、両膝、腰、そして肩がターゲットのかなり左を向くオープンなアライメントは、この型のインパクトを容易にしてくれる。異なるショットには異なるオープンな角度が必要だが、バンカー・ショットの90%はオープンなスタンスで遂行されると云ってよい。

4) ボールを見てはならない

ボール後方1〜1.5インチ(約2.5〜4センチ)を見つめること。【註】そこがインパクト地点だからだ。バンカー・ショットではボールを打つ必要はないので、ボールを見るべき理由は全くない。クラブの厳密な侵入地点は状況によって異なるが、それがボールの天辺でないことは確かである」

【編註】人によって1インチ(約2.5センチ)から6インチ(約15センチ)までと、さまざまです。「砂への突入ポイント」(tips_153.html)を参照のこと。

(November 13, 2016)


バンカーで下半身を静止させる方法

Corey Pavin(コリィ・ペイヴン、1959〜)は、U.S.オープン1995の優勝者で、2010年のRyder Cupのキャプテンも務めました。ロング・ヒッターではないが、ショット・メーキングの名人と云われています。

'Corey Pavin's Shotmaking'
by Corey Pavin with Guy Yocom (NYT Special Services, Inc., 1996, $14.00)

「チップやピッチをする時と同じく、バンカーでも足・脚を大きく動かしたりしてはいけない。それは危険な連鎖反応を引き起こす。脚が動けば上体が動き、頭まで動いてしまう。そういう動きは、ボールの背後の砂の正確な位置にクラブを突入させようとする意図を妨げるものだ。バンカー・ショットはほぼ完全に上体・肩・腕・手で遂行されるべきである。

先ず、ドライヴァーを打つ時のようにワイドなスタンスをとる。この大きく離した両足はスウィングの間下半身を動かすのを困難にする。この後、さらに下半身を静止させるには次の二つの方法がある。

1) 右膝をターゲット方向に曲げる

これはバンカー名人Gary Player(ゲアリ・プレイヤー)が用いて成功しているテクニックだ。右膝をターゲット方向に曲げ(内側に押し込み)、スウィングの間じゅうそのまま維持すると、バックスウィングで身体は右に横移動しなくなる。インパクトにかけ、右脚、上体、頭は、アドレス時の体勢のまま留まる。

2) 右足を大きく開く

既に左足はオープンになっている筈なので、右足を大きく開くと両足は鏡像のように対称形になる。この右足の位置を、膝を柔軟にして形成する。こうするとダウンスウィングで身体を右に横移動させるのは非常に難しくなる。身体はボールの真上に留まり、クリーンなショットが達成出来る」

 

(November 13, 2016)




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