【詳細2】

大統領Lyndon B. Johnsonの演説は概略次のようなものでした。

「Selmaでは長く苦しんでいた男性や女性が、アメリカ人としての権利を否定されていることに対し、平和的に抗議している。多くの人々が荒々しく暴行を受けた。一人の善良な男性(神に仕える人)が殺された。(略)

水曜日に私は議案を提出する。それは投票権を違法に妨げる障壁を根絶するためのものだ。(略)

この議案が議会を通過したからといって、闘いが終わるわけではない。Selmaで起ったことは、アメリカ合衆国のどの地域でも起りうる運動の一部分である。それはアメリカの黒人たちが、アメリカ人として受けうる十分な恩恵を確実なものにしようとする努力である。彼らの主張はわれわれの主張でもある。単に黒人たちだけでなく、われわれ全部が、偏見と不公平という出来損ないの遺物に"overcome"(打ち勝つ)しなければならない。"And we shall overcome."(われわれは絶対に打ち勝つのだ)(略)

一世紀が過ぎた。平等が約束されて100年以上が経った。しかし、まだ黒人は平等ではない。約束の日から一世紀経った。約束は守られていない。正義のときがやって来たのだ。(略)

偉大で、豊かで、活動的な国というのは、機会と教育と希望を全員に提供することが出来る…黒人にも白人にも、北部にも南部にも、小作人や都市居住者にも。次のようなものは敵である…貧困、無学、病気など。これらは敵でありわれわれの同胞でも隣人でもない。貧困、病気、無学、"And we shall overcome."(われわれは絶対に打ち勝つ)」

この演説は全体がヒューマンな視点で貫かれており、アメリカ大統領演説の中でも際立ったものの一つとされています。特に、公民権運動のテーマソングである"We shall overcome"が何度も登場するため、これを聞いた黒人たちを狂喜させました。キング牧師も聞きながら涙を流したそうです。

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