【詳細 2】

[Huxman]

Topekaの連邦地方裁の裁判長Walter Huxman(ウォルター・ハックスマン)は、黒人・白人、それぞれの小学校は同等の設備であり、"separate but equal"(分離すれど平等)の線に沿ったものであるとして、父兄側の敗訴を云い渡しました。しかし、彼は最高裁に宛てたいくつかの“メッセージ”を判決の中に含めました。その一つは、「ここ数年の高等教育において黒人の入学をサポートする最高裁判決がなされたが、それらと"separate but equal"の共存は、我々を困惑させる。高等教育で可能なことは初等教育にも当てはめられるべきではないのか」(註:この言葉通りではありません)といった趣旨のものでした。後にWalter Huxmanは「Brown v. Board of Educationのケースは明らかに憲法違反であり、原告側が正しかった。しかし、下級裁判所が最高裁の判例を覆すわけにはいかない。最高裁自身が"separate but equal"を違憲として、前判例を無効にするしかなかったのだ」と語っています。

また、Walter Huxmanと他の二人の判事は九箇条の覚え書きを判決に含めました。その一つは、女性黒人心理学者の証言を取り入れ、「分離教育は黒人生徒たちに自分たちが劣っている人種であると意識させ、学習意欲を削ぐ要素となっている」と指摘したものでした。この部分は最高裁の判決文にも含められる、重要な要素となりました。

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