キング牧師が暗殺される二週間前、キング牧師は父が仕え、自分が補佐の一人となっていたEbenezer Baptist Churchにおいて、自らへの弔辞とも云えるようなことを会衆に向かって述べました。

「時として私は自分の死と、その葬儀について考えることがある。それは暗い想念ではない。時として私は自分に問いかける、私は何と云われたいか？それについて、今日あなた方に云い残しておきたい。

私の最後の日に立ち会われることがあるなら、覚えておいて頂きたい。私は長い葬儀を望まない。誰かに弔辞を頼むなら、長々と喋らないよう伝えてほしい。時として私は、彼らにどう云ってほしいか考える。彼らにノーベル賞受賞について言及しないよう伝えてほしい。それは重要ではないからだ。また、私が他に300から400もの賞を受賞していることも云わないように伝えてほしい。それも重要なことではないからだ。私の出身校などにも触れないように伝えてほしい。

私がその日に云われたいのは、Martin Luther King, Jr.（マーティン・ルーサー・キング二世）が人々のために命を捧げたということだ。その日に云われたいのは、Martin Luther King, Jr.が誰かを愛したということだ。その日云ってほしいのは、戦争に関して正しいことをしようと努力したということだ。その日出来るものならば、飢える人々に食物を与えようと努力したと云って貰いたい。その日出来るものならば、私が裸の人々に衣類を着て貰うべく生涯努力したと云って貰いたい。その日云ってほしいのは、私は刑務所にいる人々にも会いに行くよう努めたということだ。その日云ってほしいのは、私が人間を愛し、そのために一身を捧げたということだ。

そう、もしあなたが私のことを"drum major"（軍楽隊の指揮官）と呼びたいのであれば、私は正義のための"drum major"だったと云いなさい。私は平和のための"drum major"だったと云いなさい。私は公正さのための"drum major"だったと云いなさい。他の些細なことはどうでもよい。私はお金を一銭も残さないだろう。私は美しく贅沢なものを何も残さないだろう。私はただ献身的な人生を後に残したいのだ」

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